東工大ニュース
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公開日:2014.04.08
大学院総合理工学研究科の沖野晃俊准教授と神戸大学大学院医学研究科の東健教授は、大気圧低温プラズマを用いてフグ毒として知られるテトロドトキシンの分解に成功した。窒素ガスで生成した大気圧低温プラズマをテトロドトキシンに対して10分間照射することで、濃度が1/100になることを確認した。
大気圧低温プラズマによって高い活性力を持つラジカル(活性粒子)などの粒子を生成し、安定な化学構造を持つ毒素であるテトロドトキシンを室温で分解処理したもので、テトロドトキシン以外の毒素も分解できると見込まれる。大腸菌,黄色ブドウ球菌、カビなどの殺菌効果も確認されているため、今後は食品や農産物の無毒化、細菌・ウイルス汚染の除去、食品容器や医療機器の殺菌処理、化学テロ対策などへの展開が期待される。
この成果は4月1日に刊行される日本毒性学会の「トキシコロジカル サイエンス誌(The Journal of Toxicological Sciences)」に掲載される
マルチガスプラズマ装置
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大学院総合理工学研究科創造エネルギー専攻
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