東工大ニュース
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東京工業大学リベラルアーツ研究教育院の日本語セクションは6月10日、留学生と日本人学生の交流イベントとして、それぞれが撮影した写真を発表する第2回オンライン写真コンテストを行いました。イベントには、留学生、日本人学生、教職員あわせて37名が参加しました。コンテストに出場した6名の留学生と、3名のゲスト出場者が撮影した写真を紹介しながら、参加者との交流を楽しみました。
コンテストのテーマは「日本の生活」または「ふるさとの風景」です。コンテスト出場者はひとり5分ほどの持ち時間の中で、写真を紹介し、参加者の質問に答えました。
留学生から紹介された写真は、母国タイのお寺全体をとらえたもの、東工大本館前の桜が満開の様子と真冬の様子を組み合わせたコラージュ作品、3Dプリンタで作ったカメラを用いて撮影した写真など、趣向を凝らした作品ばかりでした。写真を説明するために、2021年4月から勉強を始めたばかりの日本語を使い発表する学生もおり、日本語の上達に参加者が驚く場面もありました。
また、ゲスト出場者として写真部の日本人学生(ティーチングアシスタント、TA)や教職員からも写真の発表がありました。新月の時にしか見られない星空を写した写真や、東北地方の伝統舞踊のコラージュ作品、家庭菜園で栽培されたみずみずしい野菜の写真と、どれも参加者を魅了する作品がそろいました。
質疑応答では、写真の撮影地や写真の題材となった野菜の調理方法など、被写体に関することから、画像の解像度や星空撮影時のシャッタースピードといった技術的なことまで、広く活発に行われ、それぞれ会話を楽しむ様子が見られました。
すべての発表が終わると、全参加者による投票で「最優秀写真賞(Best Photograph Award)」と「最優秀発表者賞(Best Presenter Award)」を決定しました。最優秀写真賞には、環境・社会理工学院融合理工学系のヒラ・サッター(Hira Satter)さん(博士課程1年)による「波とのダンス(Dance with waves)」が選ばれました。最優秀発表者賞は、環境・社会理工学院融合理工学系のサクスチャー ・サブマークドム(Saksucha Submakudom)さん(研究生)の「ワット・アルン(夜明けの寺) Wat Arun(Temple of Dawn)」でした。
イベントの終わりには、すべての出場者の写真をたたえる拍手を全員で送りました。
ヒラ・サッターさん
どうもありがとうございます。コンテストに出ている、すべての写真が美しかったと思います。賞をくださり、感謝しています。
サクスチャー・サブマークドムさん
どうもありがとうございます。日本語で発表するため、一生懸命練習し、頑張りました。日本語は4月から勉強を始めたばかりです。これからも、勉強していきたいと思います。
リベラルアーツ研究教育院 小松翠講師
第1回写真コンテストと同様に、今回も、コロナ禍のため、4月から新入生として東京工業大学に入学しながら、来日が叶わない留学生の方も発表しました。また、第1回オンライン写真コンテストに参加したリピーターで再度、発表した方もいます。発表者も参加者も「写真が好き」「美しい写真を見たい」「日本語の勉強をしたい」など写真や言語を接点に交流ができました。今後も、アットホームな雰囲気のイベントを開催していきます。留学生や日本人学生はもちろん、普段学生を指導、支援する教職員も、ぜひ、カジュアルな交流を楽しんでいただきたいと思います。
リベラルアーツ研究教育院 榎原実香講師
昨年度に続き、2度目となる写真コンテストでしたが、今年度も多方面からご支援いただき、無事に開催することができました。今年度は学生だけでなく教職員からも写真の紹介があり、写真を通して、学生、教職員という枠を越えての交流が実現しました。次回も留学生、日本人学生、教職員が一緒に楽しめるイベントを模索していければと思っております。
コンテストで紹介された9名の写真が掲載されたコラージュ作品が、大岡山キャンパス西1号館の階段壁に展示されています。
リベラルアーツ研究教育院 ―理工系の知識を社会へつなぐ―
2016年4月に発足したリベラルアーツ研究教育院について紹介します。