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パックンによる「コミュニケーション術で高める教授力!」

2015.02.24

リベラルアーツが動き出す シリーズ講演会 第1回 開催報告

「東工大発、世界を見据えたリベラルアーツとはなにか。」多彩なゲストを迎え、さまざまな視点から考えていく全7回の講演会シリーズです。東工大は現在教育改革を進めており、2016年4月から新しい教育がはじまります。この改革の取り組みのなかで、東工大の教養、語学、健康教育などを司る「リベラルアーツ研究教育院」が同じく2016年4月に発足します。この講演会シリーズは同研究教育院の発足に向け、準備を進めている同研究教育院ワーキンググループが、スーパーグローバル創成支援事業の支援を受け、実施しています。

この講演会は東工大の大学院生、教職員を対象としていますが、東工大のリベラルアーツへの取り組みの一端を各講演会の様子を通じてご紹介します。

第1回
日時
2月12日(木)15:00~18:00
場所
本館H111講義室
タイトル
「コミュニケーション術で高める教授力!~授業、学会、メディアでも使えるテクニック~」
講師
パトリック・ハーラン(パックン)(本学非常勤講師)

パトリック・ハーラン(パックン)講師
パトリック・ハーラン(パックン)講師

パトリック・ハーラン(パックン)講師がまず強調したのは「どんな規模でも物語が大事」ということでした。小さな子に鬼の話をするといった、教育のための「物語」に始まり、たとえば世界の歴史を考えるときにも、「物語」は正確な説明以上に印象に残るものです。パックン曰く「物語はときに真実よりも大きな作用を及ぼす」――ここでの「真実」は、経験・思考によって確認できる事実と言いかえてよいでしょう。

さらに講演では、一般に論理のこととしてのみ捉えられがちなロゴス(概念、意味)の、もう一つの側面、すなわち表現としてのロゴスに光が当てられました。まさにこれが「物語」の第一要素です。その表現の魅力に、話者への信頼、聞き手の心の動きが合わさったとき、思考をこえていながら鮮やかに感じられる「物語」が生まれるのです。

講演会場では「お互いが予想もしていなかったアイデアを引き出す会話」を目指して、参加者どうしの会話が実践されました。それはちょうど、それぞれが持っている「枠」(フレーム)を交換するだけでなく、もちよった枠のどこにも入らない広がりをともに意識する試みのようでした。もちろん、論理やそれぞれの体験があってこそ「枠」が伝わり、そこから踏み出す面白さもあります。

参加者どうしの会話と笑いを引きだし、古代以来の修辞学を足場に、古く新しい<リベラルアーツ>の流れを感じさせてくれた講演となりました。私たちはどんな<自由>の「物語」を作れるでしょうか。

東工大教育改革

2016年4月、東工大の教育が変わります。現在推進中の教育改革の骨子と進捗をまとめた特設ページをオープンしました。

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お問い合わせ先

リベラルアーツ研究教育院WG
Email : ila2015@liberal.titech.ac.jp