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本学での男女共同参画活動により前学長が女性研究者研究業績・人材育成賞を受賞

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公開日:2015.06.08

伊賀健一前学長(東京工業大学名誉教授)が、応用物理学会による第5回「女性研究者研究業績・人材育成賞(小舘香椎子賞)」を、人材育成部門において受賞しました。

応用物理学会は、応用物理学分野の研究活動において顕著な研究業績をあげた女性研究者・技術者、または、女性研究者・技術者の人材育成に貢献することで科学技術の発展に大いに寄与した研究者・技術者または組織・グループに対し、「女性研究者研究業績・人材育成賞」を贈り、表彰しています。この賞は、小舘香椎子 日本女子大学名誉教授(応用物理学会フェロー)からの寄付を基金として、女性研究者・技術者の活躍の場の拡大を祈念し、設立されたものです。

  • 受賞業績
    大学・学術振興・学界における男女共同参画活動への持続的貢献

特に、学長在任中は、本学における男女共同参画推進の礎を築き、科学技術振興調整費「女性研究者支援モデル育成」プログラム等による各種施策を通じて、男女共同参画に向けた意識改革、環境整備、女性研究者の登用などを推進しました。

3月11日の授賞式にて(賞の創設者である小舘香椎子教授(左)と伊賀健一前学長(右))

3月11日の授賞式にて(賞の創設者である
小舘香椎子教授(左)と伊賀健一前学長(右))

今回の受賞を受けて、伊賀前学長は以下のようにコメントしています。

2007年に東工大学長になり「女性研究者支援モデル育成」プログラム応募することになったのです。準備委員会を作り、大倉一郎、堤田直子、高田十志和、柳田保子、尾形わかは、野村淳子の皆さんと作戦を立ててヒヤリングに臨みました。女性研究者、女子学生の割合を増やそう、快適に職務や学業ができる"テイラーメイド型の支援"を骨格としました。採択となった事業の推進時・評価時には、林ゆう子、岡村純、三石ちはる、矢野容子、有山智子、平賀香織さんらが加わりました。企画の1つに、蟻川芳子さんの講演があり有意義なものでした。蟻川さんは筆者と東工大・大学院の同期生で、当時日本女子大学の学長でした。評議員や部局長など大学の運営に責任ある立場の人に対する講演で、意識改革を意図したものでした。その後、構成員の努力により東工大のプログラムは高評価を得たのです。

東工大の男女共同参画への取り組み

本学の男女共同参画への取り組みは、2004年、企画室に「男女共同参画に関する検討ワーキンググループ」が設置されたことに始まります。その後、2008年4月に、「男女共同参画ポリシー」「男女共同参画を推進するための基本指針」を策定・公表し、同年5月に文部科学省「女性研究者支援モデル育成」事業に採択され、7月に男女共同参画推進センター(GEC)を設置し、強力に推進していくことになります。

さらに、2014年には「スーパーグローバル大学創成支援」に採択されました。女性教職員の比率は、国際化・多様性の指標とされています。「真の国際化」を実現していくためには、男女共同参画を推進する取り組みが、一層緊要となっています。

現在、「ワーク・ライフ・バランス支援」「意識改革」「裾野拡大」「女性同士の交流」「女性研究者増員」という5分野で様々な事業を行っています。ワーク・ライフ・バランスを支援する制度や事業はもちろん男性・女性ともに対象です。具体的な内容については、男女共同参画推進センターのwebサイトをご覧ください。

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