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〔教 授 要 目〕

98010

環境アセスメントEnvironmental Impact Assessment)

前学期 2−0−0  原科 幸彦 教授 他

環境アセスメントの基本概念とプロセスをその論理的基礎であるシステム分析とコミュニケーションの観

点から講述する。このため,いくつかの事例を提示し,評価項目の設定,調査方法,個別及び総合評価方法,

代替案の設定などを具体的に解説する。さらに,住民参加を含めた社会としての意思決定のあり方を述べる。

98033

環境学の基礎Foundation of Environmental Science and Technology)

後学期 2−0−0  梅干野 晁 教授,原科 幸彦 教授,石川 忠晴 教授 他

環境問題の歴史と現状を述べ,本質を理解させ,解決のための方策について講述する。環境問題の対策は

各国,各地域での環境政策や環境計画に依存する。すなわち,Think Globally,Act Locallyである。複数

教官による講義体制を組む。

98001

環境水理学特論Advanced Environmental Hydraulics)

前学期 2−0−0  石川 忠晴 教授

環境中の水の運動の基本原理について流体力学的見地から講述する。また,特に湖沼,河川及びエスチュ

アリにおける流動と物資輸送について具体的な例をあげ,観測される現象と基本原理の関係を解説する。以

上の結果を踏まえ,水環境現象の探査・解析及び数値シミュレーションを行うための基本的考え方及び計画

手法を概述する。

98002

環境水理シミュレーション(Numerical Simulation of Hydaulic Phenomena in Environment)

後学期 2−0−0  中村 恭志 講師

湖沼、河川、内湾などの流体運動と、それに伴う物質輸送を数値シミュレーションする上での基本事項及

び問題点を解説する。また、具体的計算手法と計算結果の性質を例示する。特に、実際問題に適用されるこ

との多い密度効果を考慮したk−εモデルと、最近注目されているCIP法を中心に述べる。

98024

環境地質学特論Advanced Environmental Geology)

前学期 2−0−0  衣笠 善博 教授

活断層等の地質構造の形成過程と地球環境の長期的変遷について,地質学及び第四紀テクトニクス的観点

から講述する。また,地質環境と自然災害の関係について,広範囲のデータを用いて実証的に解説する。

98003

地盤構造探査特論Advanced Environmental and Engineering Geoexploration)

後学期 2−0−0  山中 浩明 助教授

地震災害,地下汚染,地下資源など地盤に関係した環境・災害問題について講述する。また上記現象と地

盤構造との関係について具体例をもとに解説し,地盤環境と社会活動の関連についても述べる。以上の結果

を踏まえ,地盤構造を探査・解析するための計画論,探査手法,データ処理手法について概述する。

98004

循環物質解析特論Material Cycle Analysis)

後学期 2−0−0  吉田 尚弘 教授

環境物質の循環を理解するための地球化学的な解析について講述する。大気,海洋,陸域の環境に影響を

与える水・物質循環の変動と変化を,水を含む環境物質の同位体組成,化学組成などの質的情報を得て,定

量的に解析する方法論を示し,環境中の水・物質環境の概要を述べる。

98005

土壌循環特論Soil Ecosystem and Circulation)

前学期 2−0−0  渡邊 眞紀子 教授

陸上生態系の環境基盤を成す土壌の構成成分と生成メカニズムについて講述する。とくに土壌成分の変質

過程および人間を含む生物活動に必要な養分の循環過程の仕組みと環境とのかかわりに力点を置く。

98006

環境乱流の数理IEnvironmental Turbulence and its Physical Modeling, I)

前学期 2−0−0  田村 哲郎 教授・坪倉 誠 講師

自然界にみられる様々な乱流現象を環境という視点から論じ,その数理的な解釈およびモデルの記述方法

を解説する。また浮力・回転など,外力が作用する複合乱流の物理機構を明らかにした上で,大気の熱輸送・

拡散など,人間社会と深く関わる問題と関連づけながら接地大気境界層の局所的な乱流特性とそれによる環

境形成,またその予測法・評価法を講述する。

1. 環境・防災問題における流れの数理

2. 流体物理・乱流物理(基礎方程式の導入と統計的処理)

3. 複合乱流(乱流場における浮力・回転の効果)

4. 環境と乱流

98025

環境乱流の数理 IIEnvironmental Turbulence and its Physical Modeling, II)

後学期 2−0−0  坪倉 誠 講師・田村 哲郎 教授

乱流数理モデルの構築手法と,その適用性について講述する。特に実際にこれらを数値解析する場合に必

要な,乱流輸送の数学的記述とその物理的意味を論じ,大気乱流に関わる環境問題へのシミュレーションの

応用手法を習得させる。

1. 輸送問題の偏微分方程式と数値解析

2. レイノルズ平均操作に基づく乱流のモデル化

3. フィルタリングの導入とラージエディシミュレーション

4. 乱流シミュレーション技術の環境問題への応用

98007

都市環境特論IAdvanced Urban Environment I)

前学期 2−0−0  梅干野 晁 教授

ヒートアイランド現象をはじめとして種々の都市環境問題の全体像を,リモートセンシングや地理情報な

どを用いて解説するとともに,都市環境の影響評価手法を紹介する。また,エンバイロンメンタル・コンシ

ャスデザインに関する設計・計画規範と具体化手法についても述べる。

なお,本講義の後半は,テーマを設定して討論形式で進める。

都市環境特論IIAdvanced Urban Environment II)

後学期 2−0−0  村上 暁信 講師

土地環境の特性に配慮した都市環境計画の策定という視点に立ち,地域環境問題の発生とその改善策の歴

史,関連する計画制度の仕組みなどを解説する。また,様々な形態の緑地がもつ環境保全上の役割を,景観や

生物相の保全,気候緩和などの観点から評価し,都市環境計画に結びつける手法についても述べる。講義の後

半では,計画の策定フレームについて具体例を紹介しながら概説する。

98009

大気環境制御Control of Atmospheric Environment)

前学期 2−0−0  吉川 邦夫 教授

大気環境を支配する基礎的な輸送プロセス(運動量輸送,熱輸送及び物質輸送)について,演習を交えな

がら講述する。また,排ガス浄化技術や高効率エネルギー変換技術を含め,大気環境の制御に必要な種々の

技術について,その基礎から応用までを講述する。

98034

環境計画特論Advanced Environmental Planning)

後学期 2−0−0  原科 幸彦 教授

持続可能な発展という環境政策の目標を満たすためには,環境計画に基づく計画的な取組みが必要である。

環境保全のための政策の中心としての環境計画の意味について理解し,環境計画における合意形成問題を考

える。特に各主体の価値観の対立する状況における環境紛争解決の問題を扱う。

98011

エネルギーシステム・環境論(Energy Systems and Environmental Engineering)

前学期 2−0−0  吉澤 善男 教授・小栗 慶之 助教授

各種エネルギー利用形態とそれに伴う物質・エネルギーの流れについて講述する。また,環境への影響と

いう観点から各種エネルギーシステムの特徴と問題点を整理し,総合エネルギーシステムについてエクセル

ギーの概念を用いて解説する。さらに,核エネルギー関連技術と地球環境の関わりを解説する。

98012

建築防災材料特論Structural Engineering of Disaster Prevention)

前学期 2−0−0  林 静雄 教授

都市における地震災害は,人命にとどまらず,生活や経済活動に多大な影響を及ぼす複合災害である。こ

れらの災害の第一次災害である構造物の被害原因を考察し,耐震設計の考え方について述べ,耐震構造とし

て最も一般的な鉄筋コンクリートによる構造部材の力学的性能と合理的な耐震設計への応用について講義す

る。

98027

耐震極限設計Earthquake Resistant Limit State Design for Building Structures)

後学期 2−0−0  山田 哲 助教授

建築構造物がさらされる極限的な環境の一つに,大地震がある。地震荷重下において建築構造物を構成す

る材料がどのような性能を発揮するのか,全体システムとしての建築構造物の極限性能はどのようなものに

なっているのかを正しく評価し,エネルギーの釣り合いに基づいて構造設計を行う「耐震極限設計」につい

て講義する。

98014

骨組設計特論Design Theory of Frame Structures)

前学期 2−0−0  和田 章 教授

我々人間の住む空間を構成する建築,鉄道や高速道路に用いられる橋梁などを構成する骨組構造を対象に

その力学的性質に関わる理論を学び,骨組みの設計に関する深い理解を深める。具体的には,骨組の力学,

塑性理論,終局耐力,下界の定理,上界の定理,解の唯一性理論などを理解したのち,電子計算機の利用を

前提とした非線形骨組解析理論を学ぶ。2次元問題及び3次元問題について例題を用いた演習により数値解

析の有効性,役割についても学ぶ。

98015

構造材料特論Structural Materials)

前学期 2−0−0  篠原 保二 助教授

建設系の構造材料として,最も広範囲に使用されているコンクリートおよび鋼の力学的特性について講述

する。特に,構造部材の力学的挙動を合理的に予測するために必要な材料の力学的性質を弾・塑性力学およ

び破壊力学に基づいて解説する。

98013

建設物耐久性特論Durability of Constructions)

後学期 2−0−0  田中 享二 教授

建築物の高耐久化について学習する。まず鉄筋コンクリート造,鋼構造,木構造を中心として,耐久性に

及ぼす環境要因と劣化現象を学び,建築物が現状でどのような状況にあるかを理解する。ついでその劣化メ

カニズムを学習する。さらに維持管理そして建設物の高耐久化をはかるための耐久設計法,耐久性評価法に

ついて,デザイン,構工法,材料の観点から学ぶ。

98016

建築耐火構造特論Fire Engineering Design)

後学期 2−0−0  安部 武雄 助教授

建築物の防火,耐火及び耐火構造設計に関する基礎事項を解説するとともに,コンクリートや鋼材などの

建築構造物を構成する主要材料の高温時における力学特性から,耐火設計上配慮すべき点を整理する。また,

我が国及び欧米諸国における耐火設計法の現状を解説する。

98017

人工物循環システム設計(Artifact-Recycling System Design)

後学期 2−0−0  仲  勇治 教授

人工物の製造、加工、組み立てから、分解、再資源化、最終処分までの人工物循環系の計画や運用にかか

わる問題へのアプローチを解説する。

98018

プロセス安全管理工学特論(Process Safety Management)

後学期 2−0−0  青山 敦 助教授

公害問題などで環境問題になりがちな化学産業でのプロセス安全管理工学について考える。そのもとにな

るような反応器や蒸留塔のモデル化の手法や,それを使ったプロセスシミュレーションについて学ぶ。また

シミュレーションを例えばプラントの異常時の操作の設計や操作の管理に適用して環境への汚染物質の放出

等を防いでいくかなどインターラクティブに議論する。

98020

環境データ処理Environmental Data Processing)

前学期 2−0−0 ○山中 浩明 助教授 他

自然環境および社会環境現象の理解と定量的評価を目的として,環境の時空間データおよび質的データの

分析に関する信号処理,確率統計,数量化理論などの基礎的理論について解説し,身近な環境問題における

データ処理技術の応用例について述べる。

98036

環境地球科学Advanced Environmental Earth Science)

後学期 2−0−0 ○衣笠 善博 教授 他

環境理工学に携わる場合に必要とされる地球環境問題や自然災害・防災に関わりの深い地球科学の諸問題

についての講義であり,以下の内容からなる。

1 : 地球の形と内部構造

2 : 地質環境の変遷と自然災害

3 : 最新地質時代の地球環境変化

4 : 地球の化学的構成および表層物質循環の変化としての地球環境変化

98037

微分方程式の近似解法(Approximate Analysis of Differential Equations)

後学期 2−0−0 ○石川 忠晴 教授・山田 哲 助教授

現実の問題では,微分方程式の厳密解を求めることが困難な場合が多い。一方,純粋な数値計算では答え

が個別的であり,全体の傾向をつかみにくい。そこで,本講義では,まず「近似的な解析解」を求める手法

として重み付き残差法の一つであるGalerkin法を中心に講述する。また,Fourier級数を始めとする直交

関数展開,統計解析として教えられている最少自乗法や主成分分析,数値計算手法の一つである有限要素法

の数式構造が基本的に同じであることを示し,応用数学の理解を深める。なお,本講義は若干の演習も含ん

でいる。

87001

化学生態システム解析(Analysis of Cheminal-ecosystem)

前学期 2−0−0  ○中野 義夫 教授・竹下 健二 助教授

化学環境学専攻の教授要目を参照のこと。

92003

快適性評価第一Amenity Evaluation I)

前学期 2−0−0  中村 芳樹 助教授

人間環境システム専攻の教授要目を参照のこと。

92004

快適性評価第二Amenity Evaluation II)

前学期 2−0−0  中村 芳樹 助教授

人間環境システム専攻の教授要目を参照のこと。

93017

燃焼学特論Advanced Course of Combustion Science)

後学期 2−0−0  吉澤 善男 教授

創造エネルギー専攻の教授要目を参照のこと。

98032

保全生態学 (Conservation Ecology)

 前学期 1−0−0   鷲谷 いづみ 講師(非常勤)田中  章(非常勤)

本講義では,生態系を損なわない人間活動のあり方を見い出すことを目的とした「保全生態学」の概要を講述する。

まず,生態系の基本構造及び生物多様性の意味について解説し,生態学の基本概念を示す。続いて,生物多様性の
衰退原因,生物多様性の保全及び健全な生態系持続のための学術的課題,生態系管理手法等について解説し,豊か
な生態系を有する「継続可能な社会」を建設するための基本事項を提示する。

98501

環境理工学特別講義第一(Special Lecture on Environmental Science and Technology I)

前学期 2−0−0 ○田中 總太郎 客員教授 他

環境理工学に関わる種々の学問分野において行われている調査研究のうち,特に実際現象に関わりの深い

ものについて,その現状と最新成果をトピックス的に講述する。

98502

環境理工学特別講義第二(Special Lecture on Environmental Science and Technology II)

前学期 2−0−0 ○佐藤 幹夫 客員教授 他

環境理工学特別講義第一に引き続き,環境理工学に関わる種々の学問分野において行われている調査研究

のうち,特に実際現象に関わりの深いものについて,その現状と最新成果をトピックス的に講述する。


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