東工大ニュース
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東京工業大学 理学院 物理学系の打田正輝准教授が公益財団法人本多記念会より第43回「本多記念研究奨励賞」を受賞しました。
本多記念会は、日本の物理冶金学の創始者として世界的名声をかち得た故本多光太郎の学徳を永く顕彰することを目的として設立されました。同財団が主催する本多記念研究奨励賞は、「理工学特に金属及びその周辺材料に関する研究を行い、優れた研究成果、または、発明を行った者で、将来の発展を期待できる若い研究者」に対して贈られるものです。贈呈式は5月27日に学士会館にて開催されました。
本多記念研究奨励賞を受賞した打田准教授
高品質ディラック半金属薄膜の作製と量子化伝導状態に関する研究
打田正輝准教授
この度、栄誉ある賞を賜りまして大変光栄に感じております。受賞対象となった研究成果は、これまでご指導下さった先生、共同研究者、学生の皆様の協力のもと成し得たものであり、この場を借りて心より感謝申し上げます。
本研究は、ディラック半金属と呼ばれる特異な電子構造を持つトポロジカル物質について、材料学的知見から極めて高品質な薄膜を作製する手法を開発し、その特異な電子構造に基づく全く新しい量子化伝導状態を明らかにしたものです。
今後も、高度な薄膜成長技術を武器として、トポロジカル物質に内在する量子物性のフロンティアを拓くべく、研究に励みたいと思います。