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サマープログラム2018を開催

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公開日:2018.09.04

6月5日~8月9日の10週間、欧米を中心とする本学協定校等との連携による国際化の推進を目的として、サマープログラム(Tokyo Tech Summer Program 2018)を開催しました。2016年開始、3回目となる今年は、34名の学生が参加しました。

プログラム初日、受入研究室メンバーらと本館前にて記念撮影

プログラム初日、受入研究室メンバーらと本館前にて記念撮影

研究中心プログラム

受入研究室からのメッセージをご紹介します。

受入研究室からのメッセージ

北本研究室

  • 受入担当教員:物質理工学院材料系 北本 仁孝教授
  • 参加学生:ワシントン大学 ロ・ティファニーさん

(上) ロ・ティファニーさん(下)前列右端に北本教授、後列右から6人目がロ・ティファニーさん
(上) ロ・ティファニーさん(下)前列右端に北本教授、
後列右から6人目がロ・ティファニーさん

北本教授より

私たちは、磁性流体、磁性ゲルをバイオセンシングなどバイオ医療技術に応用するための研究をしています。研究室に来られたティファニーさんは、そのための材料となる磁性ナノ粒子や磁性ゲルの作製とその物性の評価を行いました。彼女にとって初めての研究室での活動はどれも新鮮であったようで、実験やディカッションを楽しんでいました。研究室には女子学生が半数いますが、工学系でこれほど多くの女子学生がいることに驚いていました。歓迎会として、研究室のメンバーと餃子を作って食べたりするなど、研究以外でも楽しく過ごせたと思います。セミナーでの発表会は緊張すると言っていましたが、大学院生にも負けない立派な発表をしていました。帰るときに、4年生になったら磁性ナノ粒子の研究をしたい、そして大学院でまた戻ってきたいと話してくれたのは、とてもうれしかったです。本学の誇るフェライトの磁力でまた惹き寄せたいと思います。研究室のメンバーにもいい刺激になった2か月でした。

伏信研究室

  • 受入担当教員:工学院機械系 伏信一慶准教授
  • 参加学生:ジョージア工科大学 ラジェ・アーモドさん

左から伏信准教授、ラジェ・アーモドさん、学生メンターの川崎 舜介さん
左から伏信准教授、ラジェ・アーモドさん、学生メンターの川崎 舜介さん

伏信准教授より

私たちの研究室は機械系の熱工学が専門で、固体高分子形燃料電池の研究にも取り組んでいます。昨年度の卒研生が非常に興味深い実験結果を得ていたのですが、その傾向を説明する理論モデルが未構築で、ちょうどそのタイミングでアーモド君から燃料電池の研究をやりたい、との志望があり、滞在期間にも鑑みて好適なテーマと考え、取り組んでもらいました。学士課程3年ですが、元々の学力、積極性に加え、所属大学で研究プロジェクトに加えてもらっていたこともあり、非常に飲み込みも早く、実験に取り組んだ学生との議論で当初想定していたモデルの問題点を指摘し、私を含めた3人で新たなモデルの考え方から随分議論をし、それに基づいて自身で文献を調べ、新たなモデル構築に必要な情報を整理してくれるに至りました。穏やかな好青年で、研究室の学生ともすぐになじんでおり、理想的な受け入れになったのではと感じています。

吉田研究室

  • 受入担当教員:物質理工学院材料系(科学技術創成研究院 先導原子力研究所) 吉田克己准教授
  • 参加学生:ウィスコンシン大学マディソン校 エモリ―・ジョシュアさん

右から吉田准教授、エモリ―・ジョシュアさん、研究室メンバー2名
右から吉田准教授、エモリ―・ジョシュアさん、研究室メンバー2名

吉田准教授より

私の研究室では原子力・核融合分野、エネルギー・環境分野、宇宙航空分野等への応用を目指し、1000度以上の高温、高熱勾配、腐食性雰囲気、放射線・粒子線照射などの苛酷環境下に耐える高性能なセラミック材料の開発を行っています。今回、サマープログラムの短期留学生として受け入れたジョシュア君には、代表的なエンジニアリングセラミックスであるアルミナについて、板状アルミナ粒子を用いた貝殻構造を模倣した高次構造制御アルミナセラミックスの作製とその機械的特性をテーマとして研究に取り組んでもらいました。ジョシュア君は与えた研究テーマについて熱心に取り組み、10週間という短い期間にも関わらず多くの知見・結果を得ることができました。時間的な制約で得られた材料の結晶相の分析ができなかったことは残念でしたが、セラミックスプロセッシング及び微構造制御による機械的特性の向上について学ぶことができたかと思います。また、研究室ゼミにも積極的に参加し、研究室メンバーとコミュニケーションをとりながら研究を進めていて、ジョシュア君及び研究室メンバーにとって良い刺激になったと思います。ジョシュア君にとって本学での経験が有意義で価値のあるものになってくれれば良いと思います。

赤間研究室

  • 受入担当教員:リベラルアーツ研究教育院(教育担当 生命理工学院生命理工学系) 赤間 啓之准教授
  • 参加学生:カーネギーメロン大学 ユアン・イシンさん

最終日のポスター発表会場での赤間准教授(後列中央)、ユアン・イシンさん(後列左から2人目)と研究室メンバー
最終日のポスター発表会場での赤間准教授(後列中央)、
ユアン・イシンさん(後列左から2人目)と研究室メンバー

赤間准教授より

赤間研では機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を用いてヒトの脳の言語機能に関して研究しています。我々は単語間の遷移確率をもとに、連続的な音声言語刺激を人工的に作成し、fMRI装置の中の実験参加者に提示して、人工言語から単語を抽出するというタスクを設定しました。これは確率学習の神経基盤を探求するとともに、AIの未来を模索する上で重要であると考えています。

ユアン・イシンさんは、カーネギーメロン大学ではエピゲノムの研究をしていますが、同時に脳画像解析にも強い関心を持ち、幅広い計算神経科学の知識とプログラミング能力を駆使し、赤間研の研究にすぐ溶け込みました。彼女が書いてくれたMATLABやRのスクリプトは、重要な資産となることでしょう。特筆すべきは彼女が英語、中国語、フランス語(私が英語に詰まった時にフランス語で会話しました)、そして日本語など多言語を操るポリグロットで、もともと音に関する鋭い感性を持っていることです。彼女は文の抑揚、単語のピッチパターンの確率学習という視点をもたらしてくれました。その背景には、彼女が日本の若者文化に関心を持ち、アニメソングに親しんできたということが挙げられるでしょう。そして、日本のサブカルチャーに関しては「鬼」である赤間研の日本人学生と、「秋葉原文化」を通じて親交を深めたようです。

必修授業および課外活動

研究室での研究活動のかたわら、参加者たちは必修授業と課外活動で、さまざまな日本文化を体験しました。

必修授業ジャパン・スタディーズでは、6月12日には茶道・浴衣着付け体験を行い、6月18日には首都圏外郭放水路(春日部市)を見学しました。

茶道着付け体験

茶道着付け体験

茶道着付け体験

首都圏外郭放水路

首都圏外郭放水路

7月4日には、希望者10名が国立国会図書館(千代田区)を訪問し、その後、皇居周辺を散策しました。

国会図書館内地下書庫
国会図書館内地下書庫

皇居二重橋前
皇居二重橋前

また、7月11日には本学柔道部にて希望者6名が受け身の稽古をしました。

柔道体験

柔道体験

他にも、滞在中に実際に日本語で会話できるようになることを目指し、日本語初学者28名は「サバイバル ジャパニーズ」という日本語クラスで基礎を学びました。すでに日本語履修歴のある学生5名は、それぞれ中級・上級レベルの日本語クラスを受講しました。

プログラム最終日には、参加学生はポスター形式で研究成果の発表を行いました。

関口秀俊副学長(国際連携担当)とベストポスター賞を受賞したユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンのシャオング・シェリーさん(受入研究室:理学院化学系 植草秀裕准教授)

関口秀俊副学長(国際連携担当)とベストポスター賞を受賞したユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの
シャオング・シェリーさん(受入研究室:理学院化学系 植草秀裕准教授)

修了証書授与後の記念撮影

修了証書授与後の記念撮影

本プログラムは、「スーパーグローバル大学創成支援事業(Top University Global Project)」による取組みとして2016年に開始しました。

「スーパーグローバル創成支援事業」は、2015年に文部科学省が開始したプログラムで、日本の高等教育の国際競争力の向上を目的に、海外の卓越した大学との連携や大学改革により徹底した国際化を進める、世界レベルの教育研究を行うトップ大学や国際化を牽引するグローバル大学に対し、制度改革と組み合わせて重点支援を行うことを目的としています。

お問い合わせ先

国立大学法人 東京工業大学 留学生交流課

E-mail : summer.program@jim.titech.ac.jp

Tel : 03-5734-3785 / 3786

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