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東工大:「時代を創る

学長 伊賀 健一
ようこそ東工大ホームページへ。東京工業大学(東工大、Tokyo Institute of Technology)は1881年、蔵前に設置の東京職工学校、東京高等工業学校を経て1929年に大学になりました。130年の歴史をもつわが国最大の理工系国立大学です。常に時代の最先端を切り拓き、“頼りになる大学”の役割を果たしてきました。2004年4月の国立大学法人化にともない、「さすがは東工大」というイメージがいっそう強くなりました。密度の濃い専門教育とユニークな卓越研究は東工大の存在を内外から認めていただくところとなっています。
2009年には,長期的計画として「東工大ビジョン2009」を策定いたしました。「時代を創る
東工大は創造性豊かな教育によって、ノーベル賞受賞者の白川英樹博士をはじめとする科学の分野、日本の産業を支える多くの企業に数多くの優れた人財を送り出してきました。この実績をもとに、確かな基礎力を修得した「創造型人間」の育成を目指しています。“ものつくり教育研究支援センター”を土壌とし、実践の場で“ものつくり”に自主的・主体的に取組み、確かな基礎学力と深い専門性の修得を訓練する独得のプログラムもあります。時代の激しい変化に柔軟に対応する適応能力、人と人とを結びつける統合力をもつ人材の養成が東工大の大きな使命です。
東工大には、3つの学部(理学、工学、生命理工学)、6つの大学院研究科(理工学(理学系、工学系)、生命理工学、総合理工学、情報理工学、社会理工学、イノベーションマネジメント)、統合研究院の元に5つの組織(資源化学研究所、精密工学研究所、応用セラミックス研究所、原子炉工学研究所、像情報工学研究所)、そして数多くの研究教育施設・センターがあります。これらにより、多くのものを学ぶことができ、また社会や産業界の要請に応えてきました。四大学連合では、一橋大学、東京医科歯科大学、東京外国語大学の講義も単位が取れます。早稲田大学、慶應義塾大学などの大学とも単位を互換しています。「理工へ行くなら東工大」、「学生を採用するならまず東工大」です。
東工大は先端科学技術、融合領域、新規領域に意欲的に取り組んでいます。多様な分野で多彩な教授・准教授・講師・助教の教員群、研究員が国際的に活躍し、グローバル社会を先導する役割を果たしています。
文部科学省のグローバルCOE
には、2007年度に5チーム、2008年度には3チーム、2009年度には1チーム、合計9チームが採択され、活動しています。東工大が誇る最も強い研究分野に設けられ、世界の研究教育拠点となっています。世界最高水準の研究のもとで、博士課程の大学院教育システム改革を、研究科を越えて行なっています.
2005-2010年にはスーパーCOEと言われる文部科学省のプログラムで“統合研究院”が活動しました。異なる研究分野の研究者を結集し、重要課題解決を図る「ソリューション研究」を目指したものです。2010年度からは、研究所群がそれを継承し、新たな運営を開始しました。また2008年度には科学技術振興調整費「女性研究者支援モデル育成事業」や「イノベーション創出若手研究人材養成事業」に採択されています。
教育分野では、文部科学省の組織的な大学院教育改革推進プログラムのもと2チームが活動しています。
工業大学と名乗ってはいますが、実は、理工系の専門教育だけではありません。特徴ある文系科目が充実しているのも東工大の伝統です。2006年には世界文明センター
、2011年にはリベラルアーツセンターを発足させ、文学、音楽、美術、映像などが学べる仕組みをつくりました。
2010年にはスーパーコンピュータ“TSUBAME
”がバージョンアップされ、本学独自の設計思想が実りました。世界4位の計算速度を有するコンピュータで、気象、つなみの予測やバイオなどの大規模な計算世界を拓きます。省エネコンピュータGreen500コンテストでも世界の実質トップです。本学教職員・学生はもとより、高校生のスパコンコンテストにも使われます。
世界に開かれた若手研究者のためのGlobal Edge Instituteを設立、国際的リーダーシップの育成を目指して中国・清華大学と合同大学院を開設したのに加え、さまざまな国際連携、組織的・戦略的な産学連携などを実施しています。東工大の扉は、世界に向かって開かれています。
大学世界ランキング(2010年英国QS社)では、世界の有数大学に互して総合第60位、日本第4位、工学分野で世界第23位、日本第3位にランクされています。
東工大は研究、教育だけでなく、仲間が力を合わせて高いレベルを目指すサークル活動も活発です。2010年の人力飛行機「鳥人間コンテスト」優勝や混声合唱団の13年連続金賞、高い水準のオーケストラなど、その実績は枚挙に暇がありません。これらサークル活動に対する国内外での高い評価は、全学教職員、学生を挙げてのなみなみならぬ努力の成果にほかなりません。
2011年に東工大は創立130周年を迎えます。
ところで、世界は大きく変わりつつあります。地球温暖化による気候変動は地球の有限性を示しています。石油需要の急拡大と枯渇、食糧需給のバランス崩壊とわが国の自給率問題、政治や国家の不安定性など、いずれもグローバルに解決しなければならない問題ばかりです。これらに対して大学は何をしなければならないのか?理工系大学として東工大はどう動けばよいのか?国際的な競争の中にあると同時に、半面では協調も必要不可欠です。
『東工大は動きます』。創立130周年事業「東工大130」
としてグローバルな諸課題への対応をアピールしていきます。まず、大学として進めている研究・教育の特徴を最大限に活用し、社会と世界の期待に応えます。これまで培ってきた産官学連携を大きく発展させ、困難な問題の解決に挑戦します。
そのために、協定を結んでいる世界80以上の大学とより緊密な協力関係を築きます。同時に中国、タイ、フィリピンなどにある拠点を中心としたアジア展開、全学生の10%を占める留学生教育の質・数の拡大など、国際部を新設して国際事業を活発化します。人材養成の面では、博士課程のシステム改革、修士課程の教育改善、学部教育と教養教育(リベラルアーツ)の一層の充実を図ります。
また、このたび大岡山キャンパスに新しい図書館が完成しました。
本を読んだり、資料を調べたりするだけでなく、グループでお茶を飲みながら討論したり、作業したりできるスペース"翼(wing)"も作りました。
これらの事業の充実・拡大のためには皆様のお力が欠かせません。産業界、社会、国際コミュニティへの貢献にご理解をいただき、「東工大130」事業にご協力たまわりたいと存じます。
東工大の強みの一つは、東京高等工業学校以来の伝統をもつ同窓会「蔵前工業会」
です。2009年に東工大同窓会館ともいうべき4階建ての建物が大岡山キャンパスの至便の位置に完成しました。これにより、同窓会はもとより広く産業界、社会、地域との交流を図ってまいります。これと同時に、東工大の教職員、学生、非常勤の研究員・職員、各同窓会などを緩やかに束ねた「ネットワーク」をつくり、事業の支援を得て、実行していきたいと考えています。
東工大は世界の変化に応えて動きます。どうかご支援・ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。