東工大について

学長就任1年 三島良直学長インタビュー

世界トップレベルの教育環境をつくりあげたい 三島 良直学長インタビュー

2012年10月1日の学長就任から、ちょうど1年が経過した三島良直学長に、この1年について、また、現在の取組状況について話をききました。


この1年はどんな1年でしたか?

三島 良直学長

 大学としてはっきりした目標を持ち、構成員が一致して前に進む気風をつくろうと精一杯やってきた1年でした。就任直後から、執行部のメンバーと全ての教授会を訪ね、執行部の方針を伝え、構成員のみなさんの意見を聴取してきました。目下取り組んでいる「教育改革プラン」についても全学説明会を開催し、大学の将来について情報共有・意見交換をしながら進めています。
学内外からさまざまな意見が私の下に集まってきています。大学全体に活気と方向性が出てきたと感じています。

印象的な出来事

就任直後の昨年10月に学長として初めてのヒアリングに臨んだ、「平成24年度世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)」に「地球生命研究所(ELSI)」が採択されたことはうれしいニュースでした。世界からトップレベルの研究者が集い、初期地球と初期生命の研究拠点としてスタートしています。
 4月には、米国ケリー国務長官が東工大で講演を行うという素晴らしい出来事がありました。参加した学生たちにとっても貴重な経験になったことでしょう。また、ルース駐日米国大使が4月に続き、7月にも来学し、学生たちと密に交流しました。米国政府が相次いで東工大を選んでいただいたことで、国際的な大学として認知されていると実感し、自信につながりました。


学長就任直後から本学の教育システムの抜本的な改革に着手されています。
現在の検討検状況はいかがですか?

135年目の教育システムの大転換に向けて

三島 良直学長

 東工大が創立135周年を迎える平成28年度のスタートに向けて、今、新しい教育システムを構築しています。
 東工大は「世界のトップ10に入る研究大学を目指す」という目標を掲げました。本学にはすでに世界トップレベルの研究分野が複数ありますし、素晴らしい研究者もたくさんいます。ただ、研究がトップレベルならそれで目標が果たされるわけではありません。研究と教育は大学の両輪です。「世界トップレベルの教育」を実現できてこそ、目標に到達できるのだと考えています。そのための「教育改革」です。
 東工大には日本全国から非常に優秀な高校生・受験生が入学してきます。その優秀な学生の能力を我々は十分に伸ばす教育を行ってきたか、と問い直したとき「東工大はもっとやれる」と思うのです。学生たちが自分の将来像を描きながら必要な専門力や教養を自ら学び取ることができる、世界トップレベルの教育環境をつくりあげたいと思っています。

「教育の質」の向上へ

 この「教育改革」ではカリキュラムの全面見直しや、シラバス(授業内容)の世界公開、教授法の改善などを実施し、「教育の質」の向上を目指しています。世界トップレベル大学の教育と比肩する教育環境を整備し、海外の大学との単位互換制度を可能にしたいと考えています。学生の皆さんには学部のうちに短期間でもよいから海外留学を経験してほしい、さらに大学院レベルではより長期間の海外経験を積んで欲しいと思っています。
 そして、海外から多くの優秀な留学生に東工大に学びに来てもらいたい、また、教員の国際交流も促進させたいですね。例えば、ノーベル賞級の教員を招き、講義やディスカッションを通じて学生に国際的な感覚を身に着けさせるなど、キャンパス全体がグローバルな雰囲気を醸し出すようにしていきたいです。
 教職員、学生のみなさんと共に「世界を変える」気概をもつ学生を育成する東工大の教育をつくりあげたいと思います。

 今後、引き続き、構成員のみなさんの意見を聞く機会を設けたいと考えています。特に学生たちと話をする機会を持ち、大学が進める教育改革について、そして、将来について意見交換をしたいと思います