東工大ニュース
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東京工業大学の学生がメンバーとなり、「成長の場の提供」を目的にイベントを開催しているリプロが4月24日、本学学生・教職員、学外の方々を対象に、女性落語家で真打の柳亭こみちさんを講師としてお招きし、第16回特別講義「落語家に聞く会話のいろは~○○を知り、××すべし~」をオンラインで開催しました。リプロは学生支援センター未来人材育成部門からの支援を受け活動しており、今回は16回目の特別講義です。
オンライン配信会場の高座から落語を披露する、こみちさん
「会話のいろは」シリーズとして、1月27日にも、第15回特別講義「落語家に聞く会話のいろは~おしゃべりだけで生きる極意~」で、こみちさんに講師を務めていただきました。今回の第16回特別講義は「会話のいろは」シリーズ第2弾となります。参加者143名のうち98名が本学学生で、学士・修士・博士後期課程の全ての学年からほぼ同様の割合での参加でした。東工大生のコミュニケーションへの興味と関心の高さがうかがえました。
「会話のいろは」第1弾では、こみちさんの落語家としての経験を聞き、その経験から得たコミュニケーションの極意について話していただきました。その際、参加者から、コミュニケーションに関する具体的事例の解決策についての質問が多かったことを踏まえ、今回は更に実践的な内容として、「コミュニケーションには何が一番必要なのか」「どのように行えばよいか」などについて話していただきました。講義の最後には、「青春を謳歌しながら、自分を知り、人を知り、人とのおしゃべりの方法を知っていってほしい」、「自分は何をやりたいかを見つめ、ちょっとでもやりたいと思ったことはどんどんやってほしい。生きることは自分を表現することであるから、自分がどういう人間なのかを探しながら暮らしてみてほしい」とも語られました。講義タイトルの「○○を知り、××すべし」は「自分を知り、やりたいことを全部やるべし」であると締めくくり、講義を終えられました。
特別講義でコミュニケーションについて話す柳亭こみちさん
閉会あいさつをする岡村副学長
こみちさんには落語も披露していただきました。今回の演目は、古典落語「火焔太鼓」でした。参加者からは「女流はなし家さんによる火焔太鼓は初めて聞きました。とても良かったです。ありがとうございました」など、好評でした。
前回の「会話のいろは」第1弾で参加者から多くの質問があったため、今回は質疑応答の時間を約40分と長めに設けましたが、その時間を全て使い切るほど再び多くの質問があり、こみちさんにはそれぞれ丁寧に答えていただきました。
特別講義は、岡村哲至副学長(学生支援担当)の閉会あいさつで終了しました。
特別講義終了後、こみちさんがサインした座布団とこみちさん(前列右)を囲むリプロメンバー、リプロ関係教員
参加者アンケートには、以下のようなコメントが寄せられました。
司会を務めた秋澤さん
今回は以前開催した「会話のいろは」シリーズ第1弾の好評を受けまして、再び柳亭こみち師匠をお呼びしての第2弾でした。東工大生の会話術へのニーズは大きいと感じているので、第3弾以降も企画したいです。私自身は4月に研究室に所属したばかりで大変な時期でしたが、折り合いを付けながら企画したことで、タスクマネジメントやメリハリの付け方などについて良い経験になりました。また今回は特に未来人材育成部門の方々のサポートあっての開催でしたので、とても感謝しています。
学生支援センター未来人材育成部門のもとで活動する、主に本学学士課程の学生を対象としたプロジェクトです。本プロジェクトでは「成長の場の提供」を目的に、中高生や本学学生教職員、そして地域の方々の視野を広げたり物事への理解を深めるようなイベントを企画運営しています。現在メンバーが取り組んでいるのは、特別講義の開催、シンポジウムの開催、特別企画の開催、国内学会の見学の4つが中心です。前身の「理工系学生能力発見開発プロジェクト」の略称「リプロ」を引き継いでいます。
2020年度はコロナ禍のため活動が制限されていたため、オンラインで特別講義を開催しました。夏には特別企画として田園調布学園中等部の生徒達の「課題研究」をオンラインで手伝いました。
リプロでは、これらの活動全てを学生主体で行うことにより、創造性、リーダーシップをはじめ、企画力、交渉力、コミュニケーション力といった参加学生の総合的な人間力を養っています。