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本学学生チーム、国際生体分子ロボコン(BIOMOD)世界大会で総合第3位ほか5つの賞を同時受賞

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公開日:2012.11.08

 国際生体分子デザインコンペティション・BIOMOD(International Bio-Molecular Design Competition)は、生体分子によるナノマイクロシステムの設計・構築を行い、その研究成果を各国のチームとプレゼンテーションで競い合う国際大会で、生体分子を使った「ロボコン」として位置づけられています。この大会は、本年11月3-4日に開催されました。設計・構築する対象に制限はなく、DNA・RNA・タンパク質などで作られたナノサイズの3次元構造体、ナノサイズの人工生体分子モーターから、生体分子コンピュータ、生体分子ロボットまで様々なテーマに関する成果が発表されました。

 本年は8か国17大学のチーム(日本からは4大学6チーム)が、開催地のハーバード大学に結集し、プロジェクトを競い合いました。東京工業大学の他には、ハーバード大学、コロンビア大学、カルフォルニア大学、ドレスデン工科大学、スイス連邦工科大学、東京大学、東北大学など各国の名門大学が数多く参加しています。

 東工大チームは、本学の学部3年生2名と学部2年生4名から構成され、DNA分子ナノテクノロジーおよびマイクロ技術を利用し、マイクロメートルサイズの超高速かつ自律的に移動する「生体分子ロケット(Biomolecular Rocket)」の構築をテーマに発表してきました。その結果、「総合第3位」、「優秀プロジェクトWiki部門賞3位」、「優秀ビデオプレゼン部門賞2位」、「分子ロボット賞」、「プロジェクトアワード金賞」の5つの賞を同時受賞しました。世界的に注目されている本分野で、本学の学生の力が世界3位であることを認められたものであり、大変大きな功績であると言えます。これを実現するには、コンピュータによる分子設計、数理モデルを使った予測、実験によるシステム構築、論理的なプロジェクト記述、魅力的なプレゼンテーションという全ての要素で優れていなければなりません。昨年度は総合第2位を受賞しており、2年連続トップ3に輝いた今回の成果は、本学学生の総合力の高さが世界に評価された結果であると考えられます。

【学生参加メンバー】
星健介(生命理工学部・生命工学科・生体分子コース・3年)
厚美佑輔(生命理工学部・生命工学科・生命情報コース・3年)
齋藤健(生命理工学部・生命工学科・2年)
番匠康雄(生命理工学部・生命工学科・2年)
松戸里紗(生命理工学部・生命工学科・2年)
山下仁義(生命理工学部・生命科学科・2年)

【指導陣】
瀧ノ上正浩(大学院総合理工学研究科・知能システム科学専攻・講師)(主指導)
小宮健(大学院総合理工学研究科・知能システム科学専攻・助教)(主指導)
山村雅幸(大学院総合理工学研究科・知能システム科学専攻・教授)
小長谷明彦(大学院総合理工学研究科・知能システム科学専攻・教授)
木賀大介(大学院総合理工学研究科・知能システム科学専攻・准教授)

【学内サポート】
ものつくり教育研究支援センター⇒ http://www.suzu.mono.titech.ac.jp/

【学外サポート】
文部科学省科学研究費補助金新学術領域研究
「感覚と知能を備えた分子ロボットの創成」⇒ http://molbot.org/shin-gaku/

【参考Webページ】
BIOMOD公式ページ⇒ http://biomod.net/
東京工業大学チームのプロジェクトページ⇒ http://openwetware.org/wiki/Biomod/2012/Titech/Nano-Jugglers

受賞後の東京工業大学チーム・11月4日・ハーバード大学にて
受賞後の東京工業大学チーム・11月4日・ハーバード大学にて

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