東工大ニュース
東工大ニュース
6月3日~6月5日の3日間、東京工業大学を会場に、起業を体験できるイベントStartup Weekend(以下、SW)の東工大版Startup Weekend Tokyo Tech(以下、SWTT) Vol.4が開催されました。開催後、日にちが経ちましたが、その様子をご報告します。
SWとは、週末の54時間という限られた時間の中で、以下の起業に必要な各ステップを体験し、最終日に業界を代表する審査員に対してプレゼンテーションを行い、その優劣を競うイベントです。
SWは、世界110ヵ月国を超える国々で開催され、実際に多くの起業家がここから生まれています。日本でも2012年に第1回が開催され、現在、全国各地で50回以上開催されている人気イベントです。東工大では2014年11月から“Tech(テクノロジー)”に焦点を当て、科学技術に関連したビジネスをテーマにしたSWを実施しており、今回は4回目の開催です。本学のチーム志向越境型アントレプレナー育成プログラム(以下、CBEC)※が、会場スポンサーとして協賛するSWTTは、毎回大人気のイベントで、今回も熱い3日間となりました。
初日の夕方、会場にぞくぞくと参加者が集まり始めました。留学生や社会人も多く、約40名が参加しました。ピザと飲み物でほどよくリラックスした頃、ミニゲームを開始。わずか30分ほどのゲームでSWの雰囲気に馴染んでもらい、すっかり緊張もほぐれたところで1分間のアイデアピッチ(ミニプレゼンテーション)が行われました。17名の参加者は、事前に考えてきたビジネスアイデアをそれぞれ発表し、全員の発表が終わるとお互いに情報収集しながら「一緒にやってみたい!」と思うアイデアに投票をします。それと同時にチームメンバーが集められ、7つのチームが結成されました。
この日のために百年記念館には3Dプリンターなど数々の機材が運び込まれ、テーマの「テクノロジー」が色濃く出た雰囲気を醸し出すとともに、試作品作りの環境も事前に整えられました。参加者は、朝食後にさっそく作業を開始。それぞれのチームに分かれて、サービス内容に関する熱い議論が始まりました。午後からは12名のビジネスコーチや技術コーチが加わり、各自の専門的な観点から指導が行われました。「テクノロジー」を謳っているだけあって、技術コーチが付いているところがこのSWTTの特徴です。もちろん、ビジネスコーチからもビジネスの面からの強力かつ厳しいフィードバックが飛び出しました。
そして最終日。2日目に引き続き、顧客検証を行いました。17時開始予定の最終プレゼンテーションを控え、各チームともビジネスモデルの検証に余念がありません。前日実施したユーザーアンケートを元に試作品に修正を加えるチーム、再度、試作品を持って街に出て検証を実施するチームなど、最後までさまざまな試行が行われていました。
17時、ずらりと並んだ審査員とCBECの運営委員、その他大勢のゲストを前にプレゼンテーションが始まりました。張りつめた空気の中、各チームぎりぎりまで発表の準備をして、自分たちのアイデアの説明に臨みました。緊張のプレゼンテーションが終わると優勝チームが発表され、高校生を中心とした「笑顔認証機能付きメガネにつけるカメラ」を提案したチームが見事優勝を手にしました。各チームのプレゼンテーションでは、審査員からは次々と鋭い質問が飛び、ビジネス立ち上げの難しさや厳しさを実感しながらも、前回に引き続き、大変学びの多い充実した3日間となりました。
次回のSWTT Vol.5は、2016年11月4日(金)~6日に(日)同じく大岡山キャンパスの百年記念館にて開催します。興味のある方は、ぜひご参加ください。