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「スーパーカブ」とは、ホンダの創始者、故・本田宗一郎が作った世界的ベストセラーの50ccオートバイである。発売当時中学生だった香川利春教授は、このスーパーカブに強烈に魅せられる…これが始まりだった。
高校生ともなるとさっそく仲間と果敢に峠を走り回り、生傷の絶えない毎日を送る。
以来、ずっと日本のオートバイの進化を目の当たりにしてきた香川先生は革新的なスタイル・技術を持ったオートバイを見れば好奇心がムクムク湧き上がる、新しモノ好き。大型のスポーツバイクやオフロードバイクを含め、現在に至るまで2、30台は乗りこなしてきたという。「マシンと一体化して風の抵抗を感じながら走る、そして自然に親しむ。これが私の永遠のテーマですね。だからツーリングも走るだけが目的ではなく、登山やキャンプ、スキーなどとセットになっていることが多いです」
目的地に着いたらオートバイを置いて、アウトドアライフを思い切り楽しむ。ツーリング途中で予想外の大雪に見舞われたり、テントの中でクマの咆哮を聞いて眠れぬ夜を過ごしたり…その武勇伝もかなり豊富だ。
学生時代の仲間はもちろん、東工大の学生たちともフットワーク軽くツーリングに出かけていくから、オートバイ仲間は今でも増える一方なのだ。
「年とともにつき合い方を変化させながら、長く続けられる趣味だと思いますよ。日本でも交通手段としてだけではなく、趣味の道具としてオートバイを楽しむ文化がもっと広まっていけばいいですね」
幼いころから木工細工やメカいじりに熱中していただけあって、当然のように自分でオートバイをいじっていた香川先生。今のオートバイは「特別な工具がないとさわれないような構造になっているのが残念」と言う。
「どうしたら速く走れるのか、どんな調整が必要なのかをひとつひとつ模索し、自分の手でものをいじってみて『ものをつくる』感覚を養ってきたことが今の研究にもつながっていますね」
自らの手であこがれを追求したところから、新たな可能性が生まれてくる…そんな夢の構図が、垣間見えた。 |
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