東工大ニュース
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10月16日(水)、大岡山キャンパス蔵前会館にて、日本初のEURAXESS Science Slamが開催されました。Science Slamとは、若手研究者が専門外の聴衆に対してプレゼンテーションを行い、どれだけ楽しませることができるかを競うイベントで、特にドイツを中心としたヨーロッパで人気を博しています。
EURAXESSはEUの欧州委員会(EC)が行うプログラムで、世界中の研究者に様々なサービスを提供しています。EURAXESS Science Slam は日本の他、中国、インド、ブラジル、北アメリカで行われてきました。各イベントの優勝者は、11月にブリュッセルで行われる"Voice of the Researchers"に招待されます。
開催前夜には大型の台風26号が東京付近を通過し、参加者の人数が危ぶまれましたが、100人近くの聴衆が集まりました。プレゼンテーションを観た参加者は、グループでの審議の後、投票によって優勝者を決定します。日本各地から集まった若手研究者5人の発表内容は様々で、ナノ繊維の話題から、生物学的な観点からみる土壌の健常さ観測まで多岐にわたりました。
三島学長は冒頭、当日の発表者と、観覧に訪れた学生や研究者を激励する挨拶を行い、広く一般へのアプローチだけではなく、研究資金獲得のため専門外の人を説得できることの必要性を強調しました。続いて駐日欧州連合代表部科学技術部長より挨拶がありました。その後、各発表者には10分間の時間が与えられ、聴衆に強い印象を与えるべく英語でプレゼンテーションを行いました。
記念すべき初のScience Slam優勝者は東京大学の小松田麦子さん。"How Physical Exercises Affect Obesity and Overeating"(運動は肥満と食べ過ぎにどう影響するか?)をテーマに楽しませてくれました。
東工大では、サイエンスカフェや海外でのインターンシップなど、科学コミュニケーションを経験できる様々なプログラムを通して科学・技術分野のコミュニケーションを推進しています。