経営システム工学関係科目

経営管理論(Introduction to Industrial Engineering and Management)

蜂谷 豊彦 助教授  前学期  2−0−0

I 企業経営の流れを鳥瞰するため,戦略経営のプロセスと分析手法を中心に概説する。

II 企業戦略の策定・遂行,競争戦略の策定遂行,パフォーマンスの評価

経済学概論(Fundamentals of Economics and Management)

渡辺 千仭 教授  前学期  2−0−0

 経営工学修得の基礎となる実践的な応用経済学について,マクロ経済学及びミクロ経済学の両面の基本から,内外の今日的諸課題への適用を主眼とした実践的アプローチに視点を据えて,概説する。

数理工学第一(Mathematics for Management Engineering I)

水野 眞治 教授  松村 正和 非常勤講師  前学期  2−2−0

I 経営工学の基礎となる数学理論の修得を目的とする。

II 集合論,基礎代数,位相など

計算数学(Computational Mathematics)

矢島 安敏 助教授  藤本 衡 非常勤講師  前学期  1−1−0

I 計算機を使った各種数値計算法やアルゴリズムについて,その基礎となる数学的理論とともに講義する。また,実際にプログラミング言語を使って,数値計算の演習を行う。

II 計算誤差と安定性,線型・非線型方程式の解法,数値微分・積分,微分方程式の数値解法

情報システム基礎(Fundamentals of Information Systems)

飯島 淳一 教授  前学期  2−0−0

I 「情報システムの基礎」をベースとして,「ICT活用の基礎」として,企業と社会におけるICTの具体的な利活用とその留意点について学ぶ。さらに,「ICTの基礎」として,コンピューティングとコミュニケーションの基礎技術について学び,最後に,プログラミングの基礎を学ぶ。このプログラミングの基礎は,引き続き行われる『計算数学』のベースになるものである。

II 情報,システム,モデル,シミュレーション,支援概念,E-ビジネス,ビジネスプロセス,CPU,機械語プログラム,アセンブリプログラムなど。

インダストリアル・エンジニアリング(Industrial Engineering)

伊藤 謙治 教授  前学期  1−0−1.5

I 本科目はインダストリアル・エンジニアリング(IE)と総称される各種の技法に関する知識を,講義及び実験を通じて修得することを目的とする。

II IEについて,作業測定,ワーク・サンプリング,作業システム設計,ライン・バランシング,管理活動の効率化,その他。

マーケティング管理(Marketing Management)

水野  誠 非常勤講師  後学期  2−0−0

 マーケティング管理に関する入門的な講義を行なう。マーケティング戦略の策定(ターゲティング/ポジショニング),マーケティング・ミックス(ブランディング,製品開発,価格設定,広告・プロモーション,流通など),消費者行動分析とマーケティング・リサーチといった領域を,できる限り最近の論点を含めてカバーする。また,それらに対応するマーケティング・サイエンスの基本的なモデルについても言及する。

数理工学第二(Mathematics for Management Engineering II)

矢島 安敏 助教授  後学期  2−2−0

I 数理工学第一に引き続き,経営システム工学に用いられるいろいろな手法の基礎となる数学理論の修得を目的とする。

II 線型代数:ベクトル空間と基底,直交性,行列式,固有値と固有ベクトル,2次形式

III 応用解析学:多変数解析,ベクトル解析,フーリエ級数,微分方程式,差分方程式

確率モデル(Stochastic Model)

宮川 雅巳 教授  後学期  1−1−0

I 経営の実態分析,意思決定などの問題においては,不確定な現象に対処する必要がある。このような不確実性を伴う現象を適格に記述し対処するための基礎を与えることを目的とする。

II 確率の考え方,確率変数と確率分布,統計量の分布,確率過程。

オペレーションズ・リサーチ(Operations Research)

°水野 眞治 教授  後学期  2−1−0

I 経営活動に関わる複雑な問題を科学的に分析し,合理的な意思決定を行うための方法を学習する。

II 具体的なテーマは (a)モデル化,(b)線形計画法,(c)非線形最適化,(d)2次計画法,(e)階層分析法,(f)組合せ最適化と分枝限定法,(g)ネットワーク計画法などの中から選択する。

情報システム基礎実験(Experiments on Fundamentals of Information Systems)CC:(H17認定)創造性育成科目

°飯島 淳一 教授  妹尾  大 助教授  後学期  1−0−1.5

I 情報システムの開発過程を体験することにより,情報システム学の基礎を身につけることを目的としている。

II 少人数のグループに分かれ,どのような情報システムを開発すべきかという議論からスタートして,分析,設計,実装といった一連の情報システム開発過程を体験することにより,情報システム開発において何が重要であるかについて,体験的に学ぶ。

工業心理学(Engineering Psychology)

梅室 博行 助教授  後学期  2−0−0

 技術と人間のインタラクションを考えるためには人間の基礎的な性質を知ることが必要である。よって本科目では心理学的な基礎知識,特に生産の現場やインターフェースの設計において重要な知覚・認知・運動について,実際に技術を利用する場面と関連づけながら解説する。

会計情報論(Accounting Information)

永田 京子 講師  前学期  1−1−0

I 会計は企業社会の言語である。この会計情報がどのように生成されるか,生成された会計情報をどのように解釈するか,それをどのように経営に活用するかを講義およびグループワークを通じて体験的に学ぶ。

II 簿記,原価計算,原価管理,業績評価,利益計画,財務諸表,連結財務諸表

経営戦略・組織論(Business Strategy and Organization)

妹尾  大  助教授  川添 恵聖 非常勤講師  前学期  1−1−0

 経営戦略理論と組織理論の基礎枠組みを学び,修得した思考方法をもって現実の企業経営を整理することによって,ならびに現実の事象を基にして理論を再検討することによって,理論と実践の相互促進作用を体感することを目標とする。

統計工学(Statistical Engineering)

宮川 雅巳 教授  前学期  1−1−0

 統計的推測の理論と応用について講義を行う。統計的推測は,観測される現象に対して一つの確率モデルを設定し,それに基づいてデータを分析する方法であるので,予め「確率モデル」を修得しておくことが望ましい。

 内容は,一般推測理論として十分原理,尤度原理,ネイマン・ピアソンの基本定理を,線形推測理論としてガウス・マルコフの定理,分散分析,回帰分析を説明する。

システム思考(Systems Thinking)

飯島 淳一 教授  前学期  2−0−0

I ビジネスを含む様々な対象に対するシステム論的アプローチを理解するための,ものの見方や様々な概念について講義する。

II 「システム」というものの見方,システムとモデル,システムの分類,ハードシステムアプローチ,ソフトシステムアプローチ,構造同型,状態表現,目標追求システム表現,書換え系表現,帰納的構成表現

生産管理(Production Management)

圓川 隆夫 教授  前学期  2−0−0

I 生産におけるマネジメントの歴史と体系,管理技術の基礎的知識を修得させる。

II 序論,生産管理の意義,生産管理の発展,在庫理論,MRP,JIT,スケジューリング理論,ロジスティクス,サプライチェーンマネジメント,その他。

プロセスシステム工学(Process System Engineering)

村木 正昭 教授  前学期  2−0−0

I 装置工業における生産プロセスの解析および設計に関する基礎的な知識と技法を修得させることを目的とする。

II 1. プロセスとは,2. プロセスモデルの作成 3. プロセス解析とその技法 4. プロセス設計とその技法

ビジネス創造(Business Creation)

梅室 博行 助教授  非常勤講師  前学期  0−2−0

 新しい技術やアイディアをビジネスベースに乗せるまでのプロセスについて実践的な知識を習得するとともに,企業経営のセンスや起業家精神の育成,事業計画の作成による創造的能力の育成を目指す。

経営システム工学ゼミナール(Industrial Engineering and Management Seminar)

各教員(°学科長)  前学期  0−2−0

I 経営システム工学に関する外国語の文献を読むことによって,語学の力を高め,外国の専門書及び専門雑誌の読解力を養成することを目的とする。

II テーマについては各教員から提示され,これを選択する。予め割当てられたところを読んできて報告し,これについてディスカッションをすることによりプレゼンテーションの能力を養う。

経営システム工学現業実習(Industrial Engineering Practice)

°学科長  前学期  0−0−2

 経営システム工学的管理技法の実施適用における問題点の把握とその解決に関する体験を修得させる。実習先などについては,ガイダンスを行い,その指示に従って実施する。

経営財務(Managerial Finance)

蜂谷 豊彦 助教授  前学期  2−0−0

I ファイナンスの基礎である金融資産の評価,実物資産の評価および主要な財務活動について解説するとともに,その原則と分析手法を体感することで身につける。

II 資金の時間価値ポートフォリオ理論,平均・分散アプローチ,CAPM,オプション評価,プロジェクト評価,期待キャッシュフロー,資本コスト,資本構成,配当政策

技術経済システム(Techno-Economic Systems)

渡辺 千仭 教授  後学期  1−0−1.5

I 生産性・収益性及び競争力を始めとする企業の技術経営戦略について,研究開発・技術革新,技術の普及,生産・成長のメカニズムを軸に理論的・実証的に概説する。

II 以上をもとに,具体的事例(国際比較,国,産業,企業,技術)に即して,計量分析やシミュレーション・事例分析を中心とする演習を行い,討論を通じて検証を行なう。

モデル化とOR(OR and Modeling Processes)CC:(H17認定)創造性育成科目

°水野 眞治 教授  矢島 安敏 助教授  小沢 利久 非常勤講師  伊倉 義郎 非常勤講師

前学期  1−0−1.5

I マルコフモデル,待ち行列モデル,信頼性などORの確率モデルの取扱いについて修得させる。

II 数理計画,シミュレーションなどのOR手法について,事例を通してモデル化の大要を修得させる。

III 経営システム工学の諸分野に関連するORの典型な問題について,モデル化のプロセスを修得させ,自分で作ったモデルについて実験をし評価を行なう。

経営情報システム(Management Information Systems)

妹尾  大 助教授  後学期  2−0−0

 経営における情報技術の利用について,考察するための基礎を身につけることを目的とする。経営情報システムの開発・運用プロセスと,その管理について学ぶ。

品質管理(Quality Control)

°圓川 隆夫 教授  宮川 雅巳 教授  後学期  1−0−1.5

I 工業経営に従事する管理者並びに技術者として必要な品質管理の一般的知識,統計的手法及び技術を修得せしめることを目的とする。本科目の履修には,経営システム工学科の学生は統計工学を修得しておく必要がある。また,他学科の学生は統計学第一,同第二又は統計学概論第一,同第二等を修得しておくことが望ましい。

II 1. 序論 2. 品質管理の意義 3. 統計的考え方 4. 工程能力と管理図 5. 簡易分析手法 6. 多変量解析法 
7.分散分析と実験計画法 8. その他

人間工学(Ergonomics)

伊藤 謙治 教授  後学期  1−0−1.5

 人間工学と総称される内容のうち特に,人間の知覚機能,精神機能,認知機能に重点がおかれた作業や行動を行なうときの人間的な側面について焦点を当てる。すなわち,このような作業を行なうときの基礎となる人間の処理特性,そしてそのような作業で用いられるマン−マシン・インタフェースや作業環境の設計・改善,あるいはこれらの分析・評価を行なう際の基礎となる内容について,講義とともに,実験を通してこれらに関する知識を習得する。本講では,人間工学一般に対する概要を講義した後,上記の内容に関する基礎的な知識,技能の習得を目的とし,具体的には以下の3つの部分に分かれている。まず第一に,認知作業あるいはマン−マシン・システムを操作する主体である人間の処理特性・メカニズムを,特に視覚情報処理・認知過程を中心に理解する。第二に,ヒューマン・エラーやワークロードなど,作業システム構築の目標となる項目,ポイントについて基礎的な事項を習得する。最後に,実際のコンピュータ・インタフェース,および作業環境を設計するときの方法,ガイドラインなどを実例に交えて解説するとともに,実際にそのうちのいくつかについて,実験により確認する。

プロセス・環境管理(Process and Environmental Management)

村木 正昭 教授  後学期  2−1−0

I プロセス管理と環境管理の基礎的な知識と技法を修得させることを目的とする。プロセスシステム工学を修得しておくことが望ましい。

II 1. プロセスの概要 2. プロセス管理とその技法 3. 環境管理とその技法

数理ファイナンス(Mathematical Finance)

中川 秀敏 助教授 後学期  1−1−0

 確率モデルを通じて金融市場を理論的に分析することを主眼とした「数理ファイナンス」の分野と,市場モデルの工学的な応用手法を研究する「金融工学」の分野における基本的な事項を解説する。

 最初に単純な2項モデルを用いて,無裁定理論に基づく「デリバティブの適正な価格づけ」のエッセンスを詳しく解説し,最終的には有名なブラック-ショールズ理論まで到達する予定。折に触れ,実務的な話題や経済学の関わりなどにも言及していきたい。

先端経営システム工学(Topics of Industrial Engineering and Management)

非常勤講師(未定)(°学科長)  後学期  2−0−0

 企業経営における最先端の話題を広くとり上げ,その分野における本学出身のエキスパー卜が解説する。企業経営の現状と実際について問題意識を養うことを目的とする。

知的財産権概論(Overview of Intellectual Property Rights)

京本 直樹 教授  佐伯とも子 教授 ほか  後学期  2−0−0

I 知的財産権の意味,重要性と国家および企業の知的財産戦略を概説する。

II 特許取得実務,活用,評価,係争等を講義し知的財産権への理解を深める。

工業経営(Industrial Management)

°梅室 博行 助教授  渡辺 千仭 教授  水野 眞治 教授  圓川 隆夫 教授  

妹尾  大 助教授  蜂谷 豊彦 助教授  永田 京子 講師  前学期  2−0−0

I 経営システム工学以外の課程を履修する者を対象として,製造業を中心に企業の経営問題を広く講述する。

II 経営システム工学の主要4分野である経済・経営管理(経営管理,会計情報,技術経済),応用数理(オペレーションズ・リサーチ),システムと情報(ナレッジ・マネジメント),生産・人間・環境(インダストリアル・エンジニアリング,生産管理,人間工学)について,専門外の学生に理解できるよう平易に講述する。

現代日本の企業と社会(Modern Japanese Business Management)

高岡浩一郎 非常勤講師 ほか  後学期  2−0−0

(本講義は一橋大学との協調の一環として開講される。詳細は,「一橋大学の教員による交流講義」を参照のこと。)