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大佛俊泰教授 地域防災計画について語る ―BBC ニュース アラビックに登場

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2018.09.18

環境・社会理工学院 建築学系の大佛俊泰教授が英国放送協会(BBC)ニュース アラビック(本部:英国)の世界のテクノロジーとイノベーションを紹介する「フォー テック(4Tech)」に出演しました。番組は、8月25日からBBC ニュース アラビックのウェブサイトで公開されています。

収録の様子
収録の様子

大岡山キャンパス近辺で防災対策について説明する大佛教授
大岡山キャンパス近辺で防災対策について説明する大佛教授

BBC ニュース アラビックはBBCが提供する国際サービスのひとつで、インターネット、ラジオ、テレビなどのメディアを通じて、アラビア語による世界各国の主要ニュースや情報を発信しています。4Techは、独占取材による世界各地の最先端テクノロジーとイノベーションを紹介する番組(ウェブニュース)です。

大佛教授は、都市空間の分析や人間行動科学に関する膨大な情報を収集、分析、共有し、地域防災計画に活用する研究を行っています。

東京に巨大地震が発生すると、おおよそ800件の火災が同時に発生すると想定されています(首都直下地震等による東京の被害想定―概要版―outer、2012)。台数に限りのある消防車と消防隊員を火災現場へすみやかに配置し、被害を最小限におさえるためには、リアルタイムの現場、及び周辺状況の把握に加え、潜在的な被害の拡大を考慮した戦略的な消火活動を行うことが重要です。

取材では、戦略的な消火活動を支援する災害情報共有システムについて語りました。消防車が火災現場に到着するのが、通常では2.1分かかる場合、巨大地震等の被害発生時には、建物の倒壊などによる道路閉塞に遭い迂回を繰り返すために、約4倍の8.6分かかると見込まれます。このシステムを活用すれば、通常時に限りなく近い、2.4分で到着できることをシミュレーションで示しました。また、災害時に、スマートフォンを通して提供される被害のライブデータをクラウドサーバに蓄積し、グーグルマップ上で情報共有するアプリケーションも備えています。これにより、災害によって交通機能が停止し帰宅困難となった人々が、帰宅経路上の建物、道路、橋等の倒壊状況を前もって把握することによって、安全な場所の確保や行動を判断することができます。

取材の最後に、東工大大岡山キャンパス近辺で、緊急車両が通行可能となるようにセットバック(新築建物の後退)が行われた街並みを紹介しました。

大佛教授のコメント

大佛俊泰教授

昨今、自然災害に関する報道が絶えません。人々を襲う自然災害の種類や規模は様々であり、また、複数の災害が同時に発生するマルチハザードの危険性もささやかれています。大地震の発生が切迫している日本においては、地震防災・減災対策に資する技術開発は喫緊の研究課題です。ここで試みている研究が、日本に留まらず、世界各地の災害対応能力の向上に貢献できれば幸いです。

番組情報

  • 番組名
    BBC ニュース アラビック
  • タイトル
    4Tech ―日本の技術で、火災現場への到着時間を削減(アラビア語)
  • 掲載日
    2018年8月25日(土)

用語説明

セットバック : 建築基準法により、幅員4m未満の道路に面する敷地では、道路の中心線から水平距離2 mの範囲に建物・門扉・塀などを建築することが許可されていません。新たに建築する際には、防災上有効な幅員を確保するために、実際の敷地境界からの後退(セットバック)が求められます。

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