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本学学生チームがiGEM世界大会で10年連続金賞受賞し、世界記録更新

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公開日:2016.12.16

本学学生チームが、iGEM世界大会(The International Genetically Engineered Machine Competition)において今年も金賞を受賞し、金賞制度の創設以来の10年連続受賞という世界記録を更新しました。この連続記録を持つチームは全305チーム中、東工大とフライブルグ大学(ドイツ)の2大学のみです。

東工大チーム

東工大チーム

本大会は、合成生物学分野における「生物学版ロボコン」にも例えられる国際大会です。学部生主体のチームがBioBrick(バイオブリック)と呼ばれる規格化された遺伝子パーツを組み合わせることにより、新しい人工生命システムの設計・構築を行い、その成果についてプレゼンテーションを行います。各チームは、ウェブサイトやポスターセッション、本番のプレゼンテーションを通して発表内容を伝えるほか、遺伝子のパーツの提出や安全性に対する取り組み等も準備する必要があり、それら全てが審査の評価対象になります。

今年度の大会は、10月27日~10月31日に米国ボストンで開催され、マサチューセッツ工科大学(米国)、ルプレヒト・カール大学ハイデルベルク(ドイツ)、清華大学(中国)をはじめとする305チームが世界各国から参加し、10の部門と4つの新部門に分かれて競い合いました。

東工大からは、生命理工学部・生命理工学院の学生17名、理学部の学生1名、工学部の学生4名の計22名が参加してチームを構成し、合成生物学の重要性を社会に発信するための題材として、世界的に有名な童話の「白雪姫」のストーリーになぞらえ、白雪姫の瀕死、そして瀕死状態からの復活の様子を大腸菌を用いて表現しました。また、一般の人々にも合成生物について広く知ってもらうことを目的に、iGEMの活動の一環として動画を制作し、メンバーの母校の中学校、高校で出前授業も行いました。

参加メンバー

  • 藤澤和来さん(生命理工学部 生命工学科 生体分子コース 3年)
  • 秋山健太郎さん(生命理工学部 生命工学科 生体分子コース 3年)
  • 近藤宏さん(生命理工学部 生命工学科 生物工学コース 3年)
  • 田端みずきさん(生命理工学部 生命工学科 生体分子コース 3年)
  • 根津悠哉さん(生命理工学部 生命工学科 生物工学コース 3年)
  • 秋山竣哉さん(理学部 物理学科 3年)
  • 佐々木隆汰さん(工学部 情報工学科 3年)
  • 小川成美さん(生命理工学部 生命工学科 2年)
  • 河野真子さん(生命理工学部 生命工学科 2年)
  • 孫嘉婉さん(生命理工学部 生命科学科 2年)
  • 竹植希さん(生命理工学部 生命工学科 2年)
  • 竹之下眞央子さん(生命理工学部 生命科学科 2年)
  • 玉木彩子さん(生命理工学部 生命工学科 2年)
  • 中原健悟さん(生命理工学部 生命工学科 2年)
  • 西森みきさん(生命理工学部 生命工学科 2年)
  • 長谷川葉月さん(生命理工学部 生命科学科 2年)
  • 傅奈恵さん(生命理工学部 生命工学科 2年)
  • 郭欣さん(工学部 国際開発工学科 2年)
  • ジャクサワンガ・アルカ・アレックス・ミゲル(工学部 機械科学科 2年)
  • 西川晃司さん(工学部 有機材料工学科 2年)
  • 高田善雄さん(第7類 1年)
  • 藤田創さん(第7類 1年)

指導陣

  • 田川陽一 准教授(生命理工学院)
  • 林宣宏 准教授(生命理工学院)
  • 中島信孝 准教授(生命理工学院)
  • 山村雅幸 教授(情報理工学院)
  • 太田啓之 教授(生命理工学院)

学外サポート(順不同)

  • 株式会社医学生物学研究所(MBL)
  • Integrated DNA Technologies(IDT)
  • プロメガ株式会社
  • 株式会社リバネス
  • MathWorks
  • 埼玉県グローバル人材育成基金

プレゼンテーション指導

学内

  • 生命理工学院:丹治保典 教授、山口雄輝 教授、蒲池利章 准教授、平沢敬 准教授、秦猛志 准教授、
  • 科学技術創成研究院:岩﨑博史 教授
  • バイオ研究基盤支援総合センター:廣田順二 准教授、増田真二 准教授、相澤康則 講師

学外

  • ロバート・F・ウィッティア氏(順天堂大学 医学部 医学教育研究室 特任教授)
  • ジョン・ミッチェル氏(ジャーナリスト、明治学院大学 国際平和研究所 研究員)

代表者のコメント

藤澤和来さん(生命理工学部 生命工学科 生体分子コース 3年)

今回のiGEMの活動は諸事情により5月から始まりました。例年では、東工大のiGEMの活動は春休みから行われており、今年は例年よりも遅いスタートになりました。また本格的に実験を開始したのは7月からで、実験期間は約3ヶ月でした。時間が無い中で金賞を取れたのはチームが同じ目標に向かって努力した結果だと思います。しかし目標としていた部門賞を取れなかったことは、悔いが残ります。ぜひ後輩たちには部門賞を獲得してほしいです。

代表者の藤澤和来さん(生命理工学部 生命工学科 生体分子コース 3年(左端))

代表者の藤澤和来さん(生命理工学部 生命工学科 生体分子コース 3年・左端)

東工大基金

iGEMの活動は東工大基金によりサポートされています。

東工大への寄附 > 東京工業大学基金

お問い合わせ先

生命理工学院准教授 田川陽一

E-mail : ytagawa@bio.titech.ac.jp
Tel : 045-924-5791

12月28日16:50 本文中に誤りがあったため、修正しました。

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