文系科目および総合科目は〈図1〉のような構成になっています。〈図2〉はそれを推奨学年を加味して図示したものです。
文系科目は学習段階に応じて,導入→基礎→発展とステップ・アップできるように配置してあります。多様な関心に対応できるよう多くの授業を開いているので,漫然と単位を集めるのでなく,次ページの表を参考にして,自分の問題意識や必要に応じて4年間の学習計画を立てることを奨めます。
文系導入科目は,一年生を対象に,文系学問への導入を行います。
文系基礎科目は,文系科目の中心になるものです。文系学問のエッセンスを最も正統的な形で学習してもらう科目です。「基礎」と名乗っていますが,それぞれの学問分野の「基本」または「中核」になる内容だと理解してください。
導入→基礎と受講するなかで文系学問の魅力にはまった人,または,特定分野をもっと深く究めたいという意欲ある学生のために,文系発展科目があります。文系発展科目には文系専修科目と文系ゼミの二種類があります。
文系専修科目は人数制限をして少人数を対象に行います。演習や講読といった形式が多くなります。
文系ゼミも少人数対象ですが,第一から第六まであるので,特定テーマについて継続的に学習を続けたい人に向いています。一つの科目で第一から第六まで履修することもできるし,ある科目の第一第二を履修した後,別な科目を履修するということもできます。文系ゼミは開講の仕方が科目ごとに異なるので,シラバスをよく読んで,担当教員と相談した上で受講してください。なお,文系ゼミは単位の扱いも他の文系科目と異なるので,注意してください。
総合科目は,従来の学問分野の区分けを超えて,異なる文系同士,あるいは文系と理工系とが融合またはクロス・オーバーするような学際的・広域的テーマについて,複数の教員が共同で開く科目です。異なる学問が協力しあったり衝突しあったりするなかから新鮮な知的刺激が得られるはずです。
なお,文系科目と総合科目の必要な単位数は以下のとおりです。
表5 文系科目,総合科目の授業科目 [PDF]
表6の中にある学科所属の条件については,あとで述べる。(P.31)
表6 文系科目,総合科目の授業科目
科目 年次 学期等 |
文系科目,総合科目 |
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学科所属に 必要な単位数 |
文系ゼミ以外の文系科目4単位以上 |
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学士論文研究申請 に必要な単位数 |
文系科目と総合科目から14単位以上 (ただし,文系ゼミ以外の文系科目を10単位以上含むこと) |
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卒業に必要な |
文系科目と総合科目から18単位以上 (ただし,文系ゼミ以外の文系科目を12単位以上含むこと) |
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1 年 次 |
第1学期 |
文系導入 |
人間の知識表現と論理的言語,世界文学入門T,コラムランド,日常生活と法,西洋経済史,経済学入門,古典で学ぶ社会科学,現代科学技術と社会,社会における科学,意思決定の基本ロジック,意思決定理論の展開 |
文系基礎 |
倫理学,音楽文化論第一,メディア心理学,国際関係論第一,経済分析入門,社会学基礎,科学概論第一,技術史第一,科学方法論 |
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第2学期 |
文系導入 |
風景学入門,文学への招待,アートとミュージアム,世界文学入門U,心の科学の思考法,パフォーマンス論,交渉で学ぶ政治学入門,現代社会への視点,社会のモデル入門,科学者とは何か,都市のシステム,ゲーム理論入門 |
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文系基礎 |
哲学,コラムキングダム,音楽文化論第二,大江戸講,心理学,国際関係論第二,ミクロ経済学,社会学応用,科学概論第二,技術史第二,社会の理工学そして芸術 |
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2 年 次 |
第3学期 |
文系基礎 |
論理学第一,西洋近現代思想史,近代文学,社会言語学,日本文化論,デザイン論,歴史学,認知科学,文化人類学,憲法,法学,政治学第一,経済学第一,宗教社会学,数理社会学第一,科学史第一,日本技術史,科学技術と政策第一,生命倫理学,統計学基礎,社会ネットワーク理論, 合理的思考の技術 |
第4学期 |
論理学第二,日本思想史,古典文学,情報社会とコミュニケーション,理論言語学,オペラへの招待,美術史・美術理論,現代史,テキスト解釈論,文化社会論,民事法,政治学第二,経済学第二,数理社会学第二,科学史第二,現代技術史,科学技術と政策第二,科学技術者倫理,環境・社会論,交渉の科学,統計分析入門 |
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3 年 次 |
第5学期 |
文系専修 |
社会的合意形成の技法,Topics on Japan U英語で学ぶ日本事情U,論語を学ぶ |
総 合 |
科学技術コミュニケーション入門,まなざしの日本史,有害化学物質と現代社会,技術経営入門,現代科学・技術と安全性,環境計画と社会システム,システム知の探求,文学を科学する,文明の生態と居住環境,中国短期留学第一 |
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第6学期 |
文系専修 |
短編小説を読む,Topics on Japan T英語で学ぶ日本事情T,科学・技術・社会,現代の音楽とテクノロジー,集団意思決定理論 |
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総 合 |
先端科学技術と知的財産権,電気技術史と技術開発,生命の科学と社会,キーワードはOR,物理と論理,原子核とエネルギー,システムとしての社会,人間と情報システムの融合,中国短期留学第二 |
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4 年 次 |
第7学期 |
文系基礎 |
国語,神経心理学,マクロ経済学,科学の社会史 |
第8学期 |
日本文学,臨床心理学,理論社会学,日本科学史 |
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1〜4年次 |
第1 〜 |
文系ゼミ |
哲学,論理学,文学,美術,歴史学,先端認知科学,応用・文化人類学,法学,政治学,環境・外交・政策,経済学,現代社会分析,社会学,数理社会学,科学技術と倫理,歴史における科学と社会,科学・技術・社会論研究,システムマネジメント,社会的意思決定,ゲーム理論文献講読 |