東工大ニュース
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東京工業大学が牽引する超スマート社会推進コンソーシアムは、11月17日および12月8日に、超スマート社会卓越教育院と共催し、コンソーシアムに参加する企業や研究機関(以下、「コンソーシアムパートナー」という)と東工大の教員・学生が一堂に会するマッチングワークショップをオンラインで開催しました。このワークショップでは、コンソーシアムパートナーのニーズ(needs、要望)と、本学の教員・学生の技術的・人材的シーズ(seeds、研究成果、研究資質)を組み合わせることで、分野を超えた異分野融合研究チームの構築を目指します。様々な分野の教員・学生とコンソーシアムパートナーの担当者が直接議論をする機会の提供を目的としています。
11月17日の「シーズ・ラウンド」では学生が研究アイデアの発表を行い、12月8日の「ニーズ・ラウンド」では、コンソーシアムパートナーが企業・団体の概要や必要としている研究の内容を説明しました。
「シーズ・ラウンド」には、41人の発表学生、40人の学生・教職員(スタッフ含む)、19の機関から42人のコンソーシアムメンバーが参加しました。コンソーシアムの運営委員長を務める工学院機械系の岩附信行教授の開会あいさつの後、楽天モバイル株式会社執行役員兼技術戦略本部長の内田信行氏が「楽天モバイルが進める通信業界の変革」と題した基調講演を行いました。
基調講演をする楽天モバイルの内田氏
参加学生は、自身の研究概要を短時間で説明したのち、オンライン上に設けた個別会議室に移動し、研究内容を詳しく紹介しました。また、他の学生や、コンソーシアムパートナーとの活発な議論を続けていました。「シーズ・ラウンド」は、アンリツ株式会社の成瀬尚史氏から、学生の発表への感想が述べられ閉会しました。
シーズラウンドの参加者
一方、「ニーズ・ラウンド」では、43人の学生(発表学生、聴講学生含む)、30人の教職員(スタッフ含む)、18の機関から37人のコンソーシアムメンバーが参加しました。益一哉学長の「ありたい未来を創る」と題した基調講演の後、コンソーソシアムパートナーは3分間の持ち時間で各企業および団体を紹介し、オンライン上の個別会議室に移動すると、訪れた学生および教職員との間で質疑応答と議論を行いました。
基調講演をする益学長
その後、「シーズ・ラウンド」の学生発表について、コンソーシアムパートナーが投票で選んだ2名の学生に学生優秀発表賞が贈られました。
最後に、株式会社日立産機システム研究開発本部部長の坂田祐信氏から学生への激励の言葉があり、閉会しました。
ワークショップに参加した学生からは、「普段の研究活動では他分野の学生や企業と触れ合う機会がないため、今回のマッチングワークショップは貴重な体験となりました。」「(益学長の講演を聞き)"すべき事"ではなく"したい事"を考える未来構想の手法に共感する。これから大学で様々なことを学びつつ自分がワクワクするような未来の創造に一人の研究者として役立ちたい。」といった感想が寄せられました。
超スマート社会推進コンソーシアムは、参加者の意向に基づき、具体的な研究のマッチングを進めていく予定です。
マッチングワークショップは年に2回開催しており、次回は2022年度前半に開催予定です。
超スマート社会推進コンソーシアム
東京工業大学は、2018年、超スマート社会(Society5.0)の実現を推進する「超スマート社会推進コンソーシアム」を設立しました。参加機関と連携して人材育成から研究開発までを統合した新たな次世代型社会連携教育研究プラットフォームを構築します。現在49の企業、研究機関、自治体、個人が参加しています。
超スマート社会卓越教育院
超スマート社会卓越教育院では、修士・博士後期課程を一貫した学位プログラムにより、フィジカル空間技術とサイバー空間技術にとどまらず、量子科学や人工知能などの最先端の科学技術をも融合できる知のプロフェッショナル「スーパードクター」を養成しています。