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クラリベート・アナリティクス社「Highly Cited Researchers 2018」に教員3名が選出

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公開日:2018.12.26

クラリベート・アナリティクス社が認定するHighly Cited Researchers (高被引用論文著者)2018に、科学技術創成研究院 フロンティア材料研究所の細野秀雄教授(元素戦略研究センター長)(選出分野:物理学)、神谷利夫教授(選出分野:クロス フィールド)、理学院 化学系の前田和彦准教授(選出分野:化学)が選出されました。

Highly Cited Researchersは、クラリベート・アナリティクス社が、学会誌、書籍等からなる学術文献データベース「ウェブ オブ サイエンス」の分野ごとに、毎年、被引用数上位1%の論文を調査し、その著者を顕著な研究成果を収め、世界的に影響のある研究者として発表するものです。

細野教授のコメント

細野秀雄教授
細野秀雄教授

これまでも論文の引用ではいろいろ選出されていますので、特別な感想はありません。この例のように論文の論文への引用は、その研究のインパクトを計る指標の一つですが、イノベーションのインパクトを計るという点からは明らかに不十分です。イノベーションの主な担保は特許ですので、論文の特許への引用や特許の特許への引用もその指標としては同時に考慮する必要があります。また、論文の引用数やジャーナルのインパクト・ファクターを過大に重要視してしまうと、本当にオリジナリティーの高い研究が生まれにくくなってしまいます。

神谷教授のコメント

神谷利夫教授
神谷利夫教授

昨今は研究の質が公表した論文誌で評価されることもありますが、やはり本質なのは、その研究がどれだけ社会の役に立ったかということではないかと思います。その意味で、Highly Cited Researchersに選出されたことには心から嬉しく感じています。私は2000年に当時の恩師であった清水勇教授の退官と同時に英国ケンブリッジ大学に留学し、2002年に帰国して細野秀雄教授と共同研究を始めました。最初に取り掛かった研究は、当時の博士課程学生であった野村研二さんが進めていた結晶InGaZnO4の薄膜トランジスタ(TFT)を動作させることでした。その後、実用化できる酸化物半導体としてアモルファス酸化物半導体(AOS)の一つであるa-In-Ga-Zn-O (a-IGZO) に着目し、上記の成果につながりました。いずれも材料科学的には高い評価をいただいたと存じますが、やはり、材料は、使われてこそ材料です。実用化まで至った研究を高く評価していただいたことにあらためて感謝している次第です。

前田准教授のコメント

前田和彦准教授
前田和彦准教授

Highly Cited Researchers 2018に選出されたことを誇りに思います。今回対象となった論文は、太陽光エネルギー変換を目指した光触媒開発に関するものが中心です。関連する研究成果を得るにあたり、ご指導くださった先生方、そして一緒に実験に取り組んでくれた共同研究者と学生諸氏に感謝いたします。これからも「ゼロをイチにする」研究を第一に掲げ、光触媒を中核とした光エネルギー変換とその関連分野の発展に貢献したいと思います。

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