天文研究部:星空を見上げて

工大祭展示用プラネタリウムの制御用電子回路をセッティングする様子 工大祭展示用プラネタリウムの制御用電子回路をセッティングする様子

会津合宿の参加メンバー 会津合宿の参加メンバー

オリオン大星雲(長野県しらびそ高原にて撮影) オリオン大星雲(長野県しらびそ高原にて撮影)

プレアデス星団(長野県しらびそ高原にて撮影) プレアデス星団(長野県しらびそ高原にて撮影)

天文学が最も古く広きにわたって習熟されてきた科学のひとつであることを考えると、天文研究部が東京工業大学で最も人気のあるサークルの1つであることは当然と言えるかもしれません。部員は総勢60名、我々の住む宇宙の様子を詳細に観測しています。

副部長の寺岡浩太さん(理学部化学科2年生)は、高校時代に科学と天文学に興味を持つようになり、大学入学後も続けたいと思い天文研究部に入部したそうですが、新入部員のなかには今まで天文学に接してこなかったメンバーも多いそうです。

天文研究部の活動は週二回。一回目は部員全員が対象の総部会、そして二回目は役割の違う班ごとの集まりです。天文研究部は、全体として毎年の大学祭「工大祭」のためにプラネタリウムを製作するという全体目標に向けて活動しています。そして、その目標に向けて、異なる役割を担う四つの班がそれぞれ完成に向けて各方面からプロジェクトを進めていきます。各班の役割分担は次のとおりです。まず、天球に投影された星や星座の解説をする脚本やストーリーを制作する番組班、次に番組の中で描写される仮想の夜空を投影するためのドームを製作するドーム班、そして変わりゆく夜空を描写し制御するための電子回路を製作する制御班、最後に観客に見せる夜空を生み出すための機材や投影機等の装置を製作・管理する機械班です。

前出の寺岡さんは制御班。「電子基板創作を担当しています。作り方も何も知らずに始めた僕ですが、先輩方にいろいろ教えてもらったおかげで今では新しく入ってきたメンバーに教えられるようになりました。大変勉強になった経験でした。」

また、天文研究部にはもうひとつ主たる活動があります。大学の休みを利用して、富士山など夜空の観測や撮影がより美しくできる場所にでかけて活動する野外観測です。天文研究部は観測に使用する望遠鏡を5台、そしてかなりの数のデジタル1眼レフカメラを所有しているので機材が不足することはまずありませんが、プラネタリウム製作費やその他経費に充てる目的のために年1回5000円程度の部費を集めています。

「昨年の夏、数人のグループで長野県の山に行きました。」と話す寺岡さん、そこで見た透きとおるような夜空を渡る天の川は思わず息をのむほどで、本当に貴重な忘れられない体験となったと語ってくれました。

Tokyo Institute of Technology Bulletin No. 23 (2011年8月)