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フィリピンオフィスが「廃棄物の有効利用に関するワークショップ」を開催

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公開日:2021.06.16

東京工業大学フィリピンオフィスは、3月6日、13日、20日の3日間、「第8回廃棄物の有効利用に関するワークショップ(WOW2021)」をオンラインのリモート会議で開きました。フィリピンにある東工大の同窓会組織フィリピン蔵前会(ATTARS)とともに主催しました。

リモート会議をする参加者たち

リモート会議をする参加者たち

東工大フィリピンオフィスは2005年、フィリピン・マニラのデ・ラ・サール大学構内に開設し、フィリピンの大学との研究や教育の協力・交流の拠点として活動しています。

今年のワークショップは「廃棄物管理:技術革新、応用、ベストプラクティス」をテーマとし、廃棄物の有効利用に関する最新の研究成果を共有し、議論を促進し、新たな解決策を見出すことを目的としています。東工大のほかに、デ・ラ・サール大学、フィリピン大学ディリマン校、フィリピン工科大学、サント・トーマス大学が共催しました。
東工大からは次の8名が参加しました。(所属・職名は開催当時)

  • 中﨑清彦教授(環境・社会理工学院 融合理工学系)
  • 高橋史武准教授(環境・社会理工学院 融合理工学系)
  • 大即信明特任教授(教育・国際連携本部)
  • 岩波光保教授(環境・社会理工学院 土木・環境工学系)
  • 西崎真也教授(フィリピンオフィス長、学術国際情報センター)
  • 日野出洋文名誉教授
  • イーデン・マリキット・アンドリュース(Eden Mariquit Andrews)特任講師(環境・社会理工学院 融合理工学系)
  • アルビン・クリスタファー・ガラン・バルケズ(Alvin Christopher Galang Varquez)准教授(環境・社会理工学院 融合理工学系)

開会の挨拶は、デ・ラ・サール大学のブラザー・ベルナルド・S・オカ学長と、東工大フィリピンオフィス長の西崎教授が行いました。3日間のワークショップでは、中﨑教授、A.C.ブランコ(A.C.Blanco)教授(フィリピン大学ディリマン校)、M.A.タンチュリング(M.A.Tanchuling)教授(フィリピン大学ディリマン校)、高橋准教授、大即特任教授、岩波教授、久保田理恵子氏(世界銀行)が講演を行いました。

中﨑教授は、有機農業の普及に向けた病原菌フリーの堆肥製造における病原菌検出のための新しい手法について講演し、ブランコ教授は、廃棄物管理におけるリモートセンシング(物を触らずに調べる技術)・地理情報・市民科学の役割について講演を行い、高橋准教授は、汚染物質除去と水の硬度低減のために石炭フライアッシュ(石炭を燃焼する際に生じる灰の一種)から作られた多孔質ジオポリマーについて講演を行い、久保田氏は、ASEAN諸国における固体廃棄物管理へのコミュニティの関与に関するグッドプラクティス(優れた取り組み)について講演を行いました。

有機農業について説明する中﨑教授
有機農業について説明する中﨑教授

廃棄物管理について説明をするブランコ教授
廃棄物管理について説明をするブランコ教授

物質材料の特徴について説明をする高橋准教授
物質材料の特徴について説明をする高橋准教授

ASEAN諸国の好事例について講演する久保田氏
ASEAN諸国の好事例について講演する久保田氏

フィリピン各地から集まった参加者
フィリピン各地から集まった参加者

このほか、フィリピン国内の大学から12名がそれぞれの研究論文を発表しました。最終日は、フィリピン蔵前会長であるジェイソン・マキシモ・C・オンペン(Jason Maximino C. Ongpeng)准教授(デ・ラ・サール大学)の閉会の辞で幕を閉じました。

フィリピン各地から集まった参加者
フィリピン各地から集まった参加者

新型コロナウイルス感染症拡大により、今回のワークショップは3週間にわたり土曜日の午前中に開催しました。前回を上回る盛況ぶりで、日本とフィリピンから合計500人以上の参加者が集まりました。また、Zoomウェビナーに参加できない人にもワークショップの様子を伝えるため、Facebookライブの配信も行いました。
フィリピンオフィスは今後、日本とフィリピンの大学や民間企業の研究者のさらなる交流を促進するために、対面参加とリモート参加を組み合わせた会議を計画しています。

お問い合わせ先

学術国際情報センター/フィリピンオフィス長 西崎真也

E-mail : nisizaki@cs.titech.ac.jp

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