- 自己組織化:
- 材料を構成する原子が自然に原子間の相互作用により特定の極微構造を形成する現象
東工大ニュース
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公開日:2012.02.29
東京工業大学の真島豊教授らは化学的にトランジスタの構成要素を組み上げていくボトムアップ技術を用い、電子1個でスイッチングする数ナノメートル(nm、1nmは10億分の1m)サイズの単電子トランジスタの製作に成功した。さらに、このトランジスタ1個で排他的論理和(XOR)など6種類すべての論理演算ができることを実証した。微細化に伴う現在の半導体製造技術や素子性能の限界を突破する成果として注目される。
素子が10nmサイズになると、現在の露光技術を利用して基板を加工するトップダウンの製造技術には限界があり、また金属酸化膜半導体(MOS)構造は微細化に伴って現れる量子力学的効果による性能面の問題の解決が困難とみられている。
この成果は2月29日発行の米国化学会「ACS Nano」に掲載される。
近年、半導体回路の超微細化に伴い、製造コストが急激に増大しており、半導体メーカーのファブレス化が進んでいる。これまでの半導体回路は、露光技術を駆使したトップダウン手法を用いて作製されている。しかしトップダウン手法では10nm以下の素子をウエハー全面に均一かつ経済的に作りこむことは困難とみられる。
そこで、大きさが10nm以下の次世代素子を実現するために、自己組織化(用語1)などの化学的相互作用を用いたボトムアップ手法により素子を組み立てる技術が期待されている。
近年、半導体回路の超微細化に伴い、製造コストが急激に増大しており、半導体メーカーのファブレス化が進んでいる。これまでの半導体回路は、露光技術を駆使したトップダウン手法を用いて作製されている。しかしトップダウン手法では10nm以下の素子をウエハー全面に均一かつ経済的に作りこむことは困難とみられる。
そこで、大きさが10nm以下の次世代素子を実現するために、自己組織化(用語1)などの化学的相互作用を用いたボトムアップ手法により素子を組み立てる技術が期待されている。
用語説明
本件に関するお問い合せ先
真島 豊
応用セラミックス研究所 教授
電話: 045-924-5309
FAX: 045-924-5376
E-mail: majima@msl.titech.ac.jp