東工大ニュース
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8月27日、東京工業大学ロボット技術研究会のチームMaquinista(以下、マキニスタ)が、大田区総合体育館で行われた「アジア・太平洋ロボットコンテスト2017東京大会」(以下、ABUロボコン)に日本代表として出場し、初出場ながら敢闘賞(ベスト4)を受賞しました。
応援には、三島良直学長を始め、丸山俊夫理事・副学長(教育・国際担当)、水本哲弥副学長、大竹尚登副学長、本房文雄蔵前工業会事務局長、その他教職員や学生、機械工学分野の同窓会である白星会のメンバーが駆けつけました。
本コンテストの模様は2017年9月18日(月・祝)午前10時05分よりNHK総合テレビにて放送予定です。
ロボット技術研究会は機械工作・電子工作・プログラミングなどのものつくり活動を行う東工大の公認サークルです。
「ABUロボコン」は2002年から開催されているアジア・太平洋地域の大学が参加するロボットコンテストです。
競技内容は毎年異なり、2017年はABUロボコンの主催国が日本であることから、日本の伝統遊戯である投扇興※をモチーフにした「The Landing Disc(ザ ランディング ディスク)」というテーマで競技が行われます。この競技は2チームによる3分間の対戦形式で、各チームのロボットが50枚を上限とする柔らかいディスクを飛ばして、フィールドに置かれた高さや距離が異なる7つのスポットに乗せていくというものです。また試合時間内にスポット上にあるボールを落とし、7つのスポットすべてにディスクを乗せることに成功すると、「APPARE(あっぱれ)!」といって、その瞬間勝利となります。
ABUロボコン開会式の選手代表の宣誓は、6月に日本代表選考会を兼ねて行われたNHK学生ロボコンで優勝を飾った東工大の谷晃輔さん(工学部 機械宇宙学科 3年)が務めました。
18ヵ国・地域から19チームが参加した予選リーグでは、東工大は全2試合においてAPPAREを達成して勝利し、予選2位で通過しました。
続いて臨んだ決勝トーナメントの第1試合(準々決勝)では、予選7位のネパール代表トリブバン大学と対戦しました。マキニスタは、1分41秒の時点で、あと1つのスポットを残した状態ですべてのディスクを投げ切り、試合終了となる3分までネパール代表の投球を見守る展開となりました。最終的には10対4で勝利し、第2試合(準決勝)に駒を進めました。
第2試合では、本コンテスト最速タイの44秒でAPPAREを決めている強豪、ベトナム代表のラクホン大学と対戦しました。東工大は、安定した軌道を描いて着実にポイントを重ねましたが、4点を取得した時点でベトナム代表が本コンテスト最速となる34秒でAPPAREという新記録をたたき出し、試合終了となりました。その結果、東工大は本コンテスト初出場ながらベスト4となり、敢闘賞として賞状とトロフィーが贈られました。
決勝には、2回連続して44秒でAPPAREを達成しているマレーシア代表のマレーシア工科大学と、大会最速の34秒でAPPAREを決めたベトナム代表のラクホン大学が勝ち上がり、母国からの大きな応援を背に受けながらのハイレベルな戦いとなりました。激戦を制したのはベトナム代表。1分20秒で見事APPAREを達成し、6度目の優勝を飾りました。
チームメンバー(試合時に操縦などを行う)
谷晃輔さん(工学部 機械宇宙学科 3年)
矢野遼人さん(工学部 制御システム工学科 3年)
森永雅也さん(工学院 機械系 2年)
ピットクルー(大会中に機体の整備や運搬を行う)
山田泰基さん(工学部 制御システム工学科 4年)
石原隆宏さん(工学部 制御システム工学科 3年)
徳田俊平さん(工学部 制御システム工学科 3年)
ABUロボコンでは目標としていた優勝はかなわず、ベスト4という結果となりました。準決勝のベトナムのラクホン大学との試合では、圧倒的早さの前に敗北し、まさに敵ながらあっぱれでした。
各国の予選を勝ち抜いた強豪校との戦いとなり、厳しい試合も多かったですが刺激にもなりました。ベスト4に留まってしまった心残りはありますが、私達の発揮できる性能の限界まで出した結果なので後悔はありません。
さて、既に来年のNHK学生ロボコンのルールは発表されました。他にも秋からはマイクロマウスの大会も始まります。これからも活発な活動をしていきたいと思いますので、ロボット技術研究会の活動を温かく見守っていただければ幸いです。
ABUロボコンはベスト4で終わりました。大会前日のテストランの走りから見ると、よくぞチームメンバーが対応できたと思います。
世界大会の壁の高さを痛感できましたし、後輩にはこれを糧に来年もまずNHK学生ロボコンで優勝して欲しいです。私にとっては、なんだかんだ楽しかったロボコン最終年でした。