東工大ニュース

科学教室「棘皮動物の不思議な世界2018」開催報告

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公開日:2018.06.20

春休み期間中の3月28日、生命理工学院 基礎生物学教室は、中学生以上を対象に大岡山キャンパスにおいて科学教室「棘皮(きょくひ)動物の不思議な世界2018」を開催しました。本科学教室は東工大基金を活用した日本再生プロジェクト事業の後援を受けて行われており、今回で3回目の開催となりました。棘皮動物とはウニ、ヒトデ、ナマコの仲間で、ヒトが属する脊椎動物に比較的近縁でありながら5角形をした変わった動物です。当日、参加者は実際に触れて棘皮動物のデザインを学びました。

生きたウニに触れる参加者
生きたウニに触れる参加者

主な観察と実験の内容は以下の通りです。

  • ヒトデとウニの起き直り行動の観察
    イトマキヒトデとムラサキウニを逆さまにひっくり返し、起き直り行動が決まったパターンで起こるかどうか観察しました。
  • 生きたニセクロナマコの管足、触手の観察
    管足も触手も棘皮動物に独特の水管系という器官系の器官です。
  • ウニの裸殻(らかく)とアリストテレスのランタン(咀嚼器)の観察
    ウニの殻やアリストテレスのランタンが5放射相称をなすことを確かめました。
  • ウニの叉棘(さきょく)を使った観察と実験
    叉棘とは一部の棘皮動物に見られる棘皮動物に独特の器官です。ウニの叉棘は開閉する3本の爪を持つ、ピンセット状の器官です。生きたムラサキウニの殻を実体顕微鏡で観察し、叉棘を確認しました。また機械的刺激を与えたとき、叉棘の爪が開閉する様子も観察しました。

参加者は生きた棘皮動物の観察や実験を楽しみ、棘皮動物の変わった体制や、その独特の器官について理解を深めました。また、化石を含む棘皮動物の標本も観察しました。

今後も地域の方々、とりわけ地域の子どもたちを対象とした科学教室の開催を予定しています。

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