東工大ニュース

工学系特別講演会「科学・技術者大航海時代 ‐ 君たちと未来を語ろう」

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公開日:2012.11.20

 10月30日(火)、東工大蔵前会館くらまえホールにて、ジョン・ルース駐日米国大使および長谷川閑史経済同友会代表幹事をお招きし、工学系特別講演会「科学・技術者大航海時代 ‐ 君たちと未来を語ろう(Let's talk about your future in the age of Science and Technology)」を開催しました。学生に将来グローバルに活躍する意欲を高めてもらうことを目的として理工学研究科工学系の主催(国際室共催)で行われたこの講演会は、定員360名のホールがほぼ満員となるほど大勢の学生や教職員が集まり、大盛況となりました。
 岸本工学系長の開会宣言に始まり、続いて、三島学長から開会の挨拶がされました。三島学長は平成23年度に「大学の世界展開力強化事業」に採択された2つのプログラムを含めた、東京工業大学の学生交流プログラムを紹介し、学生の海外留学を奨励しました。

三島学長

 ゲストの講演として、最初に長谷川代表幹事がお話しされました。長谷川代表幹事はまず、人類のみが目標を設定し、達成することを出来る能力を持っていることを強調し、この能力を十分に活用するためには、70%の努力、20%の幸運、10%の才能が必要であると述べられました。幸運は懸命に努力することで掴むことができ、変化を恐れ何もしないことが最大のリスクとなりえると、学生達に向かって積極的に国際経験をすることを訴えました。また、世界的に活躍するためには、才能と知識と共に英語力が必要であると述べました。

長谷川代表幹事

 続いて、ルース駐日米国大使が講演されました。大使は、25年に渡るシリコンバレーで培われたベンチャーに関する経験を踏まえ、実際には失敗することが大半であるが、シリコンバレーでは「失敗」という言葉が使われることはないと述べ、失敗から学ぶことが将来への強みになると話されました。地球的視野で考え(think globally)、懸命に努力すること、リスクをとること、夢を大きく持つことが重要であると学生達に訴えかけ、その手段として英語でのコミュニケーション力の習得と海外留学を薦められました。

ルース駐日米国大使

 お二人のご講演の後、学生達の質問やコメントに対してお二方にご回答いただく形式で、パネルディスカッションが行われました。学生達は日本語や英語で様々な意見や質問を投げかけ、お二方は共通する理念に基づき、明確に回答をなされていました。このセッションを通じて、お二方は学生に対して、世界や社会へ貢献する意志、努力(hard work)、そしてリスクをとることの大切さ、また前向きであることの意義を力強く訴えかけられました。

パネルディスカッション

 最後に、学生からの記念品贈呈、岸本工学系長からのお礼と閉会の挨拶がなされ、講演会は終了しました。イベント終了後、ひな壇に聴衆が集まってルース大使とともに記念撮影が行われるといった和やかな場面も見られました。

ルース大使と学生たち

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