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東京工業大学、TDKとの組織的連携協定の締結 ―磁性・磁石をベースとした先端的な共同研究開発を推進―

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公開日:2015.01.22

東京工業大学とTDK株式会社は、1月21日に磁性・磁石技術をベースとした先端的な共同研究を含む組織的連携協定を締結しました。

フェライトを発明した加藤与五郎博士(左)と武井武博士(右)

フェライトを発明した加藤与五郎博士(左)と武井武博士(右)

東京工業大学とTDKとは、日本の独自発明の一つである磁性材料「フェライト」の発明と事業化において歴史的にも深い関係があります。フェライトとは、1930年に、東京工業大学の電気化学科に在籍した加藤与五郎博士と武井武博士の研究から生まれた電子材料で、日本の独創的発明の一つです。この「フェライト」を事業化するため、日本における大学発ベンチャー企業の先駆けとして、1935年12月7日にTDK(当時の社名は、フェライト発明の大学名および学科名から「東京電気化学工業」であった)が創立されました。
その後、世界に先駆けて日本の無線通信機やラジオなどに応用され、TVのブラウン管に使用される「偏向ヨークコア」や、電圧を変換する「トランス」など、あらゆる電子機器の進化に影響を及ぼしました。現在は、スマートフォン、タブレットPCの他、自動車分野では、ハイブリッド車、電気自動車にも幅広く使われており、最先端エレクトロニクス機器の重要な電子部品として、広く社会に貢献しています。このような功績が認められ、2009年10月に、東京工業大学とTDKは、「フェライトの発明とその工業化」について、世界最大の電気・電子技術者による学会であるIEEE(アイ・トリプル・イー)より、電気・電子技術分野の歴史的偉業に対する賞「IEEEマイルストーン」に認定されました。

今回、東京工業大学とTDKとの組織的連携のもと複数の共同研究の実施を通じて、磁性・磁石技術が持つ無限の技術革新の可能性を追求し、次世代のエレクトロニクス、ひいては日本の競争力向上につながる独自性の高い開発成果を目標に進めてまいります。

お問い合わせ先

産学連携推進本部
Email : sangaku@sangaku.titech.ac.jp
TEL : 03-5734-2445

TDK株式会社 広報グループ 大須賀
Email : pr@jp.tdk.com
TEL : 03-6852-7102

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