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<資源化学研究所
教授
岩本正和>
石油化学工業では今,エチレンの需要が減少しブテンやプロピレンの需要増加が起きている.岩本正和教授の研究グループでは,エチレンの二量化反応でブテンを選択的に製造する触媒の探索を行い,新たに合成したNi-MCM-41という固体触媒が高温水添反応条件下で,ブテン選択率93%を達成できることを見出した.また反応温度を上げるとプロピレンもかなりの量が生成するという. エチレンの選択的二量化は通常,均一系錯体触媒を利用して高圧液相で行われている.またシリカなどの担体にニッケルを担持した固体触媒の研究も以前は盛んに行われていた.しかし,これらの反応は高圧下,バッチ式で行われることが多く,反応・分離工程で多くのエネルギーを消費するプロセスである.活性・選択性もそれほど高くない.岩本教授らの研究グループではテンプレートイオン交換法で作製したNi-MCM-41が酸触媒,オレフィン活性化触媒として活性があることを発見し,エチレンの選択的二量化反応への応用を試みた. 水を添加しないでNi-MCM-41触媒上でエチレンの反応を行っても,副反応が多く,ブテンの選択率は約10%程度と低かった.これに対し,反応系内へ水を添加すると,反応温度573K(絶対温度)でエチレン転化率42%,ブテン選択率93%が達成できた.また反応温度を673Kに上げると多量のプロピレンが生成したという.
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