東京工業大学学部学則(抜粋)

 

第1章 総則

(趣旨)

第1条 この学則は,東京工業大学(以下「本学」という。)における学部の修業年限,教育課程その他の学生の修学上必要な事項を定めるものとする。

(学部)

第2条 本学に置く学部は,次のとおりとする。
 理学部
 工学部
 生命理工学部

2 前項に規定する学部の目的及び位置は,国立大学法人東京工業大学組織運営規則(平成16年規則第2号)第20条第1項の定めるところによる。

(学科並びに入学定員及び収容定員)

第3条 学部に置く学科並びに入学定員及び収容定員は,別表1のとおりとする。

2 学習の課程については,別に定める。

(修業年限)

第4条 修業年限は,4年とする。

2 前項の規定にかかわらず,再入学者,転入学者及び編入学者の修業年限は,過去に本学又は他の大学において在学していた期間及び当該期間に修得した授業科目等を考慮して定める。

(在学年限)

第5条 在学年限は,8年とする。

2 前項の規定にかかわらず,再入学者,転入学者及び編入学者の修業年限は,過去に本学又は他の大学において在学していた期間及び当該期間に修得した授業科目等を考慮して定める。

(学年)

第6条 学年は,4月1日に始まり,翌年3月31日に終わる。

(学期)

第7条 学年を,次の2学期に分ける。
 前学期 4月1日から9月30日まで
 後学期 10月1日から翌年3月31日まで

(休業日)

第8条 学生の休業日は,次に掲げるとおりとする。
 一 日曜日
 二 土曜日
 三 国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)に規定する休日
 四 創立記念日(5月26日)

2 春期,夏期,冬期及び臨時の休業日は,その都度学長が定める。

3 休業日において,必要がある場合には,授業を行うことがある。

 

第2章 入学,再入学,転入学及び編入学

(入学資格)

第9条 学部に入学することのできる者は,次の各号の一に該当する者とする。

一 高等学校又は中等教育学校を卒業した者

二 通常の課程による12年の学校教育を修了した者,又は通常の課程以外の課程によりこれに相当する学校教育を修了した者

三 外国において学校教育における12年の課程を修了した者又はこれに準ずる者で文部科学大臣の指定したもの

四 文部科学大臣が高等学校の課程と同等の課程を有するものとして認定した在外教育施設の当該課程を修了した者

五 専修学校の高等課程(修業年限が3年以上であることその他の文部科学大臣が定める基準を満たすものに限る。)で文部科学大臣が別に指定するものを文部科学大臣が定める日以後に修了した者

六 文部科学大臣の指定した者

七 高等学校卒業程度認定試験規則(平成17年文部科学省令第1号)による高等学校卒業程度認定試験に合格した者(同規則附則第2条の規定による廃止前の大学入学資格検定規程(昭和26年文部省令第13号)による大学入学資格検定に合格した者を含む。)

八 本学において,個別の入学資格審査により,高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者で,18歳に達したもの

(入学の時期)

第10条 入学の時期は,学年の始めとする。ただし,第13条,第14条及び第15条に規定する者については,学期の始めとすることがある。

(入学志願の手続き)

第11条 入学志願者は,入学願書に所定の書類と別に定める検定料を添えて,願い出なければならない。

2 前項の検定料は,別に定めるところにより,免除することがある。

3 一度納付した検定料は,別に定めがある場合を除き返還しない。

4 入学志願の時期は,その都度決定して公告する。

(入学考査)

第12条 入学志願者に対しては,学力その他について考査のうえ入学者を決定する。

2 前項の入学考査の方法,期日等については,その都度決定して公告する。

(再入学)

第13条 本学の学部を卒業した者,第19条若しくは第20条の規定により退学した者又は第45条第4号若しくは第5号の規定により除籍された者が再び入学を願い出たときは,前条の規定にかかわらず,考査のうえ入学を許可することがある。ただし,第19条の規定により退学した者又は第45条第4号若しくは第5号の規定により除籍された者にあっては,収容力のある場合に限る。

2 四大学連合憲章に基づき設定された複合領域コースを履修する者(以下「複合領域コース履修者」という。)が第20条の規定により退学し,協定大学に編入学した後再び入学を願い出て入学を許可された場合の入学年次は,3年次とする。

(転入学)

第14条 他の大学に在学している者で,本学に転入学を願い出る者があるときは,収容力のある場合に限り,学力その他について考査のうえ入学を許可することがある。

2 協定大学に2年以上在学する複合領域コース履修者(第20条により退学した者を除く。)が本学に転入学を願い出て入学を許可された場合の入学年次は,3年次とする。

(編入学)

第15条 次の各号に該当する者で,本学に編入学を願い出た者があるときは,収容力のある場合に限り,学力その他について考査のうえ入学を許可する。

一 高等専門学校又は短期大学を卒業した者

二 専修学校の専門課程(修業年限が2年以上であることその他の文部科学大臣が定める基準を満たすものに限る。)を修了した者(学校教育法第90条第1項に規定する者に限る。)

三 他の大学を卒業した者又は学校教育法第104条第3項の規定により学士の学位を授与された者

四 外国において,学校教育における14年以上の課程(日本における通常の課程による学校教育の期間を含む。)を修了した者

五 他の大学に2年以上在学し,所定の単位を修得した上で中途退学した者

六 学校教育法施行規則附則第7条の規定に該当する者

2 前項第4号の規定にかかわらず,外国において学校教育における13年の課程を修了した者で,本学に編入学を願い出た外国人があるときは,収容力のある場合に限り,学力その他について考査のうえ入学を許可する。

(誓書)

第16条 入学を許可された者は,所定の誓書を提出し,これに記載された事項を守らなければならない。

 

第3章 休学,留学,退学,転学,転学部及び転学科

(休学)

第17条 傷病その他やむをえない理由のため2か月以上学習することができないときは,許可を受けて休学することができる。

2 傷病のため学習することが不適当と認められる学生及び行方不明の学生に対しては,休学を命ずることがある。

3 休学期間中でもその事情がなくなったときは,届け出て復学することができる。

4 休学期間は,1年以内とする。ただし,特別の事情があるときは引き続き許可するが,通算して3年を超えることができない。

5 休学した期間は,在学期間に算入しない。

6 休学に関し必要な事項は,別に定める。

(留学)

第18条 外国の大学に留学しようとするときは,願い出て留学することができる。

2 留学した期間は,修業年限及び在学期間に算入する。

3 留学に関し必要な事項は,別に定める。

(願いによる退学)

第19条 傷病その他やむをえない事情があるときは,願い出て退学することができる。

(協定大学編入学のための退学)

第20条 複合領域コース履修者が協定大学に編入学するときは,願い出て退学するものとする。

(大学の命ずる退学)

第21条 成業の見込みがないと認めたときは,退学を命ずることがある。

(転学)

第22条 他の大学に転学しようとするときは,あらかじめ許可を受けなければならない。

(転学部及び転学科)

第23条 転学部又は転学科を志願する者については,別に定めるところにより,許可することがある。

 

第4章 授業科目,単位数及び履修方法等

(授業科目,単位数及び履修方法等)

第24条 教育上の目的を達成するために必要な授業科目,単位数及び履修方法等については,別に定める。

(授業の方法)

第25条 授業は,講義,演習,実験,実習若しくは実技のいずれかにより又はこれらの併用により行う。

2 前項の授業は,多様なメディアを高度に利用して,当該授業を行う教室等以外の場所で履修させること ができる。

3 第1項の授業は,外国において履修させることができる。前項の規定により,多様なメディアを高度に利用して,当該授業を行う教室以外の場所で履修させる場合についても,同様とする。

4 第1項の授業の一部を,本学の校舎及び附属施設以外の場所で行うことができる。

(他の大学における授業科目の履修)

第26条 本学において教育上有益と認めるときは,他の大学との協定に基づき,本学の学生が当該他の大学の授業科目を履修することを認めることがある。

 

第5章 履修の認定及び学位等

(履修の認定)

第27条 授業科目の履修の認定については,別に定める。

(入学前の既修得単位の認定)

第28条 教育上有益と認めるときは,学生が本学に入学する前に大学又は短期大学において履修した授業科目について修得した単位(科目等履修生で修得した単位を含む。)を本学における授業科目の履修により修得したものとして認定することができる。

2 前項の規定により認定することができる単位数は,編入学,転入学の場合を除き,本学において修得した単位以外のものについては,次条第1項(同条第2項において準用する場合を含む。)の規定により本学において修得したものとして認定する単位数と合わせて60単位を超えないものとする。

3 既修得単位の認定については,別に定める。

(他の大学における履修の認定等)

第29条 第26条の規定により,本学の学生が他の大学において履修した授業科目について修得した単位を,60単位を超えない範囲で本学における授業科目の履修により,修得したものとして認定することができる。

2 前項の規定は,第18条の規定により学生が外国の大学に留学する場合について準用する。

(卒業)

第30条 第4条に規定する修業年限以上在学し,所定の授業科目を履修し,124単位以上を修得した者については,教授会の議を経て,卒業を認める。

2 前項に規定する単位数には,別に定める科目の単位数を含まなければならない。

3 第1項の規定による卒業に必要な単位数のうち,第25条第2項に規定する授業の方法により修得した単位数は,60単位を超えないものとする。

(早期卒業)

第31条 本学に3年以上在学(学校教育法施行規則第149条の規定に該当する者を含む。)し,卒業の要件として学部の定める授業科目を含む単位を優秀な成績をもって修得したと認められる者については,第4条及び前条第1項の規定にかかわらず,教授会の議を経て,卒業を認めることができる。

2 前項の早期卒業に関する事項は,別に定める。

(学位)

第32条 前2条の規定により,卒業を認められた者に対し,次の区分により学位を授与する。

学   部

授与する学位(専攻分野)

理学部

工学部

生命理工学部

学士(理学)

学士(工学)

学士(理学)又は学士(工学)

(学位の授与)

第33条 学位の授与については,別に定める東京工業大学学位規程(平成16年規程第13号)による。

(教育職員免許状)

第34条 学部において教育職員免許法(昭和24年法律第147条)に規定する所定の単位を修得した者が取得できる教育職員免許状の種類は,別表2のとおりとする。

(学習に関する証明書の交付)

第35条 学習に関する証明書は,願い出により交付する。

 

第6章 入学料及び授業料

(入学料)

第36条 入学,再入学,転入学及び編入学の考査に合格した者で入学のため所要の手続きをとろうとする者は,所定の期日までに別に定める入学料を納付しなければならない。ただし,第41条第1項の規定により入学料の免除又は徴収猶予を申請した者については,免除又は徴収猶予を許可し,又は不許可とするまでの間,入学料の徴収を猶予する。

2 前項の規定にかかわらず,第20条の規定により退学した複合領域コース履修者が協定大学に編入学した後,再入学する場合は,入学料は徴収しないものとする。

(授業料)

第37条 授業料の額は,別に定めるところによるものとし,各年度に係る授業料について,次の区分で納付しなければならない。なお,それぞれの期において納付する額は,年額の2分の1に相当する額とする。

納   付   区   分

納   期

前 期 分 (4月〜9月)
後 期 分 (10月〜3月)

5月31日まで
11月30日まで

2 前項の規定にかかわらず,学生の申出があったときは,前期に係る授業料を徴収するときに,当該年度の後期に係る授業料を併せて徴収するものとする。

(既納の入学料及び授業料)

第38条 一度納付した入学料及び授業料は返還しない。

(休学者の授業料)

第39条 学生が休学を許可され又は命ぜられ,次の各号の一に該当する場合は,月割により,休学当月の翌月(休学の開始日が月の初日である場合にあっては,休学当月)から復学当月の前月までの授業料を免除する。

一 第37条第1項に規定する授業料の納期までに休学を願い出た場合

二 第41条第1項の規定により,授業料の徴収猶予の許可を受けている場合

2 前項の規定により,授業料の免除を受けた学生が,第37条に規定する授業料の納期より後に復学した場合にあっては,復学当月から当該学期末までに係る授業料を,直ちに納付しなければならない。

(退学者等の授業料)

第40条 退学又は除籍の場合であっても,その学期に属する分の授業料は,納付しなければならない。ただし,学生が退学を許可され又は命ぜられ,次の各号の一に該当する場合は,月割により,退学当月の翌月以降の授業料を免除する。

一 第37条第1項に規定する授業料の納期までに退学を願い出た場合

二 次条第1項の規定により,授業料の徴収猶予の許可を受けている場合

2 停学を命ぜられた場合でも,その期間中の授業料は,納付しなければならない。

(入学料及び授業料の免除又は徴収猶予)

第41条 入学料及び授業料は,別に定める基準により,免除又は徴収猶予することができる。

2 授業料の徴収猶予(月割分納)による月割額は,年額の12分の1とする。

(授業料返還の特例)

第42条 第38条の規定にかかわらず,授業料を納付した者において,当該授業料に係る期間に,休学した者については,月割により,休学当月の翌月(休学の開始日が月の初日である場合にあっては,休学当月)から復学当月の前月までの授業料を,卒業,退学,除籍及び死亡により在籍しなくなった者については,月割により,卒業日,退学日,除籍日及び死亡の届出のあった日の属する月の翌月以降の授業料を返還する。

 

第7章 表彰及び懲戒並びに除籍

(表彰)

第43条 学生に表彰に値する行為があったときは,表彰することがある。

2 表彰に関し必要な事項は,別に定める。

(懲戒)

第44条 学生が法令若しくは本学の規則に違反し,又は学生としての本分に反する行為を行ったときは,当該学部教授会の議を経て,懲戒する。

2 懲戒は,退学,停学及び訓告とする。

3 懲戒に関し必要な事項は,別に定める。

(除籍)

第45条 次の各号の一に該当する者は,除籍する。

一 在学期間が第5条に規定する期間を超えるとき。

二 休学期間が第17条第4項に規定する期間を超えるとき。

三 入学料の免除若しくは徴収猶予を許可されなかった者又は半額免除若しくは徴収猶予を許可された者が,納付すべき入学料を所定の期日までに納付しなかったとき。

四 授業料の納付を怠り,督促しても,なお,納付しなかったとき。

五 第17条第2項の規定により休学を命ぜられた行方不明の学生が,別に定める休学期間を経過しても復学できないとき。

 

(略)

附 則

1 この学則は,平成23年4月1日から施行する。

2 第3条の規定にかかわらず,工学部土木工学科及び開発システム工学科は,平成23年3月31日に当該学科に在学する者が当該学科に在学しなくなる日までの間,存続するものとし,履修方法,卒業及び学位等については,なお従前の例による。



別表1(第3条関係)

学 部

定 員

入学定員

第3年次
編入学定員

収容定員

学 科



 
数学科
物理学科
化学科
情報科学科
地球惑星科学科


25
54
37
34
35


100
216
148
136
140

185

 

740



金属工学科
有機材料工学科
無機材料工学科
化学工学科
高分子工学科
機械科学科
機械知能システム学科
機械宇宙学科
制御システム工学科
経営システム工学科
電気電子工学科
情報工学科
土木・環境工学科
建築学科
社会工学科
国際開発工学科
(第3年次編入学定員)

33
20
30
70
30
52
40
40
43
36
82
102
34
45
36
40

















20

132
80
120
280
120
208
160
160
172
144
328
408
136
180
144
160
40

733

20

2,972






生命科学科
生命工学科
(第3年次編入学定員)

75
75



10

300
300
20

150

10

620

合      計

1,068

30

4,332

 

別表2(第34条関係)

学 部

学 科

免許状の種類

免 許 教 科

 

 

数学科

物理学科

化学科

情報科学科

地球惑星科学科

中学校教諭1種免許状
高等学校教諭1種免許状
中学校教諭1種免許状
高等学校教諭1種免許状
中学校教諭1種免許状
高等学校教諭1種免許状
中学校教諭1種免許状
高等学校教諭1種免許状
中学校教諭1種免許状
高等学校教諭1種免許状

数学

理科



数学
数学,情報
理科

 

 

 

 

金属工学科
有機材料工学科
無機材料工学科

化学工学科

高分子工学科

機械科学科
機械知能システム学科
機械宇宙学科
制御システム工学科
経営システム工学科
電気電子工学科
情報工学科
土木・環境工学科
建築学科
社会工学科
国際開発工学科

高等学校教諭1種免許状

中学校教諭1種免許状
高等学校教諭1種免許状
中学校教諭1種免許状
高等学校教諭1種免許状
中学校教諭1種免許状
高等学校教諭1種免許状
高等学校教諭1種免許状









工業

理科
理科,工業
理科
理科,工業
理科
理科,工業
工業





情報
工業


生工
命学
理部

生命科学科

生命工学科

中学校教諭1種免許状
高等学校教諭1種免許状
中学校教諭1種免許状
高等学校教諭1種免許状

理科