東工大ニュース
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東京工業大学の伊賀健一栄誉教授が2022 Wiley-IEEE Press Professional Book Award(ワイリー・アイトリプルイー・プレス・プロフェッショナル・ブック・アワード)を受賞しました。この賞はWiley-IEEE Pressから出版された優れた専門書に対して贈られるものです。受賞対象となったのは、伊賀栄誉教授が著者の一人として2021年に出版された面発光レーザーに関する専門書“VCSEL Industry: Communications and Sensing(面発光レーザー工業:通信とセンシング)”です。
10月18日に島根県松江市で開催された半導体レーザー国際会議(ISLC※2022)にて授賞式が執り行われました。ISLC2022のGeneral Chair(ジェネラル・チェア)である粕川秋彦氏がIEEEを代表して記念楯を授与しました。そのあと伊賀栄誉教授は、この賞とも関係のあるIEEE Edison Medal(IEEEエジソンメダル)受賞記念講演を行いました。
ISLC: International Semiconductor Laser ConferenceはIEEE Photonics Societyが主催する半導体レーザーに関する国際会議
この本はIEEE通信ソサイエティーの推薦によって著作が始まったものです。アメリカ、香港、日本に在住の3人の著者によって準備が始まりましたが、丁度2020年にCOVID-19の感染が世界的に広まった時期でした。そのため、お互いに対面で会うことが許されなかったにもかかわらず、リモートの編集会議を幾度となく行い、分担の章のみならずお互いの記述についても十分な議論を尽くしました。このことは、むしろリモートでの著作であったのがよかったと思います。そして、約2年の時を経て2021年12月に出版にこぎつけました。
内容としては、私の発明した面発光レーザーが産業レベルになり、世界中に広まっていることを鑑み、学術的というより、産業のプロフェッショナルを対象に書かれています。B5拡張版323ページ、各専門の企業から提供された写真などが多く掲載されている読みやすい本です。国際的にも手に入りやすい電子版も用意されています。