プロジェクトマネージングコース

 

【コースの概要】

 我が国には科学技術に関するプロジェクトの企画・運営,産学連携などのコーディネイト能力を持つ人材や新産業・ベンチャービジネスを指向するタイプの人材が少ないと言われている。そこで,本コースは材料工学の高い研究能力に加えて,科学技術の内容を正しく,またグローバルに理解できる能力と,プロジェクトを企画・運営できる能力とを併せ持ったプロジェクトリーダー・マネージャーもしくは科学技術的な能力を背景にベンチャー起業を指向するタイプの人材育成を目標としている。

 本コースは,当初21世紀COEプログラム「産業化を目指したナノ材料開拓と人材育成」において設置され,その後その発展型としてグローバルCOEプログラム「材料イノベーションのための教育研究拠点」において設置されたものである。

【対象】

 原則として本コースが設置されている専攻および協力専攻に所属する,
 大学院博士後期課程1年

【選抜方法】

 書類および面接審査

【修了認定】

 本コースが設置されている専攻および,協力専攻に所属する学生が下記授業科目の6科目10単位を修得し,所属研究科において学位を授与されることを条件とする。修了要件を満たした場合は学位記とは別に「修了証書」が与えられる。

【問合せ先】

 本コースに関する各種情報は,グローバルCOEプログラム「材料イノベーションのための教育研究拠点」のホームページ:http://www.matgcoe.op.titech.ac.jp/index_j.phpに掲載。または,本コース主任の三島良直 材料物理科学専攻教授に問い合わせること。

授業科目一覧

授 業 科 目

単位

担当教員

学 期

備    考

プロジェクトマネージング特論第一

2−0−0

大谷

(注)参照

プロジェクトマネージング特論第二

2−0−0

三木・田野
東・山口

 〃

プロジェクトマネージング特論第三

2−0−0

古田

 〃

プロジェクトマネージング特論第四

2−0−0

三木・田野
東・山口

 〃

グローバルコミュニケーションスキル特論第一

1−0−0

高木・三島

 〃

グローバルコミュニケーションスキル特論第二

1−0−0

高木・三島

 〃

(注) 原則として本学の博士後期課程1年時に履修するものとする。

 

〔教 授 要 目〕

 

25031
プロジェクトマネージング特論第一:「ビジョナリー経営〜先見性と創造力のある経営〜」

(Project Managing Skills T)
 前学期 2−0−0 大谷 清 特任教授

 リアル・ビジネスの観点から,学生を企業経営者の立場に置き,変革とリーダーシップの重要性を学ばせる。第一線の企業経営者やプロフェッショナルにゲスト・スピーカーとして参加してもらい,企業の置かれたグローバルなビジネス環境,経営者が直面する経営や事業推進上の課題や問題点,その対応策についての理解と議論を深めるよう指導する。企業経営全般について,基礎的な理解を深めマネジメント・スキルを習得するように指導する。

25032
プロジェクトマネージング特論第二:「実践的事業戦略(1)」
(Project Managing Skills U)
 前学期 2−0−0 ○三木 茂 特任教授・田野 好彦 特任教授・東 和雄 特任教授
          ・山口 哲史 特任教授

 会社とは何か?から始まり,創業,会社としての要件整備,事業基盤の拡充への施策,ステージ毎の資金・資源調達,ステークホールダー間の利害調整という過程を,座学ではなく具体的ケースを題材とした演習を通して擬似体験する。その中で,会杜の営みと資本主義市場経済のメカニズムに関する理解を深めると同時に,論理だけでは立ち行かない暗黙知的部分が多い企業・組織経営に係わるスキルも習得するよう編成されている。

25033
プロジェクトマネージング特論第三:「テクノロジーマネジメント総論」

(Project Managing Skills V)
 後学期 2−0−0 古田 健二 特任教授

 大学との連携などをも意識しながら,企業における研究開発活動を中心とした技術マネジメントの全体について考える。具体的にはマクロ,ミクロの幅広い視点から,戦略のみならずマネジメントプロセス,経営資源さらには組織などについて,考え方,実際の方策等について,企業における実例を参考にしながら展開する。将来幅広い分野で活躍する学生にとって世の実態を知るだけでなく,現在の研究に対する取り組みを考え直す機会を提供することも意識している。

25034
プロジェクトマネージング特論第四:「実践的事業戦略(2)」
(Project Managing Skills W)
 後学期 2−0−0 ○田野 好彦 特任教授・三木 茂 特任教授・東 和雄 特任教授
          ・山口 哲史 特任教授

 科学技術をベースとした事業シーズを事業に発展させ,成長させていく過程を,実際に事業計画を立案し,事業計画書を作成することを通じて疑似体験する。この疑似体験の過程で,事業シーズの発掘方法,評価手法,事業ビジョンの展開方法,事業モデルの考え方,市場参入戦略,資金計画,組織・人事戦略,出口戦略等,事業計画立案に当って必要となる知識を獲得するとともに,大学と経済産業活動との関わりの可能性を考える。

25035
グローバルコミュニケーションスキル特論第一:「Business Communication Skills (1)」

(Global Communication Skills T)
 前学期 1−0−0 ○高木 正明 特任教授・三島 良直 教授

25036
グローバルコミュニケーションスキル特論第二:「Business Communication Skills (2)」

(Global Communication skills U)
 後学期 1−0−0 ○高木 正明 特任教授・三島 良直 教授

 将来研究者或いはビジネス界のリーダーとして,人前で話す際,自分の意見を「的確かつ効率的」に相手の理解・納得を得るべく伝えることが求められる。さらに,これからの研究やビジネスはグローバルな展開が必須になると思われ,必然的に英語のプレゼンテーションの機会が多くなるにも関わらず,多くの学生に取りそのための準備は充分にはなされていない。特論第1でプレゼンテーションの基本を日本語で理解し,習得したコンセプトを基に特論第2では英語でプレゼンテーションを行う。