ナノマテリアルイニシァティブコース

 

【コースの概要】

 本コースは,革新的な材料を生み出す基礎となる確かな研究能力に加えて,国際的な視野とコミュニケーション能力を併せ持った優れた人材を育成することを目的としている。この目的のため,博士後期課程学生レベルの研究力滋養のための講義並びに材料科学,特にナノマテリアルに重点をおいた基礎教育講義,さらにはコミュニケーション力向上のための講義を実施する。こうした通常の博士後期課程のカリキュラムにはない講義を英語で実施するところに本コースの大きな特色があり,このコースを経て輩出される人材は,幅広い視野と高い研究力を兼ね備えた研究者・技術者としてその活躍が大いに期待される。

 本コースは,当初21世紀COEプログラム「産業化を目指したナノ材料開拓と人材育成」において設置され,その後その発展型としてグローバルCOEプログラム「材料イノベーションのための教育研究拠点」において設置されたものである。

【対象】

 原則として本コースが設置されている専攻および協力専攻に所属する
 大学院博士後期課程1年

【選抜方法】

 書類および面接審査

【修了認定】

 本コースが設置されている専攻および,協力専攻に所属する学生が下記授業科目の4科目6単位を修得し,所属研究科において学位を授与されることを条件とする。修了要件を満たした場合は学位記とは別に「修了証書」が与えられる。

【問合せ先】

 本コースに関する各種情報は,グローバルCOEプログラム「材料イノベーションのための教育研究拠点」のホームページ:http://www.matgcoe.op.titech.ac.jp/index_j.phpに掲載。または,本コース主任の高田十志和有機・高分子物質専攻教授に問い合わせること。

 

授業科目一覧

授 業 科 目

単位

担当教員

学 期

備    考

ナノマテリアル特論第一

2−0−0

平 山 他

(注)参照

ナノマテリアル特論第二

2−0−0

高 田 他

 〃

ナノマテリアル特論第三

2−0−0

柿 本 他

 〃

グローバルコミュニケーションスキル特論第一

1−0−0

高木・三島

 〃

グローバルコミュニケーションスキル特論第二

1−0−0

高木・三島

 〃

(注) 原則として本学の博士後期課程1年時に履修するものとする。

 

〔教 授 要 目〕

 

25037
ナノマテリアル特論第一
(Advanced Course in Nanomaterials T)
 前学期  2−0−0 ○平山 博之 教授・鶴見 敬章 教授・バッハ マーティン 准教授
           ・谷山 智康 准教授

 ナノ材料物理。
 量子力学の基礎,固体のバンド構造,フォトニック結晶,サイズ効果:波動方程式に対する境界,次元低下,量子干渉,端の効果,粒子間距離の効果,古典的効果,サイズ効果:励起子の閉じこめ,光子数の効果,電磁気的相互作用,磁性基礎,表面磁性,久保効果,スピン蓄積等,ナノマテリアル理解の基礎となる物理的知見を教授する。
 英語開講

25038
ナノマテリアル特論第二
(Advanced Course in Nanomaterials U)
 後学期  2−0−0 高田 十志和 教授・○竹添 秀男 教授・渡邊  順次教授
           ・細野 秀雄 教授・中村 吉男 教授・水谷 亘 講師(非常勤)

 ナノキャラクタリゼーション。
 X線回析,TEM,SEM,電子分光(Auger,XPS,UPS)ESR,非線形光学,NMR,走査プローブ顕微鏡など,ナノマテリアル解析に重要な測定手法の原理と応用についての知見を教授する。
英語開講

ナノマテリアル特論第三(Advanced Course in Nanomaterials V)
 後学期  2−0−0 ○柿本 雅明 教授 他

 ナノ材料化学。
 ナノマテリアルを構成する物質の作り方とそれらの性質について,金属,有機,無機のそれぞれの見地から教授する。
 英語開講

25035
グローバルコミュニケーションスキル特論第一:「Business Communication Skills (1)」

(Global Communication Skills T)
 前学期  1−0−0 ○高木 正明 特任教授・三島 良直 教授

25036
グローバルコミュニケーションスキル特論第二:「Business Communication Skills (2)」

(Global Communication Skills U)
 後学期  1−0−0 ○高木 正明 特任教授・三島 良直 教授

 将来研究者或いはビジネス界のリーダーとして,人前で話す際,自分の意見を「的確かつ効率的」に相手の理解・納得を得るべく伝えることが求められる。さらに,これからの研究やビジネスはグローバルな展開が必須になると思われ,必然的に英語のプレゼンテーションの機会が多くなるにも関わらず,多くの学生に取りそのための準備は充分にはなされていない。特論第1でプレゼンテーションの基本を日本語で理解し,習得したコンセプトを基に特論第2では英語でプレゼンテーションを行う。