東工大ニュース

アジアのトップ理工系4大学で考える「新型コロナ時代のアート、科学技術の新しい貢献」

東京工業大学・清華大学・韓国科学技術院・南洋理工大学で合同のウィンターキャンプを開催

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公開日:2022.03.15

東京工業大学は1月17日から1月19日の3日間、ホスト校としてキャンパスアジアプラスのオンラインプログラム「ウィンターキャンプ」を開催しました。キャンパスアジアプラスは文部科学省「大学の世界展開力強化事業」の一環として、日本の東京工業大学、中国の清華大学、韓国科学技術院(KAIST)、シンガポールの南洋理工大学(NTU)の4大学が共同運営する教育プログラムです。新型コロナウイルス感染拡大防止のためオンラインで実施し、32名の学生が参加しました。

11月より南洋理工大学が新たに加わって初めての企画である今回のウィンターキャンプは、学生主体のアクティビティ、4大学の教員による特別講義、「新型コロナ時代のアート、科学技術の新しい貢献」をテーマとしたチームプロジェクト/チームプレゼンテーションで構成したプログラムでした。初日は、各プロジェクトリーダーの開会あいさつと学生の自己紹介で幕を開けました。

4大学のプロジェクトリーダー

4大学のプロジェクトリーダー

学生主体のアクティビティ

学生主体のアクティビティでは、各大学の参加学生が企画・準備し、自分たちの大学のキャンパスや自国の文化の紹介などを行いました。スライドだけでなく、クイズが組み込まれ、双方向のコミュニケーションにより学生を楽しませよう、盛り上げようという工夫を散りばめた、笑いが溢れた時間となりました。東工大の学生グループは、キャンパス紹介のほか、折り鶴のミニワークショップを行いました。

学生主体のアクティビティ: 東京工業大学の学生による折り鶴づくり

学生主体のアクティビティ: 東京工業大学の学生による折り鶴づくり

4大学の教員による特別講義

4大学の教員が、今回のチームプロジェクトのテーマである「新型コロナ時代のアート、科学技術の新しい貢献」に関連する特別講義を行いました。

特別講義1

東京工業大学 環境・社会理工学院融合理工学系 野原佳代子教授

タイトル/新しいものの発明:科学と芸術の融合による革新的な研究の出現
(Inventing the New: The Emergence of Innovative Research Through the Integration of Science and Art)

特別講義2

清華大学 付志勇(Zhiyong Fu)教授

タイトル/コロナ新時代におけるアート、科学技術の新たな貢献
(New contribution of ART, Science and Technology in the new corona era)

特別講義3

南洋理工大学 ファン・ホン・ジン(FAN Hong Jin)教授

タイトル/未来の電池をもっとスマートに
(Make future batteries smarter)

特別講義4

韓国科学技術院(KAIST) ジェホン・アン(Jaehong Ahn)教授

タイトル/デジタル・ミーツ・ヘリテージ:デジタル技術はヘリテージに何ができるのか?
(Digital Meets Heritage: What Can Digital Technology Do for Heritage?)

幅広い分野に関する4つの講義は、参加学生にとって専門分野以外の知識を学び、科学技術とアートとの連携について考える機会となり、チームプロジェクトの内容をさらに充実させるための貴重なインプットの時間となりました。

チームプロジェクト/チームプレゼンテーション

今回のメインとなったチームプロジェクトのテーマが「新型コロナ時代のアート、科学技術の新しい貢献」です。参加学生は4大学混合の5チームに分かれ、チーム名の決定、テーマの解釈、取り組む課題の選定、解決策の考案、アートとの関連について議論を重ね、最終日のプレゼンテーションに臨むべくオンラインで準備を進めました。限られた時間でまとめられた各チームのプレゼンテーションは、4大学の教員と参加学生によって評価され、「優勝」「教員賞」「学生賞」が授与されました。ウィンターキャンプは、参加学生全員がプログラムを修了し幕を閉じました。全員で撮影したグループフォトには笑顔が溢れました。

最終日、修了式の後に撮影したグループフォト

最終日、修了式の後に撮影したグループフォト

参加学生の声

環境・社会理工学院 土木・環境工学系 学士課程4年 江川駿明さん

プログラム参加を終えて、自分自身の成長を実感したエピソード

3日間の中で、私はスキル面とマインド面の両方で成長を感じることができました。今夏からの留学を前に、英語でのディスカッションの経験を積みたいと考えて、私は本プログラムに参加しました。しかし、想像以上に自分のスキル不足を目の当たりにしました。それとともに、プログラムのディスカッションの時間などを通して、自分のどこが足りないのか、逆にどの点が良かったのか、もっとできたことはないか、と考えて内省したことで、自分の現在の立ち位置と次のステップを明確にすることができました。ディスカッションや講義を通して新たに出会ったフレーズや単語を調べて理解するように努めたことで、ディスカッションで使える表現や専門的なワードを身に付けることもできました。
総じて、私は3日間のプログラムの中で、様々な分野に触れて考え、海外の学生と出会い、多くのことを吸収することができました。

同様のプログラムへの参加を希望する後輩へアドバイス

議論に置いていかれる経験もいい経験です。「自分は英語力がない…」「英語で議論できる自信がない…」と思っている方は、なおさら参加することをオススメします。確かに、高いレベルでの議論は難しいかもしれませんが、何かしら良い刺激を受けると思いますし、自分の中で何かが変わるかもしれません。一緒に頑張りましょう!

環境・社会理工学院 融合理工学系 学士課程3年 橋本輝さん

プログラム参加を終えて、自分自身の成長を実感したエピソード

3日間英語を用いて生活したため、英語に対する耐性は非常に高まったと思います。グループワークがあったので、英語は聞くだけでなく話すことも多くありました。そのため、自分の伝えたいことを英語で表現する方法を考える習慣が付いたと感じます。プログラムが終わって大学の友達と話しているときも、その話を英語で伝えるにはどのように表現すれば良いのだろうかと気になるようになりました。

プログラム参加経験を今後どのように活かしたいか

私は以前から日常会話程度の英語力はありましたが、英語を用いた議論ができるようになりたいと思いこのプログラムに参加しました。プログラムを通して自分の英語力は上がったと思いますが、語彙力等の課題も見つかったので、これからも成長していけたらと思います。また、同じチームの学生とはインスタグラムを通じてメッセージのやり取りをしているので、いずれ彼らとオフラインで会える日を楽しみにしています。

同様のプログラムへの参加を希望する後輩へアドバイス

普段とは違う環境に身を置くことになるのでもちろん疲れもたまりますが、期間も短いので少しでも興味のある方は参加してみるといいと思います!英語を用いて会話していたので、会話の内容が理解できないこともあります。しかし、そのときは流さずに聞き返すのがオススメです。みんな丁寧に説明してくれます!

お問い合わせ先

学務部 留学生交流課 キャンパスアジア事務局

E-mail : campusasia@jim.titech.ac.jpp
Tel : 03-5734-2984

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