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渡邊治 大学院情報理工学研究科長 就任挨拶

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公開日:2015.04.14

2015年4月1日付で就任した、渡邊治 大学院情報理工学研究科長からの挨拶をご紹介します。

情報理工学研究科長就任にあたって

渡邊治

この度、情報理工学研究科長を拝命しました。よろしくお願いします ... という文章を書こうと思って考えてみると、大変な時期に研究科長になったのだなぁ、と改めて実感させられます。大学改革への期待と要望が世の中でますます大きくなる中、本学でも本格的な改革が動いています。もちろん、改革は必要ですが、あまりにいろいろなことがめまぐるしく変わるために、変化に翻弄されそうな心配もあります。ですが、考えてみると、これは情報理工学が経験していることにも当てはまります。

情報理工学は若い学問分野です。まだ100年にも満たない歴史しかありません。しかし、情報科学技術の急速な進歩と広がりは驚くべきことで、いまや科学技術、産業、政治、経済、庶民の暮らしの中まで、情報科学技術が浸透しています。これはなぜでしょう?なぜ、コンピュータをはじめとする情報通信機器が、ここまで広く浸透したのでしょうか?それは非常に多くのことが「計算」として表すことができるからです。俗に言う「計算機に載せる」ことができるからです。その意味では、「計算」が情報科学技術の1つの核でしょう。ものごとをいかにうまく計算として表し、それをうまく利用して社会を豊にしていくか、という点が情報理工学の主要命題なのです。一方、情報科学技術が、あまりに急速に、そしてあまりに広範囲に広まったため、学問分野自体がその変化に翻弄され、このような核の存在も忘れがちです。それに比べると歴史のある学問分野では、核となる部分が常にあり、その上に新たな進展を生み出しているように思えます。しかし、そのような中でも情報理工学研究科では、情報科学技術の核の教育研究も大切にしながら、その上で、新たな試みや、より広い分野への展開を進めてきました。

以上はあくまで学問の話ですが、大学改革の中でも、この精神を生かし私たちは堅実に物事を進めて行けると思っています。もちろん、重要な改革の機会ですので、皆でいろいろなアイデアを出し、ときには大胆に、よりよい方向に進んで行く必要があります。そのためにもアイデアを提案しやすい、チャレンジのしやすい研究教育環境を作っていきたいと思っています。

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