36 情報環境学専攻

今日の社会構造や都市構造を急速に変えつつある情報化の進展は,人間を中心とした環境システムの拡大・改変という大きな文脈の中に位置づけることができる。ここでいう環境システムとは,自然環境に代表される従来の環境概念を越え,言うなれば各々の人間の生活の「場」,そして集団レベルでの社会・経済活動,文化活動などのアクティビティーの「場」としての概念である。こうした「場」=「環境システム」が,情報のあり方や変化の動向と密接に絡み合いながらその範囲を広げつつあるところに今日の情報化の本質がある。

情報環境学は,このような「情報」⇔「環境システム」の相互作用系の実態を具体的に分析し,その望ましい姿を論じていくための,既存の狭い「情報」概念の限界を乗り越えた新しい学問分野である。

 

修士課程授業科目の分類と履修の流れ

本専攻では,情報環境学の広範な対象に関する先端的な分野を網羅するばかりでなく,その基盤となる学問をも重視し,体系的なカリキュラムを用意している。図Aは開設科目の分類と履修の流れの概略を示したものである。

開設科目は,現象の理解や情報の処理に必要な基礎科目の内容が整理して講述される「基盤科目群」,本専攻の各専門領域の最先端の研究成果が教授される「先端科目群」,そして,実習形式など実践的な視点から情報環境学を学習する「実践科目群」から構成される。

基盤科目群と先端科目群により情報環境学の基礎や先端的知識を習得し,それらの知識を実際に活用できる実践的能力を習得するために実践科目群が位置づけられている。さらに,実践科目群では,オブジェクト指向型設計や社会環境設計における基礎技術を演習を通して学習する「演習系」と,環境システムを実際に情報化したり,分析したりするための統合的な基礎技術や考え方を習得する「統合系」を最初のステップとし,つぎに,より実践的な科目として,情報環境学のグループ実習「情報環境プロジェクト」や個別実習「情報環境プラクティス」,および情報理工研究科のインターンシップ科目を設けている。これにより情報環境学の基礎・先端知識の習得と平行して,情報環境学の演習から実践までを段階的に,そして体系的に受講することができる。

このカリキュラムとともに修士論文研究を実施することで,情報環境学における問題設定能力,問題解決能力,統合力,応用力などの実践的能力を身につけることを目指す。

受講にあたっては,より多くの基盤科目を習得し,進展の著しい情報化社会に柔軟に対応できる素養を養うとともに,先端科目の講義を通して情報環境学の先端的専門知識をもバランスよく習得し,さらに,それらの知識を実践科目による段階的学習の中で実践的に使いこなすことができるように心がけることが望まれる。また,これらには他専攻の関連科目が推奨科目として含まれているが,より広い視野に立って,ここに示していない他専攻科目や,総合科目,国際コミュニケーション科目をも積極的に履修し,広い分野から科目を選択することが望ましい。

博士一貫教育プログラム用カリキュラムは博士一貫教育プログラムのページを参照してください。

先導的ITスペシャリスト育成推進プログラムについては特別教育研究コースのページを参照してください。


図A 修士課程授業科目履修図


(○は必須科目,*は推奨科目)

 

 

 


授 業 科 目

単位

担当教員

学期

備    考

生体情報特論

2−0−0

宇 治 橋

 

アクアバイオメカニズム特論

2−0−0

中   島

E

*Advanced Course of Bio-Robotics

1−0−0

中   島

O

ダイナミカルシステム特論

2−0−0

木   村

O

*Advanced Course of Inverse Problems

1−0−0

天   谷

 

*Control Theory for Robot Intelligence

2−0−0

井   村

 

計測・情報学特論

2−0−0

笹   島

E

計測情報の数理処理

2−0−0

O

*同

2−0−0

E

オブジェクト指向設計法

1−1−0

天谷・原・佐伯

八木(透)

 

JAVAプログラミング演習

0−1−0

*小野寺・中島

 

CAD/CAM生産体系特論

2−0−0

笹島・*長坂

 

医用生体工学概論

2−0−0

八 木(透)

O

*Neural Interface

2−0−0

八 木(透)

E

*Linear Systems and Control

1−0−0

早   川

 

*Nonlinear and Adaptive Control

1−0−0

早   川

 

ロボット聴覚・音処理概論

2−0−0

中   臺

 

機械情報特別講義A

1−0−0

未   定

非常勤講師

機械情報特別講義B

1−0−0

未   定

非常勤講師

機械情報特別講義C

1−0−0

未   定

非常勤講師

情報地域計画特論

2−0−0

十 代 田

 

生態環境システム保全・再生論

2−0−0

灘   岡

O

広領域知識ベース特論

2−0−0

大   佛

 

地域情報解析特論

2−0−0

樋   口

 

情報都市空間特論

2−0−0

瀧   口

 

振動・波動解析論

2−0−0

廣   瀬

E

*同

2−0−0

廣   瀬

O

空気清浄特論

2−0−0

藤   井

 

知的社会基盤特論

2−0−0

三   上

 

*Advanced Course on Coastal Environments

2−0−0

灘   岡

E

大規模流体現象の力学

2−0−0

八 木(宏)

O

計量経済分析

2−0−0

田   中

 

環境数値シミュレーション1

2−0−0

*諏  訪

 

環境数値シミュレーション2

2−0−0

灘岡ほか

 

環境モニタリングと情報化1

2−0−0

木村ほか

 

環境モニタリングと情報化2

2−0−0

灘岡ほか

 

○情報環境プロジェクトSC

0−1−2

各 教 員

 

○情報環境プラクティス

0−1−1

各 教 員

修士課程(2)

コンピュータビジョン特論

2−0−0

奥   富

E 推奨

計算物理工学

2−0−0

青 木(尊)

推奨

ロボット創造学

2−0−0

広瀬(茂)・福島

推奨

知的統合生産論

2−0−0

斎 藤(義)

推奨

メカニズムズ・シンセシス

1−0−0

武   田

推奨

ロバスト最適制御特論

1−0−0

藤   田

推奨

バイオメカニズム特論

1−0−0

伊   能

E 推奨

*Advanced Course of Mechanical Vibration

2−0−0

宇治橋・高原ほか

推奨

アルゴリズム特論

2−0−0

渡   辺

推奨

計算量理論

2−0−0

渡   部

推奨

計算機支援数理

2−0−0

小 島(政)

笹島・天谷

推奨

グリッドコンピューティング

2−0−0

松   岡

推奨

音声情報処理特論

2−0−0

古   井

O 推奨

*Regional Atmospheric Environment

2−0−0

神   田

E 推奨

土木・交通計画のための数理分析特論

2−0−0

福   田

E 推奨

*同

2−0−0

福   田

O 推奨

交通計画特論

2−0−0

藤井・福田

E 推奨

*同

2−0−0

藤井・福田

O 推奨

都市空間利用計画特論

2−0−0

中   井

推奨

インターネットインフラ特論

2−0−0

太   田

(注)4)参照

インターネット応用特論

2−0−0

太   田

(注) 4) 参照

情報理工学インターンシップ1A

0−0−1

専 攻 長

同            2A

0−0−2

同            1B

0−0−1

同            2B

0−0−2

○情報環境学特別実験 第一

0−0−1

各 教 員

修士課程(1)

○同         第二

0−0−1

同   (1)

○情報環境学講究 第一

1

指導教員

同   (1)

○同       第二

1

同   (1)

○同       第三

1

同   (2)

○同       第四

1

同   (2)

○同       第五

2

博士後期課程(1)

○同       第六

2

同     (1)

○同       第七

2

同     (2)

○同       第八

2

同     (2)

○同       第九

2

同     (3)

○同       第十

2

同     (3)

SC:(H19選定)創造性育成科目

(注)

1)

○印を付してある授業科目は,必ず履修しておかなければならない授業科目で,備考欄の(1),(2)などは履修年次を示す。ただし,情報環境プラクティスの修士課程2年次履修の条件は当専攻修士課程10月入学の機械系の学生に対しては適用しない。また,短縮修了(4月入学は1年間短縮,10月入学は半年以上の短縮)の場合には情報環境プラクティスの必修は免除される。

2)

一部の授業科目は隔年講義となっており,備考欄中のEは西暦年の偶数年度に,同じくOは奇数年度に開講するもので,何も書いていないものは毎年開講の授業科目である。

3)

*印を付してある授業科目は,英語で開講する科目であり,国際大学院プログラムにも対応する科目である(なお,年度によって英語開講と交互に行う科目については,どちらも同じ授業科目とみなすので,両方の単位を修得することはできない。)なお,*印を付してある授業科目は,国際コミュニケーション科目に振替えることができる。

4)

本授業科目は,情報理工学研究科の共通科目である。従って,本専攻の学生が該当授業科目を履修し単位を修得した場合は,自専攻の単位として算入する。


〔教 授 要 目〕

 

77003

生体情報特論(Advanced Biological Information)

後学期 2−0−0  宇治橋貞幸 教授

人間が持っている様々な特性を「(1) 形態 (2) 機能 (3) 耐性 (4) 感性」に分類し,これらの特性を情報化することにより,個々の人間にとって最も高性能で快適な工業製品を提供するための環境とシステムならびにこれらに関する様々な問題についての解説を行う。

77044

アクアバイオメカニズム特論(Advanced Course of Aqua Biomechanisms) 西暦遇数年度開講

前学期 2−0−0  中島  求 准教授

流体環境中を生息域とする生物はその特殊な制約から独特かつ様々な進化を遂げてきており,我々に多くの示唆を与えてくれる。本講義では,流体環境中での生物の運動に特有な力学,生物の運動の具体例,およびその工学的応用について詳説する。

77062

Advanced Course of Bio-Robotics(バイオロボティクス特論) 西暦奇数年度開講

前学期 1−0−0  中島  求 准教授(Associate Professor Motomu Nakashima)

This course introduces examples of bio-robots, which have been developed inspired by the living animals. The course includes below topics: (1) What is bio-robotics, (2) Classify existent bio-robots, (3) Bio-robots on land (walking and running), (4) Bio-robots in water (swimming), (5) Bio-robots in air (flying). Their mechanical principles are also introduced.

77004

ダイナミカルシステム特論(Advanced Course of Dynamical Systems) 西暦奇数年度開講

後学期 2−0−0  木村 康治 教授

確率力学,不規則振動,確率微分方程式,非線形力学系,システム安定性,分岐理論,カオス等から,テーマを選んで解説する。

77006

Advanced Course of Inverse Problems(逆解析特論)

後学期 1−0−0  天谷 賢治 准教授

In this course we will define inverse problems and discuss some general methodology for their solution. In particular we will focus on linear inverse problem. Using these tools, we will study some classic and modern inverse problems. About half of the course will be theoretical development and the other half will be application to specific problems.

77059

Control Theory for Robot Intelligence(ロボット知能制御論)

前学期 2−0−0  井村 順一 教授

Mathematical approaches to control methods for realizing robot intelligence are discussed. In particular, control theory of hybrid dynamical systems, foundations on simultaneous localization and mapping (SLAM) for robot motion planning, and control theory on integrated information process of perception, decision, and motion are introduced.

77010

計測・情報学特論(Metrology and Information Processing) 西暦偶数年度開講

前学期 2−0−0  笹島 和幸 教授

機械計測の基本を学び,メカトロニクスやファクトリーオートメーション構築のための計測情報の処理とその活用法を検討する。さらに,最新技術を駆使する新しいシステムの開発に必要な計測設計論について考える。

77037

計測情報の数理処理(Mathematical Processing of Measurement Information) 西暦奇数年度開講

後学期 2−0−0  原 精一郎 准教授

計測・情報処理機器の発達に伴い,大量の計測データが容易に得られるようになっているが,それらの中に含まれる情報を正しく解釈することは容易ではない。本講義は,形状・画像などの1次元および2次元の計測データに含まれる情報を抽出し,解釈するための数理処理について包括的かつ実用的に述べる。

Mathematical Processing of Measurement Information(計測情報の数理処理) 西暦偶数年度開講

後学期 2−0−0  原 精一郎 准教授

Recently, because of the improvements of measuring instruments and computers, enormous measurement data can be acquired very easily. However it is not easy to interpret the information contained in such data correctly. In this lecture, mathematical processing method of extracting and recognizing the information contained in 1D and 2D measured data are explained comprehensively and practically.

77040

オブジェクト指向設計法(Object-Oriented Design)

前学期 1−1−0  天谷 賢治 准教授・原 精一郎 准教授・佐伯 元司 教授

八木  透 准教授

オブジェクト指向分析/設計法について基本的な考え方を理解する。小規模な例題の分析/設計を演習を通して学び,UMLの利用法を習得する。ソフトウェアの分析/設計論にとどまらず,機械工学・ビジネス業務におけるオブジェクト指向分析/設計についても触れる。

77058

JAVAプログラミング演習(JAVA Programming)

前学期 0−1−0  *小野寺 栄吉 氏・中島  求 准教授

開発環境Java 2 SDKを用いて,プログラミング技術・アプリケーション作成の基礎を学ぶ。また,基礎的なサンプルソフトウエアに沿ってプログラミング技法を学び,Java言語を使用して実践する。これらを通して,Java プログラミングの基礎及びGUIアプリケーション開発を理解し,独力でアプリケーションが作成可能になることを目標とする。

77043

CAD/CAM生産体系特論(Relationship and Management of CAD/CAM Data System)

後学期 2−0−0  笹島 和幸 教授・*長坂 保美 氏

CAD,CAMにおけるデータ構造,生産体系におけるデータの活用と管理について,歴史的背景,構成と機能,システムの紹介,問題点の指摘やコンカレント・エンジニアリング(PDM)への流れ等について講述する。

77053

医用生体工学概論(Biomedical Engineering Course) 西暦奇数年度開講

前学期 2−0−0  八木  透 准教授

医療および福祉の現場において工学が果たす役割はきわめて大きい。工学技術(特に機械,電気,情報)がどのように応用されて医療機器・福祉介護機器として実用化されているのか,どのような未来技術が研究開発されているのかを,具体例を取り上げながら解説する。

キーワード:医療機器,福祉介護機器,人工臓器,ヒューマンインタフェース,神経インタフェース

77060

Neural Interface(神経インターフェース) 西暦偶数年度開講

前学期 2−0−0  八木  透 准教授

Introduction to neural interface, a technology to link the nervous system and a machine. This course provides a foundation of neuroscience and also covers several update topics in neural engineering as follows:

    1. l Anatomy and physiology of brain/nervous system
    2. l Conventional human interface
    3. l Recording technique of neural signals
    4. l Electrical stimulation and biological responses
    5. l Cochlear implant
    6. l Visual prosthesis
    7. l Brain machine interface
    8. l Deep brain stimulation
    9. l Artificial somatosensory system

77054

Linear Systems and Control

後学期 1−0−0 Assoc. Prof. Tomohisa Hayakawa

Introduction to linear system theory and feedback control. Topics include state space representation, coordinate transformation and canonical forms, controllability and observability, realization of transfer functions, Lyapunov stability theory and Lyapunov functions, bounded real and positive real theory, and linear feedback control.

77055

Nonlinear and Adaptive Control

後学期 1−0−0  Assoc. Prof. Tomohisa Hayakawa

Theory and application of adaptive control systems. Discussed are methods of on-line parameter identification and adaptive control for nonlinear systems with uncertain parameters. To this end, Lyapunov stability theory and Lyapunov functions for general nonlinear systems is examined in the first half of the course.

77056

ロボット聴覚・音処理概論(Robot Audition and Sound Processing)

前学期 2−0−0  中臺 一博 准教授

近年,サービスロボットに代表されるように人とインタラクションやコミュニケーションを行うロボットに注目が集まっている。本講義では,そうしたロボットを実現する際に最も重要なメディアである音に着目し,信号処理,聴覚処理,音声処理といった分野から,実環境でロボットが音を聞き分け認識するための技術について紹介する。

77501

機械情報特別講義A(Special Lecture on Mechano-Informatics A)

前学期 1−0−0  未  定(非常勤講師)

機械工学における情報関連の技術に関して,種々の分野から専門家を招き講義を受ける。

77502

機械情報特別講義B(Special Lecture on Mechano-Informatics B)

前学期 1−0−0  未  定(非常勤講師)

機械工学における情報関連の技術に関して,種々の分野から専門家を招き講義を受ける。

77503

機械情報特別講義C(Special Lecture on Mechano-Informatics C)

後学期 1−0−0  未  定(非常勤講師)

機械工学における情報関連の技術に関して,種々の分野から専門家を招き講義を受ける。

77031

情報地域計画特論(Advanced Course of Regional Planning)

前学期 2−0−0  十代田 朗 准教授

地域計画を立案する際に,その地域の持つ固有の特性を把握することは勿論重要であるが,実際には地域を取り巻く情報をも十二分に理解しておく必要がある。すなわち,現在の地域計画では,情報と地域特性の相互関係の中で計画や政策を立案していくことが不可欠となっている。中でも,観光地やリゾート地に主眼をおく地域づくりは,地域外から人に訪れてもらうことが第1義的な条件であり,経済やマーケットの状況など外部情報の把握や地域からの情報発信が重要となるため,地域計画における情報と地域特性の関係を考えていくには格好の教材である。そこで,本講義では,観光・リゾート計画を行う際の基礎知識を学んだ上で,計画の際の基本的手順や視点といった計画技術の修得を目指す。

77013

生態環境システム保全・再生論(Conservation and Restoration of Ecological Environmental Systems)

前学期 2−0−0  灘岡 和夫 教授 西暦奇数年度開講

環境は本質的にきわめてシステム的であり,しかもオープンシステムとしての様相を強く持つ。したがって個別対象・アプローチのみによる環境論には限界があり,必然的に,多角的・広域的・統合的な取組みが求められることになる。本講義では,このような基本的な立場にたって,沿岸域の環境問題を主たる対象として,沿岸域に隣接する陸域,外洋域,大気からの影響・相互作用をも考慮した統合環境システムとしての理解と評価を目指した議論を,様々な事例を挙げて展開する。また,対象とする環境システムの定量的な実態把握のためのモニタリング・解析手法や環境システム評価のための数値シミュレーション技法について講述するとともに,これらの議論の基本となる環境情報(データ)の役割・重要性について論じる。

77016

広領域知識ベース特論(Theory & Applications of Urban Spatial Data)

後学期 2−0−0  大佛 俊泰 准教授

近年,国土・都市・地域に関する様々な情報が,巨大な知識ベースとして整備されつつある。この知識ベースを整備・活用するための理論や技術を概観し,数理モデル等による応用事例について検討する。

77047

地域情報解析特論(Regiona1 Information Analysis)

前学期 2−0−0  樋口洋一郎 教授

地域に関する社会経済的情報のみならず地域間の人口移動,物流,情報交流(電話,郵便)などの空間的相互作用,地域間産業関連などの経済的相互作用に関する情報にもとづき政策決定する際の数理モデルと実証分析を紹介し,問題点を整理する。また問題点を解決するために,地域社会経済の機能属性とそれらの間の関係構造に着目し,空間的自己相関分析,空間的相互作用モデルなど,必要な概念・手法を整理・紹介する。

77017

情報都市空間特論(Conceptand Technology and Technology of Intelligent City Space)

前学期 2−0−0  瀧口 克己 教授

情報空間,すなわち,それは主として都市および都市間の相互関係を意味するが,この情報都市空間特論は,情報都市空間の意味および情報都市空間の最も基本的な特性である安全性について講述する。

77019

振動・波動解析論(Analysis of Vibration and Elastic Wave) 西暦偶数年度開講

前学期 2−0−0  廣瀬 壮一 教授

振動や波動は,地震,環境振動,超音波非破壊検査など様々な工学分野において現れる現象である。ここでは,振動ならびに弾性波動の基礎理論とその解析手法について講義し,その工学的な応用について述べる。

Analysis of Vibration and Elastic Wave(振動・波動解析論) 西暦奇数年度開講

Spring Semester (2−0−0)(Odd years)

Prof. Sohichi HIROSE

T.

Lecture on vibration and elastodynamic theory and application to engineering problems.

U.

  1. Theory of vibration
  2. Elastodynamic theory
  3. Analytical and computational methods
  4. Engineering applications

 

77026

空気清浄特論(Air Quality Engineering)

前学期 2−0−0  藤井 修二 教授

空気の性質,汚染物質,エアロゾルの動力学,エアフィルタなどの空気清浄の基礎に加え,コンタミネーションコントロールに関連し,クリーンルーム,ハザード対策施設など最近の空気清浄技術について講述する。

77020

知的社会基盤特論(Intellectual Infrastructure Systems)

前学期 2−0−0  三上 貴正 准教授

情報化社会の進展に伴い,住環境における基盤設備・施設のインテリジェント化も進行している。本講義では,情報・通信,交通,エネルギー供給及び防災などにかかわる基盤設備・施設の現状を概観するとともに,インテリジェント化のための要素技術について講述する。また,今後の展望・課題等についても検討する。

77048

Advanced Course on Coastal Environments

2nd Semester 2−0−0 (Even years) Prof. Kazuo Nadaoka

T.

Coastal zone is subjected to large environmental impacts as well as various natural phenomena such as waves and currents. Theories and numerical simulation methods related to these aspects will be lectured with some recent topics on the improvement of coastal environments.

U.

  1. Physics of Water Waves:Basic Theory/Non1inear Wave Theories/Wave Breaking and Related Phenomena/Wind Waves and Random Waves/Various Wave Models and Numerical Simulation
  2. Physics of Coastal Currents
  3. Nearshore Sediment Transport and Beach Deformation:Mechanism of Sediment Transport/Budget of Sediment Transport Rate and Resultant Beach Deformation/Control of Littoral Drift
  4. Environmental Hydraulics in Coastal Zone:Introduction/Physical Environments in Coastal Zone/Control and Improvement of Coastal Environments

77061

大規模流体現象の力学(Large-scale Hydrodynamics) 西暦奇数年度開講

後学期 2−0−0  八木 宏 准教授

自然水域に生じる大規模な流動現象について,その力学的な特徴を中心に解説する。

    1. 大規模流動現象の基礎方程式
    2. 回転系流体運動の基本的な性質(慣性振動・地衡流・境界層・波動)
    3. 吹送流
    4. 潮汐・潮流・潮汐残差流
    5. 密度流と内部波
    6. 乱流・拡散・物質循環

77057

計量経済分析(Econometric Analysis)

前学期 2−0−0  田中 隆一 准教授

この講義は,計量経済学の中でも特に近年重要視されているクロスセクションデータおよびパネルデータの分析手法の理論およびその実践について学ぶことを主な目的とします。特に,これらの分析ツールを実際に自分自身で用いることができるようになるために,課題を通じて,現実の社会経済データを統計パッケージ(STATAなど)を用いて分析していただきます。

77045

環境数値シミュレーション1(Numerical Simulation of Environments 1)

前学期 2−0−0  *諏訪 好英 氏

様々な要素からなる複雑系としての環境システムの定量的な理解や予測には,数値シミュレーションが不可欠なツールになる。この「環境数値シミュレーション1」では,下記のように,まず,環境数値シミュレーションの基礎に関して講述し,ついで,流体問題を中心として気流,熱,空気汚染などの各種実用問題への応用例を紹介する。

    1. 基礎編 (各種物理現象と基礎方程式,離散化とその解法)
    2. 応用編 (複雑形状問題への展開,屋内外環境問題への適用事例)

77046

環境数値シミュレーション2(Numerical Simulation of Environments 2)

後学期 2−0−0  灘岡 和夫 教授 他

前期の「環境数値シミュレーション1」に引き続き,下記の内容について講述する。

    1. 大気環境 (都市・地域規模大気環境)
    2. 水圏環境 (陸水,沿岸,地下水環境)
    3. 地球環境 (地球規模海洋・大気システム)

77051

環境モニタリングと情報化1(Environmental Monitoring and Data Processing 1)

前学期 2−0−0  木村 康治 教授 他

さまざまな環境システムの状況を適切に把握し評価する上で,モニタリングは不可欠となる。本講義では,各分野で発展が著しい環境モニタリングに関して,その現状と発展動向について論じるとともに,関連するデータ解析法について講述する。

77052

環境モニタリングと情報化2(Environmental Monitoring and Data Processing 2)

後学期 2−0−0  灘岡 和夫 教授 他

さまざまな環境システムの状況を適切に把握し評価する上で,モニタリングは不可欠となる。本講義では,各分野で発展が著しい環境モニタリングに関して,その現状と発展動向について論じるとともに,関連するデータ解析法について講述する。

77722 

情報環境プロジェクトSC(Mechanical and Environmental Informatics Project) SC:(H19選定)創造性育成科目

後学期 0−1−2  各 教 員

本講義は下記の3つのコースで構成されている。受講者は講義の初めにおいて,いずれか1つのコースを選択する。

77721

情報環境プラクティス(Mechanical and Environmental Informatics Practice)

前学期 0−1−1  各 教 員

受講者は,下記の2つのコースのうち1つを選択し,履修する。

40080

コンピュータビジョン特論(Computer Vision)

前学期 2−0−0  奥富 正敏 教授

機械物理工学専攻・機械制御システム専攻・機械宇宙システム専攻の教授要目を参照のこと。

71027

計算物理工学(Computational Methods in Physics and Engineering)

前学期 2−0−0  青木 尊之 教授

原子核工学専攻の教授要目を参照のこと。

40049

ロボット創造学(Advanced Course of Robotics)

前学期 2−0−0  広瀬 茂男 教授・福島 E.文彦 准教授

機械物理工学専攻・機械制御システム専攻・機械宇宙システム専攻の教授要目を参照のこと。

40035

知的統合生産論(Intelligent and Integrated Manufacturing)

前学期 2−0−0  齊藤 義夫 教授

機械物理工学専攻・機械制御システム専攻・機械宇宙システム専攻の教授要目を参照のこと。

40024

メカニズムズ・シンセシス(Advanced Kinematics of Machinery Systems)

前学期 2−0−0  武田 行生 准教授

機械物理工学専攻・機械制御システム専攻・機械宇宙システム専攻の教授要目を参照のこと。

40046

ロバスト最適制御特論(Optimal Control)

前学期 1−0−0  藤田 政之 教授

機械物理工学専攻・機械制御システム専攻・機械宇宙システム専攻の教授要目を参照のこと。

40065

バイオメカニズム特論(Biomechanism) 西暦偶数年度開講

後学期 1−0−0  伊能 教夫 教授

機械物理工学専攻・機械制御システム専攻・機械宇宙システム専攻の教授要目を参照のこと。

40067

Advanced Course of Mechanical Vibration

後学期 2−0−0  宇治橋 貞幸 教授・高原 弘樹 他

機械物理工学専攻・機械制御システム専攻・機械宇宙システム専攻の教授要目を参照のこと。

75104

アルゴリズム特論(Advanced Algorithms)

前学期 2−0−0  渡辺  治 教授

数理・計算科学専攻の教授要目を参照のこと。

75015

計算量理論(Computational Complexity Theory)

後学期 2−0−0  渡辺  治 教授

数理・計算科学専攻の教授要目を参照のこと。

75001

計算機支援数理(Mathematical Models and Computer Science)

後学期 2−0−0  小島 政和 教授・笹島 和幸 教授・天谷 賢治 准教授

数理・計算科学専攻の教授要目を参照のこと。

75003

グリッドコンピューティング(Grid Computing)

後学期 2−0−0  松岡 聡 教授

数理・計算科学専攻の教授要目を参照のこと。

76027

音声情報処理特論(Speech Information Processing) 西暦奇数年度開講

後学期 2−0−0  古井 貞熙 教授

計算工学専攻の教授要目を参照のこと。

70009

Regional Atmospheric Environment 西暦偶数年度開講

後学期 2−0−0  神田  学 准教授

国際開発工学専攻の教授項目を参照のこと。

61014

土木・交通計画のための数理分析特論(Advanced Mathematical Methodologies for Infrastructure and Transportation Planning) 西暦偶数年度開講

前学期 2−0−0  福田 大輔 准教授

土木工学専攻の教授要目を参照のこと。

61014

Advanced Mathematical Methodologies for Infrastructure and Transportation Planning(土木・交通計画のための数理分析特論) 西暦奇数年度開講

前学期 2−0−0  福田 大輔 准教授

英語で開講する。土木工学専攻の教授要目を参照のこと。

61066

交通計画特論(Advanced Transportation Planning & Traffic Engineering) 西暦偶数年度開講

後学期 2−0−0  藤井  聡 准教授・福田 大輔 准教授

土木工学専攻の教授要目を参照のこと。

61066

Advanced Transportation Planning & Traffic Engineering(交通計画特論) 西暦偶数年度開講

後学期 2−0−0  藤井  聡 准教授・福田 大輔 准教授

英語で開講する。土木工学専攻の教授要目を参照のこと。

68003

都市空間利用計画特論(Advanced Theories and Practices of Urban Land Use Planning)

後学期 2−0−0  中井 検裕 准教授

社会工学専攻の教授要目を参照のこと。

75102

インターネットインフラ特論(Advanced Course on Internet Infrastructure)

前学期 2−0−0  太田 昌孝 講師

コンピュータ同士の通信のために発展してきたインターネットは,ほとんどの処理は端末独自で行え網でやる必用はないと仮定した「エンドツーエンド原理」に基づいて構築されている。これは,音声通信のための電話網等とは大きく異なる原理である。インターネットがどのように構築されどのように動作しているかを解説し,そこでエンドツーエンド原理がどう生かされているか,計算複雑性の問題をさけるのにどう役立っているかを理解し,インターネット流のネットワーク設計/運用の考え方を身につける。

75103

インターネット応用特論(Advanced Course on Internet Application)

後学期 2−0−0  太田 昌孝 講師

「エンドツーエンド原理」に基づいて構築されたインターネットは,ほとんどの処理は端末独自に,トランスポート層とアプリケーション層で行う。「エンドツーエンド原理」はネットワークの内部構造にしばられない多様なアプリケーションの発達を可能とする。インターネットのアプリケーションのいくつかをとりあげ,インターネット流のアプリケーション設計の考え方を身につけ,エンドツーエンド原理がアプリケーションや社会にどう影響しているかを展望する。

76039〜76042

情報理工学インターンシップ1A

前学期

0−0−1

専攻長

76039

同            2A

後 〃

0−0−2

76040

同            1B

前 〃

0−0−1

76041

同            2B

後 〃

0−0−2

76042

(Internship on Information Science & Engineering 1A, 2A, 1B, 2B)

企業や外部の研究組織へ一定期間行き,情報理工学に関するインターンシップを行う。インターンシップ先については専攻長に相談のこと。

77711〜77712

情報環境学特別実験第一,第二

(Special Experiments of Mechanical and Environmental Informatics I, II)

前・後学期 0−0−1  各教員

修士課程(博士前期課程)の各学期において履修するもので,指導教員のもとで行う専門分野の研究計画・設計,実験,討論,論文作成などである。

77701〜77704

情報環境学講究第一〜第四(Seminar in Mechanical and Environmental Informatics T 〜 W)

前・後学期 1単位  指導教員

修士課程(博士前期課程)の各学期において履修するもので,指導教員の指導のもとで行う専門分野の輪講,討論などである。

77801〜77806

情報環境学講究第五〜第十(Seminar in Mechanical and Environmental Informatics X 〜 ])

前・後学期 2単位  指導教員

博士後期課程の各学期において履修するもので,指導教員の指導のもとで行う専門分野の輪講,研究計画・設計,実験,討論などである。