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「ゴットフリート・ワグネル」没後125年記念講演会 開催報告

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11月8日、公益社団法人オーアーゲー・ドイツ東洋文化研究協会(OAG)と東京工業大学の主催により、OAG・ドイツ文化会館ホールにて、本学の道家逹將特命教授(名誉教授)による「ゴットフリート・ワグネル没後125年記念講演会」が開催されました。

講演会場の様子

講演会場の様子

ゴットフリート・ワグネルは本学の前身である東京職工学校の創立に関わり、本学草創期の教育・研究に貢献しました。今回はワグネル(1831~1892年)の没後125年という記念すべきイベントで、ドイツ大使館の後援を得て行われました。幸い多くの方々(180名)の参加を得て有意義な会となり、印象的な話の後の懇親会では特別なビールを楽しみながら余韻に浸ることができました。

11月8日がワグネルの命日にあたることを意識して、講演は青山墓地にあるワグネルの墓の話から始まりました。この奇策が見事に奏功し、いきなり聴衆の心を鷲づかみにする展開となりました。配布資料として配られた分かりやすい年表とワグネル直筆の『織物工業学校 意見書』も、主題である「ゴットフリート・ワグネルの生涯と日本における貢献」に関する理解を深めました。サブタイトル「日本の陶芸を愛し、近代化・工業化に尽くしたDr. ワグネル」関連では、ワグネルが明治初期に開発し、日本の陶磁器を美しく進化させた釉下彩陶器「旭焼」(はじめは吾妻焼といわれていた器、絵皿、装飾タイルなど)がスライドで多数紹介され、撮影自由だったこともあり、写真に収めている参加者が何人もいました。

シーボルト父子が日本の近代化に大きな貢献をしたことは日本史の教科書に載っていますが、シーボルトの長男であるアレクサンダー・フォン・シーボルトがワグネルと共に働いたことは余り知られていませんので、それは新鮮な情報でした。結びのスライドは「育つ学生たち」と題する記念写真でした。写真にはワグネルを囲んで、後に日本の窯業や工芸のリーダーとなる一期生たちが写っていて、教育機関の在り方をも示唆するものでした。

共催者のOAGは明治6年(1873年)の設立以来、日本を研究し、ドイツ語圏の国々に日本を紹介することにより、それらの国々と日本の友好関係の構築に貢献してきています。中でも毎月1回開催している「シーボルト・ゼミナール」は100回を超える講座に成長し、世界で唯一のシーボルトのゼミとなっています。江戸から明治にかけてのシーボルト父子の足跡と日本の近代化への貢献を実証してきたゼミですが、今回はその一コマとして、本学の創設者の一人ともいえるワグネルを取り上げてもらいました。

今回の講演会では、主催者のOAGのカーリン・山口 理事長(代読、大胡真人)及び本学の岡田 清 理事・副学長の挨拶に続いて、ドイツ連邦共和国大使館ダニエル・オッケンフェルト一等書記官の挨拶がありました。本学の学生・教職員・同窓会関係者に加え、OAG及びシーボルト ゼミナールの関係者、さらには日本科学史学会員の方々及びドイツ研究者やその下で勉学中の拓殖大学と東洋大学の学生など多数の参加を得ることができ、ワグネルの顕彰とともに新しい交流の輪が広がる機会になったことは主催者の望外の喜びとなりました。

OAGの大胡氏による挨拶(カーリン・山口理事長の代読)
OAGの大胡氏による挨拶(カーリン・山口理事長の代読)

岡田理事・副学長による挨拶
岡田理事・副学長による挨拶

ドイツ連邦共和国大使館のダニエル一等書記官による挨拶
ドイツ連邦共和国大使館のダニエル一等書記官による挨拶

道家特命教授
道家特命教授

お問い合わせ先

東京工業大学博物館

E-mail : centjim@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-3340

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