東工大ニュース
東工大ニュース
東京工業大学が牽引する超スマート社会推進コンソーシアムは、6月8日および6月29日に、超スマート社会卓越教育院と共催し、コンソーシアムに参加する企業や研究機関(以下、コンソーシアムパートナー)と東工大の教員・学生が一堂に会するマッチングワークショップを対面およびオンラインで開催しました。このワークショップでは、コンソーシアムパートナーのニーズ(needs:要望)と、本学の教員・学生の技術的・人材的シーズ(seeds:研究成果、研究資質)を組み合わせることで、分野を超えた異分野融合研究チームの構築を目指します。
本ワークショップには、「シーズ・ラウンド」、「ニーズ・ラウンド」を通じて、37名の発表学生と23の参加機関から54名、東工大の教職員ほか43名、合計134名が参加しました。
メディアホールでのポスターセッション
6月8日の「シーズ・ラウンド」は、2019年11月以来、約2年半ぶりに大岡山キャンパス西9号館での対面開催が実現しました。37名の学生が研究アイデアの発表、ポスターセッションを行いました。
コンソーシアムの運営委員長を務める工学院 機械系の岩附信行教授の開会あいさつの後、三菱地所株式会社エリアマネジメント企画部マネージャであり、エコッツェリア協会・3×3Lab Future館長でもある神田主悦氏が「大丸有エリアにおける実証実験」と題した基調講演を行いました。
続いて、参加学生が西9号館ディジタル多目的ホールの壇上にあがり、自身の研究概要を1分間で説明したのち、メディアホールに設けたポスター会場に移動し、研究内容を詳しく紹介しました。会場では、参加機関による優秀ポスター投票が行われ、3名の学生が優秀発表賞を獲得し、表彰されました。
会の最後に、イトーキ株式会社の秋山恵氏から全体講評があり、活況の中、「シーズ・ラウンド」は終了となりました。
「シーズ・ラウンド」の集合写真
6月29日の「ニーズ・ラウンド」はオンラインで開催されました。超スマート社会卓越教育院 超スマート社会推進アドバイザーの渡辺文夫氏による基調講演が行われました。タイトルは「Innovation with matters(イノベーション・ウィズ・マターズ)」で、この20年間、日本でイノベーションがなぜ進まなかったのかという視点から示唆に富んだ講演が行われました。その後、コンソーソシアムパートナーは2分間の持ち時間でそれぞれの活動紹介を行い、引き続きオンライン上の個別会議室に移動し、訪れた学生および教職員との間で質疑応答と議論を行いました。
最後に、三菱電機株式会社 住環境研究開発センター 製品化技術開発部の古橋拓也氏から学生への激励の言葉があり、閉会しました。
「ニーズ・ラウンド」のZoom上での集合写真
「シーズ・ラウンド」、「ニーズ・ラウンド」を通じ、学生と参加機関の間では、活発な意見交換が行われました。特に「シーズ・ラウンド」では非常に活発なディスカッションが行われ、対面開催の優位性を改めて示しました。
ワークショップに参加した学生からは、「このワークショップでは、自分の研究に対して多くのフィードバックを得ることができ、非常に興味深いものでした。また、産業界から見た研究の面白さを学ぶことができました。このワークショップに参加する機会を与えていただき、ありがとうございました。」「マッチングの有無に関わらず,企業のニーズを知れる良い取り組みだと感じた」という感想が寄せられました。
参加機関からも「学生達の優秀なプレゼンを沢山聞く事ができ、東工大の学生達の底力を感じました。」「様々な領域で技術シーズがあり、大変刺激を受けました。」と、感想が寄せられ、双方にとって実りの多いワークショップとなりました。
超スマート社会推進コンソーシアムは、参加者の意向に基づき、具体的な研究のマッチングを進めていく予定です。マッチングワークショップは年に2回開催しており、次回は2022年度後半に開催予定です。