V 大学院博士一貫教育プログラム学習案内及び教授要目

15−19 生命理工学研究科 大学院博士一貫教育コース

(5専攻共通) 

本コースは,生命科学および生命工学分野において次世代を担う人間力を兼ね備えた高度研究者の育成を図り,学際性と創造性を備え21世紀の社会および産業界の発展に貢献する優秀な人材(博士)を輩出することを目的とした修士・博士一貫コースである。

 

学生の特別選抜

  1. (1)選抜方法:学生からの出願に基づき各専攻が定めた方法により行う。
  2. (2)選抜時期:4月入学学生については,修士課程入学後1年目の8月(10月所属)および2月(4月所属)とする。10月入学学生については,修士課程入学後1年目の2月(4月所属)および8月(10月所属)とする。
  3. (3)所属時期:上記選抜に合格した学生(以下「コース学生」と呼ぶ)のコース所属は毎年10月あるいは4月とする。

コース学生は以下の要項に基づき一貫教育を受け学位(博士)取得を目指す。

(1)一貫教育プログラム修了要件

  1. (ア)修士学位を有し,大学院に3年以上在籍していること。
  2. (イ)講究,生命理工学派遣プロジェクトを除く大学院授業科目から26単位以上を取得すること(他専攻科目授業を含む)。
  3. (ウ)生命理工学派遣プロジェクト(必須)により海外の大学または研究機関あるいは国内外の企業等において3〜6ヶ月間程度の長期プロジェクトを行うこと(相手機関における実務の総時間数が160時間以上であることを要す)。派遣プロジェクトの取得には,各専攻が定める成果発表会において合格する必要がある。
  4. (エ)博士一貫5専攻共通開講科目(表●印)6科目中5科目を取得すること。
  5. (オ)在学期間中の講究をすべて取得すること(必須)。
  6. (カ)中間審査(2年次および3年次終了時),提出した博士論文審査および最終試験に合格すること。

(2)修士の授与

  1. (ア)履修学生は在学中に本学が制定する規則(学則,学位規定,学習規定,等)に基づき修士の学位が授与される。
  2. (イ)修士学位取得要件は修士課程修了学生と同一とするが,修士論文の代わりに特定課題研究成果報告書により審査を行うことができる(学位規定参照)。
  3. (ウ)修士短縮修了の場合は,中間審査に合格すること。

授業科目(博士一貫教育コース科目のみ記載)

授業科目

単位

担当教員

学期

備考

◎生命理工学派遣プロジェクト第一

0-4-0

各教員

博士一貫プログラム

◎生命理工学派遣プロジェクト第二

0-4-0

各教員

博士一貫プログラム

●分子生命科学特論(博士一貫)

2-0-0

関根

博士一貫プログラム

●生体システム特論(博士一貫)

2-0-0

駒田

博士一貫プログラム

●生命情報特論(博士一貫)

2-0-0

半田

博士一貫プログラム

●生物プロセス特論(博士一貫)

2-0-0

三原

博士一貫プログラム

●生体分子機能工学特論(博士一貫)

2-0-0

藤平

博士一貫プログラム

●科学技術創造設計

2-0-0

三原・梶原

博士一貫プログラム

(注)

1)

◎印を付してある授業科目は,第一あるいは第二のいずれかの取得を必須とする。各3〜6ヶ月間程度,160時間以上の実務時間を要する。

2)

●印を付してある授業科目は,6科目中5科目を取得すること。

3)

上記の単位を含め,コース修了のためには,講究を除く計30単位以上を取得する必要がある。

4)

その他,修士課程および博士課程修了のための要件を必要と する。

 

〔教 授 要 目〕博士一貫教育コース用のみ掲載 

78054

生命理工学派遣プロジェクト第一 (Bio Off-Campus Project I)

前学期 0−4−0 各教員

派遣先(国内外企業等および国外の大学等)と本学担当教員(あるいは指導教員)があらかじめ協議の上,以下の基準に沿った内容でプロジェクト内容を設定し派遣を行い,派遣終了後の報告によって評価を行い,単位を与える。

・3ヶ月以上の長期プロジェクトに関わること。海外派遣の場合は海外滞在期間をプロジェクト期間とみなす。国内の機関との派遣プロジェクトの場合は,これに加え,相手機関における実務の総時間数が160時間以上であることを要す。

・海外の大学において履修し単位を取得した科目あるいは修得状況の証明を得た科目にあっては別途本学の定める規則に従いこれを単位認定する。

78055

生命理工学派遣プロジェクト第二 (Bio Off-Campus Project II)

後学期 0−4−0 各教員

派遣先(国内外企業等および国外の大学等)と本学担当教員(あるいは指導教員)があらかじめ協議の上,以下の基準に沿った内容でプロジェクト内容を設定し派遣を行い,派遣終了後の報告によって評価を行い,単位を与える。

78056

分子生命科学特論(博士一貫) (Advanced Life Science)

後学期 2−0−0 関根 光雄 教授

生体物質のうち核酸に焦点をしぼり,その構成成分の構造化学的および有機化学的性質を簡単に解説する。また,DNA,mRNA,tRNA等の構造と機能も紹介しながら,これらの化学合成および官能基変換反応を中心に解説する。さらに,DNAやRNAを切断できる機能性人工核酸や遺伝子制御機能をもつアンチセンスDNA/RNAの分子設計について言及する。

78057

生体システム特論(博士一貫) (Advanced Biological Sciences)

前学期 2−0−0 駒田 雅之 教授

細胞内では,オルガネラから別のオルガネラへの蛋白質輸送がたえず行われている。輸送される蛋白質を正確に目的地に運ぶこと(選別輸送)は,細胞の生存,増殖,そして個々の分化機能の発現に不可欠である。小胞体,ゴルジ体,細胞膜,エンドソーム,およびリソソーム間の輸送では,蛋白質は脂質膜でできた小胞に包まれて輸送される(メンブレントラフィック)。この講義では,細胞内におけるメンブレントラフィックの意義,分子機構および病態との関連について,基礎と最新の知見を解説する。

78058

生命情報特論(博士一貫) (Advanced Biological Information)

後学期 2−0−0 半田  宏 教授

生体反応の制御やネットワーク,それに関与する因子や制御因子の構造や機能を概説し,制御の破綻によって起こる疾病や医薬品による制御の調節などを紹介する。教科書として,中山書店「ナノアフィニティビーズのすべて」とシュプリンガー・フェアラーク東京「ケミカルバイオロジー・ケミカルゲノミクス」を用いる。

78059

生物プロセス特論(博士一貫) (Advanced Bioengineering)

後学期 2−0−0 三原 久和 教授

タンパク質,核酸,酸素,抗体などの生体高分子の基礎としてのその構造,機能発現の相関,分子の化学進化などと,チップテクノロジーなどへの工学応用や創薬応用への基礎について最近の話題を交えて述べる。

78060

生体分子機能工学特論(博士一貫) (Advanced Biomolecular Engineering)

前学期 2−0−0 藤平 正道 教授

特性解析の手法を生体そのものに適用する際に生じる問題点と対策について述べ,得られた情報のフィードバックの仕方を含めて,生体分子と生体系との相互作用について安全かつ的確な情報が得られるようにする。特に,イオンの挙動に重点を置いて,実験・理論的考察をする。

生命情報処理特論 (Frontier Course of Biological Information)(5専攻共通・G-COE科目)

後学期 2−0−0 濡木  理 ほか

最新の生命情報処理に関して,本学教員と国内外の最先端研究者が共同で講義する。

先端バイオテクノロジー特論 (Frontier Course of Biotechnology)(5専攻共通・G-COE科目)

後学期 2−0−0 岡畑 恵雄 ほか

最新の先端バイオテクノロジーに関して,本学教員と国内外の先端研究者が共同で講義する。

ナノメディシン特論 (Frontier Course of Nanomedicine)(5専攻共通・G-COE科目)

後学期 2−0−0 関根 光雄 ほか

最新のナノメディシンに関して,本学教員と国内外の最先端研究者が共同で講義する。