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東工大代表団がASPIREフォーラム 2016に出席

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公開日:2016.11.01

7月3日~8日に「ASPIREフォーラム2016」が香港科技大学(中国・香港)で開催され、丸山俊夫理事・副学長(教育・国際担当)、関口秀俊副学長(国際連携担当)、ASPIRE事務局より三原久和教授(生命理工学院長)が出席しました。また、本学ASPIREリーグ運営委員会より、西條美紀教授(環境・社会理工学院)も同行しました。このフォーラムは、本学が加盟しているASPIREリーグ※1が毎年開催しているものです。丸山理事・副学長一行は、7月7日~8日に行われたシンポジウムと副学長会議に出席しました。

(左から)丸山理事・副学長(東工大)、ユアン・シー前副学長(清華大学)、ジョセフ・HW・リー副学長(香港科技大学)、アー・ミーン・ホワ副学長(南洋理工大学)、ソンヒョン・メン副学長(韓国科学技術院)

(左から)丸山理事・副学長(東工大)、ユアン・シー前副学長(清華大学)、ジョセフ・HW・リー副学長(香港科技大学)
アー・ミーン・ホワ副学長(南洋理工大学)、ソンヒョン・メン副学長(韓国科学技術院)

ASPIREフォーラムは、テーマに沿った研究成果を各大学の研究者が発表する「シンポジウム」や学生向けの「ワークショップ」、加盟大学の副学長やシニアスタッフが各大学のリーグ内での活動について報告する「副学長会議」で構成されています。今年のテーマは「Developing Sustainable Urban Environments and Low Carbon Economy(持続可能な都市環境と低炭素経済社会の開発)」でした。

副学長会議

本学のASPIREリーグの活動について説明をする丸山理事・副学長
本学のASPIREリーグの活動について説明をする丸山理事・副学長

各大学の副学長およびシニアスタッフが出席した副学長会議では、リーグ内の学生交流や研究交流活動の報告と今後の活動に関する提案がなされ、活発な意見交換が行われました。

シンポジウム

講演を行う村田涼准教授
講演を行う村田涼准教授

7月7日に開催されたシンポジウムでは、同テーマの研究を行っている加盟大学の研究者が発表を行い、本学からは、村田涼准教授(環境・社会理工学院)が、「Architecture Responsive to Environment - Passive Solar Design in Tokyo Tech's "Genso Cube"(環境と応答する建築 ─ 東京工業大学元素戦略研究センター(元素キューブ)のパッシブデザイン ─)」というテーマのもと、自身が設計を担当し、昨年6月に本学すずかけ台キャンパスに竣工した「元素キューブ」(元素戦略研究センター)の環境に配慮した設計や構造について講演を行いました。

また、東工大が創設した研究グラント(助成金)をもとに2011年から東工大の研究代表者とASPIREリーグ加盟大学の研究者との間で実施している、共同研究についても報告がありました。今年のシンポジウムでは、中島信孝准教授(生命理工学院)、道信剛志准教授(物質理工学院)が各自の共同研究について報告をしました。中島准教授のグループは環境微生物からの有用遺伝子発掘について、道信准教授のグループは有機半導体高分子に関する研究を行っています。

学生ワークショップ

プレゼンテーション後の記念撮影
プレゼンテーション後の記念撮影

学生ワークショップには、ASPIREリーグおよびIDEAリーグ※2から29名の学生が参加しました。約1週間にわたって、香港科技大学および他機関の講師による講義を受講し、香港にある環境技術を駆使したスマートビルディング「グリーン18」やマイポー自然保護区等の訪問をしました。自然保護区では、巨大都市香港の環境保全に同区がいかに貢献しているかを学びました。

最終日には、学生たちが各大学の副学長の前でワークショップ期間中にグループワークで作成したプレゼンテーションを発表する場が設けられました。大学混成5チームに分かれてのプレゼンテーションでは、技術賞、発表賞、発表者賞の3つがチームおよび個人に授与され、本学の学生が参加したチームも、技術賞と発表賞を受賞しました。

学生ワークショップ終了後には、ASPIREリーグの議長を2年務め、今年副学長を退任する香港科技大学のリー副学長に、丸山理事・副学長およびASPIRE事務局の三原教授が、感謝の意を込めて記念品を贈りました。

(左から)三原教授、リー副学長、丸山理事・副学長

(左から)三原教授、リー副学長、丸山理事・副学長

今年度のフォーラムでは、深圳にある香港科技大学産学研ビルの訪問ツアーがリーグ加盟大学の副学長およびシニアスタッフのためにアレンジされました。同ビルには、10の研究所がある香港科技大学深圳研究院、14のベンチャー企業がある香港科技大学起業促進センターと11社の企業が入居しています。一行は、分子神経科学研究所と深圳研究院初のベンチャー企業の固高科技有限公司(Googol Technology)や大疆創新科技有限公司(Da-Jiang Innovations Science and Technology Co., Ltd)のオフィスを訪問しました。

※1 ASPIREリーグ

本学が発案し、2009年に設立された科学技術の発展と人材の開発を通してアジアにおけるイノベーションのハブを形成することを目的とした、アジア地域における理工系トップ大学のコンソーシアムです。加盟大学は、清華大学(中国)、香港科技大学(中国)、南洋理工大学(シンガポール)、韓国化学技術院と東京工業大学の5大学。東工大は、設立当初より事務局を務めています。

※2 IDEAリーグ

デルフト工科大学(オランダ)、スイス連邦工科大学チューリッヒ校、アーヘン工科大学(ドイツ)、シャルマーズ工科大学(スウェーデン)、ミラノ工科大学(イタリア)のヨーロッパ理工系大学5大学で構成されたコンソーシアム。両リーグでは、2011年より各サマープログラムに学生の相互派遣を行っています。

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