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「エネルギー体験ツアー:クリエネ!-Creative Energy-」 開催報告

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公開日:2014.04.07

開催の概要

イベントのキャラクター「クリエネ!ちゃん」

イベントのキャラクター
「クリエネ!ちゃん」

3月2日(日)、東工大蔵前会館くらまえホールにて、小学生を対象としたエネルギー体験ツアー「クリエネ!」を開催しました。当日は、10:30、13:00、14:30、16:00の合計4回、各1時間のツアーを行いました。激しい雨の中にも関わらず、一部の未就学児を含む77名の子供達と、その保護者が来場し参加しました。

「クリエネ!」は、イベントのキャラクターである羊の「クリエネ!ちゃん」のネックレスのダイヤに蓄えられているエネルギーがなくなってしまったが、子供達が体を動かすことで、エネルギーが作り出されて「クリエネ!ちゃん」が元気になる、というストーリー設定で行われました。

原子力発電についての説明

原子力発電についての説明

イベントではまず、会場の外で「クリエネ!ちゃん」の動画を流した後、参加した子供を6名1チームに分けました。会場では、ブースを6つのエネルギー(「熱」「光」「運動」「電気」「原子力」そして「感情」)に分け、子供達は、それぞれのブースで、エネルギーを生み出すために体を動かす体験をし、スタッフがそのエネルギー変換についての説明を行いました。「感情」エネルギーは、自然科学で扱うエネルギーとは別のものであるため、「クリエネ!ちゃん」のネックレスでは、ダイヤの形状が、他のエネルギーを示すダイヤと区別できるように留意しました。

各チームが6つのブースを回った後、会場の正面スクリーンに、エンディングの動画を流して終了しました。出口の手前で、「クリエネ!ちゃん」へのメッセージや、体験したアトラクションへの感想などを参加した子供達に書いてもらい、参加賞として「クリエネ!ちゃん」の缶バッジを配布しました。

企画と準備段階

風船の伸び縮みを使った「熱」の体験

風船の伸び縮みを使った「熱」の体験

本企画は、東工大サイエンス&アートLab. [Creative Flow](代表:野原佳代子、留学生センター教授)が主催し、東工大基金事業:「日本再生:科学と技術で未来を創造する」プロジェクト-ものつくり人材の裾野拡大支援-の一環として実施しました。さらに武蔵野美術大学や東工大ものつくり教育研究支援センターなどの協力を得て開催となりました。学生の参加は、東工大から研究室の枠を越えて約15名、武蔵野美術大学から約5名でした。留学生の参加も多く、日本語だけでなく英語でのディスカッションも随時行われました。

静電気を起こして、風船を運ぶゲーム

静電気を起こして、風船を運ぶゲーム

1月初旬から、研究の合間を縫ってミーティングを重ね、大枠が出来上がった後、ものつくり教育支援センターにおけるブースの組み立てなどを経て、当日に至りました。また、参加する子供向けの「エネルギー」に関する説明については、理工学研究科・電子物理工学専攻の山田明教授が監修しました。

子供の「エネルギー」という概念の理解

光を鏡に反射させて太陽光パネルに当てるゲーム

光を鏡に反射させて太陽光パネルに当てるゲーム

参加者である子供達の一部に対して、イベント開始前に「エネルギー」という言葉について直接調査したところ、7割強の子供は「エネルギー」という言葉をテレビなどで聞いたことがあると答えました。しかしその半分以上は、エネルギーが実際にどのようなものであるのかについて把握していませんでした。多くの子供は「クリエネ!」に参加する前、「エネルギー」という言葉は知っているものの、具体的な説明はできないという状態でした。実際に、小学校の理科学習で「エネルギー」という言葉が出てくるのは、6年生になってからであるため、この結果は順当であり予想された通りでした。

イベントの成果

紙やすりをつけたボールで風船を割るゲーム

紙やすりをつけたボールで風船を割るゲーム

参加した子供達は各ブースのイベントスタッフの説明を聞きながら、積極的に体を動かして各ブースのエネルギー変換アトラクションを体験しました。その中には、汗だくになる子供も見受けられました。体験を終えた後は、スタッフから関連するエネルギーの説明を真剣に聞き、その場で質問する子供もいました。

手回し発電機での発電を可視化したゲーム

手回し発電機での発電を可視化したゲーム

イベント終了後に、子供達に感想を書いてもらったところ、おおむね好評で「楽しかった」というコメントが多かったです。また、一部の子供と保護者にインタビュー調査に協力してもらったところ、「エネルギーの伝達により、使えるエネルギーが50分の1になってしまうのに驚いた」、「エネルギーは電気や原発だけだと思ったけど、ほかにもエネルギーになる物があると知り、とても驚いた」、「熱・電気・太陽の光や熱がエネルギーであることを知ることができた」というような発見や感想がありました。

さらに後日、参加した保護者に対してアンケートの協力を依頼しました。回答のあった全ての保護者が、イベント終了後、帰宅時や家に帰ってから子供と「クリエネ!」についての話をしたと答えました。その時に話した内容として、子供が各ブースで体験して不思議に感じたこと、新たにわかったことが挙げられ、また「体を動かして話を聞いたことにより、エネルギーに関する言葉が頭にスッと入ってきた」などのコメントが見受けられました。

東工大との関わりについて

「クリエネ!」の終了後に、東工大スタッフと武蔵野美大スタッフで

「クリエネ!」の終了後に、
東工大スタッフと武蔵野美大スタッフで

今後、東工大でこのようなイベントがあったら、参加したいかどうか聞いたところ、全ての保護者が参加したいと回答しました。
その中には、「やはり、子供達には体験型が非常にいい」という声がありました。今回は近隣の小学校に通う子供の参加が多く、「科学の芽に繋がるプログラムをしてほしい」、「今後もこういったイベントを開催して下さい。是非参加したいと思います。東工大の近くに住めて大変光栄に思っております」、「今後も色々企画していただけると嬉しいです。子供の興味につながり、勉強も楽しくなっていくかと思います。」など、今後の東工大での子供向け科学イベントの開催に期待をする声が多く寄せられました。

以上見てきたように本企画「クリエネ!」は、東工大が初等理科教育とどう連携していくかを考えていくうえで学ぶところの多いイベントとなりました。

東工大基金

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