電気電子工学関係科目

 

◎電磁気学T(Electricity and Magnetism T)

 a.°安藤  真 教授  b.浅田 雅洋 教授  前学期  2−1−0

  1. クーロンの法則からマクスウェルの方程式に至る電磁気学の基本体系を2つの講義で学ぶが,最初の電磁気学Iでは,このうちベクトル演算から始め,主に静電界の方程式とその解を学ぶ。
  2. ベクトル演算,クーロンの法則,ガウスの法則,ラプラス・ポアソンの方程式,導体系と静電容量,誘電体,静電エネルギーと力,直流電流。

 

◎線形回路(Linear Circuit Theory)

 a.°荒井 滋久 教授  b.山田  明 教授  前学期  2−1−0

  1. 直流回路からスタートして,これを拡張した交流理論の基本を学習する。この講義により,受動素子を用いた交流回路の諸特性が計算できるようになる。
  2. 直流回路,受動回路素子,正弦波と複素数,インピーダンスとアドミタンス,電力,変成器,共振回路,回路方程式,2端子対パラメータ,回路の諸定理。

 

◎解析学(電気電子)(Analysis for Electrical and Electronic Engineers)

 a.°安岡 康一 教授  b.植之原 裕行 准教授  前学期  2−1−0

  1. 電気・電子・情報・通信工学において,物理現象の解析に用いられる複素関数の基礎と微積分, 留数の定理, 常微分方程式, 偏微分方程式を学習する。
  2. 複素関数の基礎,微分,正則関数,コーシー・リーマンの関係式,積分,コーシーの定理,コーシーの積分公式,グルサの定理,留数定理,1階・2階常微分方程式,偏微分方程式など。

 

◎フーリエ変換及びラプラス変換(Fourier Transform and Laplace Transform)

 a.西方 敦博 准教授  b.°水本 哲弥 教授  前学期  2−1−0

  1. 信号とシステムにおける時間領域と周波数領域の扱い方の基礎を理解する。線形時不変システムに関する解析手法であるフーリエ変換・ラプラス変換を理解して,その電気電子情報通信工学への応用の基礎を築く。
  2. 周期信号とフーリエ級数,非周期信号とフーリエ変換,フーリエ変換の性質,たたみ込み,離散フーリエ変換,ラプラス変換,ラプラス変換の性質,ラプラス変換を用いた微分方程式の解法。

 

◎電気電子工学実験第1(Electrical and Electronic Engineering Laboratory T)

°小長井 誠 教授  安岡 康一 教授  山田  明 教授  藤田 英明 准教授
金澤  徹 助教  竹内  希 助教  前学期  0−0−2

  1. 電磁気の基礎的な諸現象について観測するとともに,線形回路で学習した電気回路について入門的な実験を行う。また電気電子計測の基礎,D/A変換,A/D変換などのディジタル信号処理の基礎を学ぶ。
  2. 計測機器の使用方法,コンピュータを使った計測,コンデンサ,L,C.Rからなる簡単な回路の周波数特性,共振回路の5テーマについて基礎的な実験を行う。

 

○アルゴリズムとプログラミング(Algorithms and Programming)

 a.°西山 伸彦 准教授  b.渡辺 正裕 准教授  前学期  2−0−0

  1. コンピュータに指示するための言葉をプログラミング言語といい,指示内容を記述することをプログラミングと呼ぶ。プログラミングを行うためには,情報を処理する方法としてのアルゴリズムを学ぶ必要がある。オブジェクト指向プログラミン言語であるJavaに基づき,アルゴリズムやプログラミングの基礎を身につける。
  2. 情報処理・プログラミング言語の役割,情報システムの基礎,オブジェクト指向プログラミング,変数,演算,制御構造(条件分岐,繰り返し),クラスとインスタンス,配列と行列計算,配列と各種ソートアルゴリズム,各種ソートのプログラミング,クラスの継承,ポリモーフィズム。

 

○電気電子計測(Electrical and Electronics Measurement)

 a.°中川 茂樹 准教授  b.中村 健太郎 教授  前学期  2−0−0

  1. 直流から数10GHz程度の高周波数までの電気電子工学に関連する物理量の測定・計測方法について学ぶ。
  2. 計測基礎,雑音と信号処理,計測と装置校正,アナログ量とディジタル量,電圧・電流と電力の測定,抵抗・インピーダンスの測定,周波数と振幅・位相の測定,時間波形の測定,コンピュータを用いた計測システム,磁気測定,誘電測定。

 

◎電磁気学U(Electricity and Magnetism U)

 a.°岩本 光正 教授  b.中川 茂樹 准教授  後学期  2−1−0

  1. 電磁気学Tに続き, 電磁誘導の法則, 磁界のエネルギーを学ぶ。これらの知識の上で電磁気と力の関係を理解し, 最終的にマクスウェルの方程式と電磁界の基本的枠組みを学ぶ。
  2. 電流,磁束密度,ベクトルポテンシャル,磁気モーメント,磁化と磁性体,磁気回路,インダクタンス,磁界のエネルギー,電磁誘導の法則,ローレンツ力,仮想変位の方法,マクスウェルの応力,変位電流,マクスウェル方程式,電磁波など。

 

◎応用確率統計(Applied Probability and Statistical Theory)

 a.°荒木 純道 教授  b.西方 敦博 准教授  後学期  2−1−0

  1. 電気電子情報通信工学に関係する諸分野における確率統計的な解析および設計手法を習得させる。特に信号およびシステムに対する確率統計的把握は情報通信工学に欠かせないものであるので,確率分布や関連するパラメータ推定法,さらにデータ処理における統計的検定推論の手法を広汎に活用できる力を身につけさせる。
  2. 確率統計とは,確率統計の基礎,条件付き確率とベイズの定理,確率分布とモーメント,統計量とその応用,統計的検定,最尤推定,区間推定,確率過程の基礎,定常過程,一般調和解析,情報量と確率分布。

 

◎回路理論(Circuit Theory)

 a.°宮本 恭幸 准教授  b.菅原  聡 准教授  後学期  2−1−0

  1. 主として基礎電気回路を学習した電気・情報系A課程の学生を対象とし,回路の時間領域,周波数領域動作の考え方と解析方法,回路方程式の一般的導出法とその解法などを修得させる。
  2. 線形回路の時間応答(微分方程式とラプラス変換),回路関数の性質,2種素子回路の合成,フィルタの構成,分布定数回路(電信方程式,不連続点での反射・透過,正弦波での特性,分散特性等)など。

 

◎プログラム実習(Programming Skills)

a.°西山 伸彦 准教授  井深 真治 助教  b.渡辺 正裕 准教授  竹内  希 助教
後学期  0−0−2

  1. 本実習の目的は,3学期の講義「アルゴリズムとプログラミング」で学習したプログラミングの基礎を元に,課題や自由テーマのプログラミングを完成させ,基本的なプログラミングスキルを身につけることである。
  2. プログラミング作法,行列計算の実習,行列の和,差,積のプログラミング,連立方程式の解法のプログラミング,最小2乗法のプログラミング,各種ソートのプログラミング,C言語(またはJAVA)の基本操作とグラフィクス,方程式の数値解法,回路の過渡応答解析,ベクトルの微分のグラフィクス表示。

 

◎電気電子工学実験第2(Electrical and Electronic Engineering Laboratory U)

°荒井 滋久 教授  水本 哲弥 教授  中川 茂樹 准教授  高橋 宏治 准教授
未 定  櫻井 仁夫 助教  後学期  0−0−2

  1. 電磁気学で学んだ基礎的な諸現象を観測するとともに,回路理論および電気電子計測で学んだ電気回路に関する入門的な実験,および電子物性に関する基礎的な特性評価を行う。
  2. フーリエ変換(矩形波・三角波,単一パルス,過渡現象(C−R,L-C-R回路の時間応答,分布定数回路(特性インピーダンス,反射,定在波,制御工学(伝達関数とフィードバック制御,制御の安定性,半導体物性(電子物性の基礎,キャリア濃度,ホール効果)。

 

○制御工学(電気電子)(Control Engineering for Electrical and Electronic Engineers)

 a.藤田 英明 准教授  b. °高橋 宏治 准教授  後学期  2−0−0

  1. 電気電子工学科の学生を対象に,自動制御系の基本概念と取扱い手法(古典制御論)について修得させる。当講義の後に開講される「自動制御a(現代制御論)」と合わせて,定量的制御に関する全般を網羅する。
  2. 制御の概念,フィードバックの役割,制御系の表現,ラプラス変換,伝達関数,基本要素の特性,フィードバック制御系の基本,系の応答の把握,系の特性記述,安定性,過渡特性,フィードバック制御系の特性改善,応用例など。

 

○半導体物性(Semiconductor Physics)

 a.°山田  明 教授  b.内田 建 准教授  後学期  2−0−0

  1. 半導体の入門として,物質の構造,固体内電子の状態などについて学んだ後,固体の電気伝導理論,分布則について学習する。さらに,半導体中の電気伝導現象の基礎である,キャリア連続の方程式について応用を通して学習する。
  2. 結晶構造,固体のバンド構造,井戸型ポテンシャル,周期構造中の電子,有効質量,キャリアの状態密度,分布則,真性キャリア濃度,ドーピング,移動度,ドリフト電流,拡散電流,バンド図,少数キャリア連続の方程式,pn接合,金属半導体接合など。

 

◇先端ネットワーク工学(Advanced Network Technologies)

長谷川  享 非常勤講師  堀内 浩規 非常勤講師  竹内 和則 非常勤講師
後学期  1−0−0  集中講義

  1. 通信ネットワークは変革期を迎え,携帯電話網からインターネットに至る全てのネットワークがIP技術により統合されつつあり,さらにITSや情報家電も包含したユビキタス時代の到来も近い。特に,多様なネットワークをシームレスに統合することが最大の技術課題であり,ベースとなる無線技術やTCP/IP技術を習得することはネットワークを技術者にとって重要である。本講義では,基本となるTCP/IPプロトコル,携帯電話網,ITS,情報家電の要素技術と全体アーキテクチャに関して基本的な理解を達成する。
  2. TCP/IPプロトコルの基礎,次世代インターネットの構造,次世代ネットワークNGNの動向,World Wide Web の関連技術,ユビキタスネットワークの動向,情報家電,広域無線IPネットワーク,無線LAN,PANの最新動向,ユビキタスを支える無線。

 

◎アナログ電子回路(Analog Electronic Circuits)

 a.岡田 健一 准教授  b.°松澤  昭 教授  前学期  2−1−0

  1. トランジスタの動作と回路解析および回路設計,負帰還回路, 演算増幅器回路,応用回路等を修得する。
  2. トランジスタの動作,小信号等価回路,バイアス回路,基本増幅回路,増幅回路の周波数特性,負帰還回路,演算増幅器回路,発振回路など。

 

◎ディジタル電子回路(Digital Electronic Circuits)

 a.°高橋 宏治 准教授  b.徳光 永輔 准教授  前学期  2−1−0

  1. 論理回路の動作を理解する上で必要な基礎理論に習熟した後,各種論理ゲート,ディジタル演算回路への応用について講義する。コンピュータアーキテクチャの基礎となる2進法とそれらを用いた論理関数,および論理回路を組み合わせた演算回路の動作が理解できることを目標とする。
  2. 2値による情報の表現,ブール代数と論理関数,基本論理回路,トランジスタの2値動作と基本ゲート,組み合わせ論理回路,論理関数の簡単化,組み合わせ論理回路の例,フリップフロップ,フリップフロップの応用,順序回路,順序回路の実現など。

 

◎電気電子工学実験第3(Electrical and Electronic Engineering Laboratory V)

°松澤  昭 教授  岡田 健一 准教授  間中 孝彰 助教  萩原  誠 助教
雨宮 智宏 助教  鈴木 左文 助教  前学期  0−0−2

  1. 電気磁気および電子物性の基礎的な諸現象について観測するとともに,アナログ電子回路,ディジタル電子回路,制御工学,電気電子計測等で学んだ電気回路について入門的な実験を行う。
  2. アナログ電子回路(増幅回路,OPアンプ,発振回路),ディジタル電子回路(論理回路,フィリップ・フロップ,全加算器),電気機器(モータ単体,可変電圧・可変周波数電源), 電気電子材料(磁性体,金属)など。

 

○電気機器学(Electric Machinery)

 a.°赤木 泰文 教授 b.千葉  明 教授  前学期  2−0−0

  1. モータや発電機など広く応用されている電気機器全般について,電気―機械エネルギー変換の基礎原理を理解し,各機器の基本的な動作特性を習得する。
  2. 各種の電気機器の応用と役割,直流モータの構造と原理,直流機の特性,電気―機械エネルギー変換の基礎,変圧器の基礎,電力用変圧器,三相交流と回転磁界,誘導モータの基礎,誘導モータの特性,同期モータと同期発電機,同期機の特性,永久磁石モータとブラシレスDCモータ,電磁石とステップモータ。
    「電磁アクチュエータ学」の単位を修得した学生は履修できない。

 

○電子デバイス(Electron Devices)

 a.筒井 一生 教授  b. °宮本 恭幸 准教授  前学期  2−0−0

  1. 半導体デバイスの基本を学ぶ。半導体の物性を基礎にしてデバイス機能を得るための仕掛け(動作原理),回路内に組み込まれた時に発揮される特性を理解する。さらには「デバイスとは何か?」を考える。
  2. トランジスタの機能,MOSFETとバイポーラトランジスタ(動作原理,直流動作,動作速度,性能指数,等価回路モデル,スケーリングなど),その他の電子デバイス。

 

◇電気電子材料(Electrical and Electronics Materials)

 小田 俊理 教授  前学期  2−0−0

  1. 磁性体及び誘電体の基礎を, 物質の磁性と誘電性に関するマクロ理論とミクロ理論から学ぶ。 磁化および分極がどのような現象であるかを学び, 関連の材料とその応用についての理解を深める。
  2. 誘電体材料とその応用, 誘電分極, 気体・固体の誘電率, 誘電分極の周波数特性と複素誘電率, 強誘電体と相転移, 誘電体の電気伝導, 磁性材料とその応用, 磁化と磁気モーメント, 反磁性・常磁性, 強磁性, スピントロニクス, ナノエレクトロニクス。

 

◇量子力学(Quantum Mechanics)

 内田  建 准教授  前学期  2−0−0

  1. 原子スケールの微細構造における光や電子の振る舞いを理解するための基礎となる,量子力学の基本を習得する。簡単な系への応用を通し,量子力学の考え方を学ぶ。
  2. シュレディンガー方程式,井戸型ポテンシャルと調和振動子,トンネル効果,水素原子と各運動量,近似解法,多粒子系。

 

◇波動工学(Electromagnetic Fields and Waves)

 安藤  真 教授  前学期  2−0−0

  1. 電磁気学I,IIを履修した学生を対象として,波動,特に電磁波の基礎と工学的応用へ向けた波動伝送原理について解説する。直感的に理解できるようにコンピュータグラフィックも活用する。
  2. 電磁気学の復習,変位電流とマクスウェルの方程式,平面波,境界条件,平面波の反射と透過,TEM線路,電磁波の放射(微小ダイポール),Poyntingベクトル,Uniqueness定理。

 

◇電気現業実習(Electrical Engineering Practice)

 学科長  前学期  0−0−2

  1. 電気情報関係の企業において研究,開発,生産等の実務を体験する。主に夏期休暇を利用して,各学生の希望する企業等において研修する。

 

◇電気電子工学創造実験(Creative Experiments on Electrical and Electronic Engineering )

 水本 哲弥 教授  前学期  0−0−1

  1. 電気磁気学および電気回路をはじめとする電気電子工学に関する知識を全て活用し,設定した目標課題を達成すべく創造性に溢れた実験を展開する。実験をとおして,電気電子工学に関わる諸原理の理解を深めると共に,課題達成に至る戦略的な思考を身に付ける。
  2. 実験では,学生が自ら課題を設定し,その課題を完成させるための構想を考える.実験は次のようにして進める:実験ガイダンス,目標課題の設定と企画,教員とのディスカッション,限定された実験資材を活用して有効に課題を達成する計画立案,予備的試行と課題製作。

 

◎電気電子工学実験第4(Electrical and Electronic Engineering Laboratory W)

°未 定  阪口  啓 准教授  平野 拓一 助教  小寺 哲夫 助教
宮原 正也 助教  後学期  0−0−2

  1. 電波動工学,通信伝送工学,電子デバイス,デジタル電子回路そして集積回路設計に関係する実験を行って講義内容をより深く理解し,さらに物理を巧みに利用して有用な機能を発揮させる工学の醍醐味を感得させる。
  2. 波動,通信伝送工学,半導体実験,セミカスタムLSIとその応用。

 

○コンピュータアーキテクチャ(Computer Architecture)

 中本 高道 准教授  後学期  2−0−0

  1. 計算機のハードウェア,特にプロセッサの機能や設計の考え方を学ぶ。マイクロプロセッサの基本動作と構成を理解し,そのハードウェア記述や命令セットを把握し,使うことが可能となることを達成レベルとして目指す。
  2. 情報システムとLSI設計の概要,,数値表現,,演算ユニット,機能ユニット,メモリとバス構成,モデルアーキテクチャと基本命令セット,アドレッシング,スタック,レジスタ間命令の制御,メモリレジスタ間命令の制御,パイプライン,割り込み,I/O等の周辺(Peripheral)回路の制御。

 

○通信伝送工学(Communication Engineering)

 阪口  啓 准教授  後学期  2−0−0

  1. 主としてフーリエ変換およびラプラス変換,応用確率統計を学習した電気・情報系A課程の学生を対象とし,通信伝送システムの数学的表現,またその設計の基礎となる情報理論および通信理論を習得させる。
  2. 通信伝送システム,情報源符号化,通信路符号化,パルス伝送,変復調,信号空間解析。

 

◇電力工学T(Electric Power EngineeringT)

 安岡 康一 教授  後学期  2−0−0

  1. 電磁気学や回路理論を基礎に,三相交流による大電力送電方式とその計算手法,電力系統故障時の過渡現象解析について学ぶ。
  2. エネルギーと社会,電力系統の構成と連携,三相交流とYΔ変換,電力伝送特性,無効電力と有効電力,単位法,三相対称座標法,電力潮流計算,故障計算,中性点接地方式など。

 

◇パワーエレクトロニクス(Power Electronics)

 赤木 泰文 教授  後学期  2−0−0

  1. パワー半導体デバイスのスイッチング作用を利用した電力変換装置とその応用を扱う分野はパワーエレクトロニクスと呼ばれている。本講義では,パワーエレクトロニクスの基礎としての各種電力変換装置の動作原理と応用を講述する。
  2. 各種電力用半導体素子とその特性,ダイオード整流回路,整流回路直流出力の平滑化,三相サイリスタ整流回路, 他励インバータの動作原理,他励インバータの直流送電への応用,直流チョッパ,絶縁形DC-DCコンバータ,インバータの基礎と動作原理,単相PWMインバータ,三相PWMインバータ,パワーエレクトロニクスの応用。

 

◇ディジタル信号処理(Digital Signal Processing)

 山口 雅浩 准教授  後学期  2−0−0

  1. 音声や画像,各種のセンサ信号などをディジタルデータとして処理するシステムを理解し,設計を行うために必要となる理論と信号処理システムの基本的な考え方を習得する。
  2. ディジタル信号処理とは,線形時不変システム,たたみ込み演算,フーリエ変換の信号処理への応用,標本化定理,離散時間信号と離散時間システム,z変換,周波数特性,DFT,FFT,ディジタルフィルタ(FIR, IIR),ディジタル信号処理の応用。

 

◇集積回路工学(Integrated Circuit Technology)

 松澤  昭 教授  後学期  2−0−0

  1. プロセス・デバイスを含む集積回路技術の概要と論理設計から回路設計までのディジタル回路を中心とする集積回路設計の基礎を学ぶ。
  2. LSIの概要と基本プロセス技術, CMOSデバイスと論理回路,メモリ回路, スケーリング則, 配線設計, 論理設計・故障シミュレーションとテスト,  レイアウト設計と実装技術, 低電力・高速設計技術など。

 

◇光エレクトロニクス(Opto-electronics)

 小山 二三夫 教授  後学期  2−0−0

  1. 光とエレクトロニクスの融合分野である光エレクトロニクスについて,光導波の原理,光ファイバとレーザの基礎,光通信システムの仕組み,光ストレージの動作原理などを習得させる。
  2. 光を導く現象の基礎,光導波路,光ファイバ,発光・誘導放出とレーザの基礎,半導体レーザの仕組み,光増幅技術,光の変調と復調,光通信システム,光ストレージ技術など。

 

◇情報通信技術(ICT)概論(Introduction of Information and Communication Technology)

 山崎 克之 非常勤講師  後学期  1−0−0  集中講義

  1. 情報通信技術(ICT)は様々な産業の中核技術としてのみならず,企業活動,行政,家庭生活などの社会・環境の基盤となってきている。本講義では情報通信技術について,現在と今後の展開,ネットワークの本質的・基礎的な技術およびアプリケーションとの連携・課題を解説するとともに,最近の研究開発やビジネスの話題を紹介する。
  2. 情報通信の現在と今後の展開:(1)情報通信の波,ユビキタス,ネットワークの基本(2)ロングテール,web2.0,情報通信産業,ネットワークとは何か,その基本技術:(3)電話・ISDNとトラヒック設計,地震と着信系輻輳制御(4)IPネットワークの経路制御,コネクションの概念,ネットワークはどう使えばいいか:(5)IPネットワークの品質,インターネットの課題(6)IP電話とビデオ通信の品質,ネットワークの効用

 

科学技術者実践英語(Advanced English Communication for Engineers)

 各教員  後学期  1−0−0

  1. 科学技術者のための実践的な英語コミュニケーションスキル開発を行う。受講予定者は,予めTOEIC TOEFLを受講し申告時にスコアシートを提出する必要がある。申告時においてある程度のスコアレベルに達していることが望ましい。スコアシートの提出がない場合及び基準点に達していない場合,受講できないことがある。授業では,コミュニケーションスキルの内容に応じてクラス編成を行い訓練を行う。

 

○技術者英語(Technical English for Electronic and Electrical Engineers)

 °学科長  他  前学期  2−0−0

  1. 電気電子工学科学生の科学技術英語力を深める。英語素養を身に付けるきっかけを与える。電気電子工学で使われる基本的なテクニカル・タームを理解 し,電気電子工学の簡単な英語のテキストが読解できるようになる。
  2. 基礎数学および量子力学,半導体物性,電子材料,電気磁気学,論理回路,交流・直流回路など。

 

○技術者倫理(電気電子工学科)(Science and Engineering Ethics (Electrical and Electronic Engineering))

 金城 徳幸 非常勤講師  前学期  1−0−0

  1. 電気電子工学習得技術者の基本的な行動規範として,技術者の社会的機能を理解し,他からの強制によらず自分自身の基準に基づいて,倫理面から見て適切な判断を下せる素養を,主として事例教育の方法により身につける。
  2. 緒言,倫理への扉,専門家としての責任1・2,職場関係の中での権利と責任,知的財産権,社会的責任と環境問題。

 

○技術論文(Lゼミ)(Engineering Writing ; L Seminar)

 °学科長  石井 彰三 教授  各教員  前学期  0−0−1

  1. 伝えたい内容を相手に正しく理解してもらうために,技術者・科学者として必要な日本語でレポート・論文を書く力,発表・表現する力を身につける。英語と比較しながら,日本語でまとめるとき特に注意すべき点も学ぶ。
  2. 発表形態と特徴,研究発表と倫理,論文・発表の構成,論文執筆と文章,概要の書き方,図表の作成,スライドとポスターの作成,論文・特許情報の検索,研究発表,英語による論文と口頭発表。

 

◇電力エネルギー変換工学(Energy and Electric Power Conversion Technology)

 °片岡 良彦 連携准教授  井原 公生 非常勤講師  前学期  2−0−0

  1. 火力発電およびその基礎となる熱力学,流体力学などの初歩を理解させる。加えて各種電力設備の役割や運転上の制約および技術開発状況を理解させるとともに,その過程でエネルギー・環境問題の学術的基礎も修得させる。
  2. 火力発電に関わる原動機,熱サイクル,燃焼・伝熱,ボイラー,蒸気タービンの基本原理と構造について説明する。さらに水力発電,原子力発電,送変電設備,新エネルギー,各種エネルギー変換・貯蔵にもふれる。

 

◇電力工学U(Electric Power Engineering U)

 石井 彰三 教授  前学期  2−0−0

  1. 電力工学Tで学んだ内容を基礎に,電力システムの視点から電力・エネルギーに関する考え方や解析手法を学ぶ。電力工学以外の分野でも重要な概念である雷・電磁誘導障害・進行波にも触れ,総合的技術の側面を述べる。
  2. エネルギー資源と電力,同期発電機の動作と制御,系統安定度,発電機の運動方程式,雷,誘導障害,瞬時電圧低下,高調波,電力供給信頼度,保護リレーシステム,電力システムの周波数と電圧の制御,火力発電所の経済負荷配分,分布定数線路と進行波,サージ現象。

 

◇高電圧工学(High Voltage Engineering)

 堀田 栄喜 教授  前学期  2−0−0

  1. 気体エレクトロニクスの基礎,液体および固体中の導電現象・絶縁特性,プラズマ物性などについて学び,エレクロニクス機器および電力システムなどで広く使われている高電圧・高電界技術を修得させる。
  2. 気体の絶縁破壊と放電の発生,電磁界中での荷電粒子の運動,プラズマの基本的性質,液体および固体の電気伝導と絶縁破壊,高電圧・高電界の計測と応用など。

 

◇多次元データ解析(Analysis of Multi-Dimensional Data)

 中本 高道 准教授  前学期  2−0−0

  1. 画像,スペクトラムデータ解析,波形解析,センサ等の計測データ解析,感性工学等における多次元データの特徴抽出,分類等のパターン情報処理,パラメータの最適化等に関するデータ解析手法の基礎を理解する。
  2. 確率統計の基礎,多次元データの取扱い,主成分分析法,回帰分析法,判別分析法,クラスタ分析法,ニューラルネットワーク,最適化問題,シンプレックス法,最急降下法,ニューラルネットワークを用いた最適化問題の解法,多次元データ解析手法の応用。

 

◇波動伝送工学及び電波法(Wave Transmission Engineering and the Radio Law)

 廣川 二郎 准教授  前学期  2−0−0

  1. マイクロ波・ミリ波,光波を伝送する線路や,共振器・フィルタ・非相反回路などの回路素子の動作原理を理解させる。電波法についても概説する。
  2. 導波管の伝送特性・ストリップ線路,伝送線路の方程式・散乱行列,伝送線路の不連続と結合,変換回路・ハイブリッドと方向性結合器,空胴共振器・マイクロ波フィルタ,非相反回路,アンテナ,受動光回路素子,電波法など。

 

◇無線通信システム(Radio Communication Systems)

 阪口  啓 准教授  前学期  2−0−0

  1. 主として通信伝送工学,波動工学,ディジタル信号処理を学習した電気・情報系A課程の学生を対象とし,無線通信システムの数学的表現,また無線通信特有のフェージングや干渉などの対策技術を習得する。
  2. 無線通信システム,電波伝搬,ディジタル変復調,ダイバーシチ,波形等化器,スペクトル拡散,直交周波数分割多重,アクセス方式。

 

◇電気電子工学実験第5(Electrical and Electronic Engineering Laboratory V)

 赤木 泰文 教授  井深 真治 助教  萩原  誠 助教  前学期  0−0−1

  1. 電力工学,パワーエレクトロニクス等で学ぶ電磁気,電気回路の応用的な内容について実験を通して理解を深める。また,ディジタル信号処理・制御の実際を実験によって理解する。
  2. 高電圧,プラズマ,交流電動機・発電機,半導体電力変換器

 

科学技術者国際コミュニケーション(Advanced International Communication for Engineers)

 工学部共通  各教員  前学期  0−1−0

 その他の専門科目の教授要目を参照のこと。

 

◇電気機械設計及び製図(Design and Drawing of Electric Machine)

 中村 雅憲 非常勤講師  後学期  1−0−1

  1. 設計という観点から電気機械を考えることによって,その本質についての理解を深める。設計の基本的な考え方とキイポイントを把握する。電気機械周辺のシステム設計との関係を知る。製図の基本を理解し図面が読めるようになる。
  2. 電気機械設計の基礎原理,誘導電動機,交流発電機,直流機,変圧器,パワー半導体デバイスの設計の要点,電磁界解析の適用例,電気機械製図の基本。

 

◇電気法規及び施設管理(Regulation and Operational Management of Electrical Power Equipment)

 大島 正明 非常勤講師  後学期  1−0−0

  1. 電気は高度産業技術に基盤を置く現代社会を支える重要なエネルギーで,我が国の電気事業は規模と質のいずれの面でも世界的に高い水準にある。このような電力施設の運用・管理及び電気事業についての理解を深めると共に,電気事業及び電気施設が関わる法的規制を学ぶ。
  2. 電気事業の発展・現状と電気事業の特性,電気法規の変遷,電気事業法,電気設備に関する技術基準,その他の電気関係法規の概要,電力施設の運用と管理。

 

◇電気鉄道(Electric Railway)

 藤原 守男 非常勤講師  後学期  1−0−0

  1. 電気鉄道における近年の技術進歩は目覚ましいものがあり,高速大容量輸送という鉄道の特性をますます高めている。 特に近年の石油価格高騰と供給不安のため,交通機関として電気鉄道が世界的に再評価の機運にあり,日本の電気鉄道技術は,電化先進国として注目を浴びている。こうした視点から,電気鉄道の意義,技術,運営について把握する。
  2. 電気鉄道と鉄道経営,電気車両と列車運転,電気運転設備,運転制御システム,速度制御とブレーキ制御,交流電化,新幹線,新交通システム,磁気浮上システム。

 

電気学第一(Electrical Engineering Science T)

 °岩本 光正 教授  水本 哲弥 教授  酒井 善則 教授  前学期  2−0−0

  1. 本講義は,さまざまな工学分野を専攻する学生に共通に役立つ電気の知識を工学的立場で与えることを目的としている。それぞれのクラスで,3名の教員が誘電体・絶縁体,電子回路基礎,ディジタル回路・通信の各分野を講義する。
  2. 1.電子物性:真空の持つ電磁気学的性質を理解し,誘電体・絶縁体・液晶・半導体の物性を考える。電子物性の基礎,真空,誘電体・絶縁体,液晶,半導体。2.電子回路基礎:回路の働きを理解するための基礎理論を学ぶ。オームの法則,キルヒホッフの法則,複素数を用いた交流回路表現,増幅回路。3.ディジタル回路・通信:全ての情報を1,0で表現して処理するディジタル技術について,コンピュータ・通信の両面から基礎を理解する。論理関数の基礎,加算器,レジスタの論理動作,情報のディジタル化,ディジタル伝送なお,三つの内容は独立しているので,学ぶ順番が異なっても問題はない。(電気・情報系学生は単位取得できない)

 

電気学第二(Electrical Engineering Science U)

 小長井 誠 教授  後学期  2−0−0

  1. 広く用いられている半導体集積回路,太陽光発電システム,ディスプレイなどについて,材料から始めてデバイス,そしてシステムまでを講義し,技術全体の俯瞰により電気電子分野における工学的な考え方を理解させる。
  2. (1)半導体物性の基礎,半導体デバイスの基礎,MOS構造,集積回路,ナノテクノロジーと半導体技術。(2)光と物質の相互作用光起電力効果,太陽電池材料,太陽電池の基礎,太陽光発電システム。(3)発光デバイス,ディスプレイ。(電気・情報系学生は単位取得できない)

 

電磁アクチュエータ学(Electromagnetic Actuators)

 °藤田 英明 准教授  前学期  2−0−0

  1. ロボットや電気自動車などに広く用いられているモータや電磁石などの電磁アクチュエータについて,その構造や原理,基本的な動作特性を習得する。
  2. 各種電磁アクチュエータの応用と役割,直流モータ,変圧器,電磁石,誘導モータ,永久磁石同期モータ,ステップモータの構造,原理および特性。

 平成21年度以前の「電気機器学」に対応する科目である。電気電子工学科の学生は履修できない。また「電気機器学」の単位を修得した学生は履修できない。