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ACM-ICPCアジア地区横浜大会で東工大の2チームが企業賞を受賞

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公開日:2019.02.21

12月8日から10日まで横浜市中区で開かれたACM-ICPC2018(国際大学対抗プログラミングコンテスト)のアジア地区横浜大会に、国内予選を勝ち抜いた東京工業大学の3チームが出場しました。2チームが上位チームに与えられる企業賞「Preferred Networks(プリファード・ネットワークス)賞」を受賞しました。

ACM…Association for Computing Machineryの略称。情報理工学に関する国際的な学会。

アジア地区横浜大会の様子

アジア地区横浜大会の様子

アジア地区横浜大会の様子(左の写真の手前はチーム 60odnight)

アジア地区横浜大会には日本の38大学から51チームと中国、台湾から合わせて8大学9チームの計46大学60チームが出場し、世界大会進出をかけて競いました。東工大からはチームnarianZ(ナリアンズ)、チーム60odnight(グッドナイト)、チームnew_moon_with_face(ニュー・ムーン・ウィズ・フェイス)の3チームが出場し、narianZが60チーム中8位、60odnightが16位、new_moon_with_faceが32位でした。前年に続く東工大チームの世界大会出場は成りませんでしたが、narianZと60odnightは日本チームの1位から20位までに贈られるPreferred Networks賞(株式会社Preferred Networks提供)に選ばれ、賞品として日本語の技術系書籍1冊が授与されました。出場大学別の順位で、東工大は46大学中7位でした。

受賞チームとメンバー

チームnarianZ

  • 福成理紀さん(工学部 情報工学科 学士課程4年)
  • 久保田陸人さん(情報理工学院 情報工学系 修士課程1年)
  • 勝又広揮さん(工学院 情報通信系 修士課程2年)

チームnarianZ 左から、勝又さん、福成さん、久保田さん、コーチの中村誠希さん(情報理工学院 数理・計算科学系 博士後期課程 3年)

チームnarianZ 左から、勝又さん、福成さん、久保田さん、コーチの中村誠希さん(情報理工学院 数理・計算科学系 博士後期課程 3年)

チーム代表 福成さんのコメント

国内予選および地区予選に向けた練習として、それぞれ忙しい時期ながら実際のコンテストを想定した練習を行うなどして取り組んできました。結果は、国内予選で2位を取ることが出来ましたが、地区予選では8位と最上位には力及ばず、世界大会進出は叶いませんでした。私は暗号に関わる研究を行っていますが、実験を行うプログラムの記述などで、コンテストで身につけた能力が活かされています。チームの私以外の2人は今回で最後、私も次回で最後となるため、今後はコミュニティの活性化および全体のプログラミングスキルの向上を目標に活動を行っていきます。また、企業賞として機械学習に関わる書籍をいただいたので、競技以外の分野についても知見を広げていきたいです。

チーム60odnight

  • 吉田拓人さん(情報理工学院 情報工学系 学士課程2年)
  • 山根初美さん(情報理工学院 情報工学系 学士課程2年)
  • 永田怜慈さん(第5類 学士課程1年)

チーム60odnight 左から、左から、山根さん、吉田さん、永田さん、コーチの中村さん

チーム60odnight 左から、左から、山根さん、吉田さん、永田さん、コーチの中村さん

チーム代表 吉田さんのコメント

7月に行われた国内予選を通過してから、地区予選に向けて、個人での練習やチームで集まっての練習などを行ってきました。アジア地区本番では、コンテスト開始から1時間半で1問しか解けず、あまり良くない状況からのスタートでしたが、最終的には6問正答で16位となり賞をいただくことができました。私たちは学士課程1年、2年の組み合わせであり、これからも何度も出場できるチャンスがあります。今後、さらに上を目指していきたいと思います。また、この大会で求められる力は、大学の演習の講義でも役立っています。しかしこの力だけでは出来ることが限られてしまうため、この取り組みを活かすためにも幅広く学び、他の分野でもこの力を活かしていきたいと思います。

ACM-ICPCとは

ACM-ICPCは、ACMが主催する大学対抗で行われる世界規模のプログラミングコンテストです。同じ大学の3人の学生がチームを結成し、チームでプログラミングと問題解決の能力を競う大会です。各大学から複数のチームが国内予選に出場し、その成績により選抜されたチームが地区予選(日本の場合はアジア地区予選)に出場、各地区から選抜された最優秀チームが世界大会に出場します。全世界で毎年3万人以上が参加する大会で、世界大会は1つの大学から1つのチームしか参加できないことから、大学対抗プログラミングコンテストと位置づけられています。

問題の難易度はさまざまで、単純な計算問題から、複数のアルゴリズムを組み合わせて解く問題まで多岐にわたります。また、ACM-ICPCの特徴として、チーム戦であることが挙げられます。チームには1台のコンピュータしか与えられないため、個人のプログラミング能力だけではなく、1台のコンピュータをいかに効率よく活用するかというチームワークの良さも重要なポイントです。

ACM-ICPC2018の日本国内予選は7月6日、86大学411チームが参加するオンラインコンテストとして各大学で行われました。東工大も会場となり11チームが参加し、上位3チームがアジア地区横浜大会に出場権を得ました。

お問い合わせ先

広報・社会連携本部 広報・地域連携部門

E-mail : media@jim.titech.ac.jp
Tel : 03-5734-2975

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