研究

東工大ニュース

高大連携授業、タイと日本の高校生による「2進法ワークショップ」を開催

2016.05.27

4月21日、東京工業大学附属図書館2階の学習スペースにて、東工大の支援のもと、スーパーサイエンスハイスクール(SSH)※1プログラムの海外交流事業の一環として「2進法(バイナリ)ワークショップ」が開催されました。本ワークショップは、高大接続教育※2の授業を能動的学習(アクティブ・ラーニング)方式で行うだけでなく、さらにそれを英語で行うという先進的な試みで、タイ国プリンセス・チュラポーン・サイエンス・カレッジ・チェンライ校から10名、および東京学芸大学附属高校から11名、合計21名の高校生が参加して行われました。

松井知己教授の挨拶
松井知己教授の挨拶

附属図書館2階の学習スペース
附属図書館2階の学習スペース

本学工学院経営工学系の松井知己教授と4名の学生アシスタントが案内役となり、参加した高校生は冒険に見立てた5つの2進法の課題に取り組みました。最初の冒険(課題)で与えられた任務は、「三途の川を渡れ」。ボートの代わりに手渡された「0」と「1」のカードを使って、川を渡るというものです。送信者は、この2種類のカードを使って受信者に正確に暗号を送ることで、無事川を渡りました。

2進法の冒険地図
2進法の冒険地図

次の「踊る人形の秘密」と題される課題では、参加者に「1」「2」「4」「8」「16」の5枚のカードが渡されました。4名1組となり、カードを組み合わせて1から20までの数を作り、順番に数え上げていきます。無事20までたどり着くと、今度は1まで折り返します。数が増えていく時は順調に進んでいても、カウントダウンではつまずく参加者が続出しました。基本を覚えたところで、今度は指を使って挑戦しました(フィンガーバイナリ)。なかなかうまくいかず、あちこちで声が上がる中、目にもとまらぬ早さで31(片手で数えられる最大の数)まで一気に数え上げる女子生徒が登場し、会場は大いに盛り上がりました。

続く3番目の冒険の「魔法使いの家」で与えられた課題は、5枚のカードで相手の誕生日を当てるというものでした。すでに2つの冒険をクリアしてきた参加者は、ここまで来ると課題の基本原理はすべて同じであることを理解しました。しかし、冒険の難易度はどんどん上がり、「オーク(空想上の生物、悪魔)の巣窟」と呼ばれる4番目の冒険では、課題の原理がわかっているにもかかわらず、与えられた10秒で解けた参加者はひとりもいませんでした。そこで出た「全滅だね」との教員のコメントに、参加者が大爆笑する一幕もありました。最後の冒険「指輪の謎」では、九連環と呼ばれる知恵の輪を使って「グレイコード」と呼ばれる別のコードが紹介されました。

バイナリカードで数字を表現する様子
バイナリカードで数字を表現する様子

九連環と呼ばれる知恵の輪を使った謎解き
九連環と呼ばれる知恵の輪を使った謎解き

冒険終了後、参加者たちはキャンパスの桜を楽しみながら次の目的地、東工大レクチャーシアターに移動し、大きなスクリーンを使った臨場感あふれる細谷暁夫特命教授のブラックホールについての講演を楽しんだ後、大岡山キャンパスの学生食堂で昼食を取りワークショップのすべての日程を終えました。手も体も声も頭脳も思い切り使ってバイナリの世界を奥深く探検しただけなく、参加者全員が異文化交流を楽しんだ大成功のワークショップとなりました。

2進法の課題に取り組む参加者たち
2進法の課題に取り組む参加者たち

※1 スーパーサイエンスハイスクール(SSH)
文部科学省が指定する科学技術や理数系教育を重点的に行う高等学校・中高一貫教育校
※2 高大接続教育:
高校と大学の接点を増やし、双方の学生の学習意欲向上を図る取り組み

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