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清水優史名誉教授が平成29年度日本放送協会放送文化賞を受賞

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公開日:2018.04.03

本学の清水優史名誉教授(専門分野:生体流体工学・計測工学・環境エネルギー工学)が、日本放送協会(NHK)の第69回(2017年度)日本放送協会放送文化賞を受賞しました。 放送文化賞は1949年度に設けられ、放送事業の発展に寄与し、放送文化の向上に貢献があった方々に毎年贈られるものです。今年度は、清水名誉教授、歌舞伎俳優の松本白鸚、落語家の笑福亭鶴瓶らそうそうたる顔ぶれの7名が受賞し、贈呈式はNHKホールにて3月16日に行われました。

現在NHKロボコンは、「NHK学生ロボコン」「ABUアジア・太平洋ロボットコンテスト(ABUロボコン:ABU Asia-Pacific Robot Contest)」「高専ロボコン(アイデア対決・全国高等専門学校ロボットコンテスト)」の3種類があります。清水名誉教授はロボットコンテスト創成期から、ルール策定・監修や審判、競技委員会・専門委員として関わり、「ミスター・ロボコン」とよばれています。

賞状等の記念品を授与される清水名誉教授

賞状等の記念品を授与される清水名誉教授

清水優史名誉教授受賞コメント

受賞挨拶
受賞挨拶

30年に渡り、とても楽しいNHKロボコンを手伝わせていただき、さらに本日は放送文化賞までいただき、大変ありがたく思っております。

NHKロボコンは、今から30年ほど前に、高等専門学校の学生が参加する「全国高等専門学校ロボットコンテスト」から始まりました。そしてその2年後には、東京工業大学と米国のマサチューセッツ工科大学の学生が参加する「IDCロボットコンテスト大学国際交流大会(IDC:International Designe Contest)」が始まり、さらにその2年後から日本の大学生が参加する大学ロボコンが始まりました。その後この3つのロボコンは順調に成長し大きく発展してきましたが、IDCは2006年に独立し、現在は世界の7か国の大学の人達が運営し、順調に続いています。また大学ロボコンは「ABUロボコン」に発展し、アジアの多くの国の学生が参加できるものになっています。

このロボコンというコンテストが始まった理由をちょっと話しておきます。1980年代の我が国のバブル経済の時、日本の一人勝ちに苛立った米国等が、日本人は人の真似ばかりして大量の利益を得て怪しからん、もっと世界に貢献するため、創造性を持つべきだ、と激しく非難しました。この非難を聞いたNHKの人たちは、日本人は本当に創造性に欠けており、それを伸ばす教育が必要なのだろうか?と真剣に考え、色々調べたようです。その結果から、日本人の創造性を高めるアイディアとして、ロボコンを考え付いたようです。このアイディアは立派に育ち、現在創造性を育てる教育の分野に大きな影響を及ぼしています。

今後も日本及び世界の若者のため、微力ではありますが、このロボコンを成長させ続けるため、お手伝いをさせていただきたいと、心から思っています。

有難うございました。

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