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Beyond 5G向けIoTソリューション構築プラットフォームの研究開発を本格化

産官学で、次世代移動通信システム用デバイスの開発を推進

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公開日:2022.02.07

東京工業大学とシャープ株式会社(以下、シャープ)、シャープセミコンダクターイノベーション株式会社(以下、SSIC)、国立大学法人東京大学大学院工学系研究科(以下、東京大学)、日本無線株式会社(以下、日本無線)は、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)の令和3年度新規委託研究の公募において、「継続的進化を可能とするB5G IoT SoC及びIoTソリューション構築プラットホームの研究開発」[用語1]が採択されたことを受け、開発環境の整備や基礎検討を進めてきました。これらの環境整備や基礎検討がおおむね完了したことから、2022年2月より本格的な研究開発に移行します。本学では工学院 電気電子系の岡田健一教授が中心となって研究開発を行います。

B5Gは、第5世代移動通信システム(5G)の次の社会基盤として、2030年の商用化が見込まれています。進化の方向性として、5Gの特長(高速・大容量、低遅延、多数同時接続)の強化に加え、拡張性や超低消費電力、超安全・信頼性などの簡易な端末にも採用しやすい新たな価値が加わることから、ヘルスケアやスマートシティ向けIoTソリューションなど、より幅広い分野への適用拡大が期待されています。

そこで、東工大を含む5者は、IoTソリューション構築プラットフォーム実現を目的に、プラットフォームを構成するソフトウェア無線ベースバンド[用語2]SoCとミリ波対応RF CMOSトランシーバ[用語3]ICの研究開発に取り組みます。本プラットフォームの実現により、通信規格の制定・拡張や、搭載端末に合わせた性能改善、機能開発などに柔軟に対応する開発環境を創出します。

本研究開発を通じて、B5Gの用途拡大・普及に寄与するとともに、B5G分野における国際競争力の獲得を目指します。

開発対象とするB5G向けIoTソリューション構築プラットフォームの概略図

開発対象とするB5G向けIoTソリューション構築プラットフォームの概略図

岡田教授のコメント

東工大では長年ミリ波による無線通信技術に取り組んでいます。近年では、国内企業との連携により5G用基地局向け技術としての実用化に成功していますが、本研究開発プロジェクトでは、5G用端末向け半導体集積回路の国産化、および、6G世代を見据えて、省面積低消費電力を実現する革新的なミリ波フェーズドアレイ無線機技術の実現を目指します。スマートフォン、スマートグラス、自動運転車など、あらゆるモバイル機器において、ミリ波による超高速大容量無線通信を実現し、日本の国際競争力の強化に貢献できるように努力していきたいと思っています。

5者の役割(担当分野)

東京工業大学

ミリ波帯省面積低消費電力フェーズドアレイ[用語4]IC

シャープ (代表研究者)

ミリ波帯IC/アンテナ/パッケージ一体設計技術

SSIC

  • ソフトウェアアーキテクチャ
  • マイクロコントローラベースSoC
  • プラットフォーム用SoCハードウェアセキュリティ高度化とカスタムセキュリティ実装

東京大学

  • ソフトウェア無線による継続進化可能アーキテクチャー
  • プラットフォーム用SoCローカルB5G新機能(カスタムセキュリティ高度化と低消費電力化)

日本無線

DSP[用語5]ソフトウェア無線のL1層ソフトウェア

用語説明

[用語1] 「継続的進化を可能とするB5G IoT SoC及びIoTソリューション構築プラットホームの研究開発」 : B5GはBeyond 5Gの略。SoCはSystem on Chipの略で、システムの動作に必要な機能の多くを1つの半導体に実装すること。本研究は総務省のB5G推進戦略に基づき、NICTのB5G機能実現型プログラムの研究開発テーマの1つとして採択された。

[用語2] ベースバンド : データ通信における信号の処理・制御および管理のこと。

[用語3] トランシーバ : アンテナを通して、電波を送受信すること。

[用語4] フェーズドアレイ : ミリ波など指向性の高い電波において、波の位相を活用して様々な方向から送受信できるように制御すること。

[用語5] DSP : Digital Signal Processorの略で、デジタル信号処理に特化したプロセッサーのこと。

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