東工大ニュース
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東京工業大学の大学院課程学生9人(博士後期課程7人と修士課程2人)が、東工大や東工大生の魅力を中高生に伝える目的で、12月17日に吉祥女子中学・高等学校(東京都武蔵野市)を訪問しました。
同校は創立から80周年を越える伝統校であり、生徒の半数以上が理工系志望で、今回の訪問は生徒たちの将来の選択肢を広げるきっかけとなるようにと企画されました。当日は、東工大の卒業生である赤沼一弘校長をはじめ、中学3年生から高校2年生までの約35人が参加しました。中高生たちは、自分の興味や関心があることを研究につなげている東工大生の話を聞くことや、質疑応答を通して交流を深めました。
3部構成の交流会の第1部では、東工大教育本部アドミッション部門の篠﨑和夫特命教授(名誉教授)が「東工大の特徴」「東工大のカリキュラム」「東工大の学院制」「東工大にまつわるデータ」「東工大の入試制度」等について説明しました。東工大が2024年4月入学の学士課程入試から導入予定の「女子枠」について「理工系分野における女性研究者・技術者を増やすことを目指した制度であるので、ぜひ皆さんもチャレンジしてほしい」と話しました。
第2部は、訪問した博士後期課程学生7人と中高生が2つの教室に分かれ、各学生が自身の研究テーマや大学院生活についての授業を行いました。今回訪問した博士後期課程学生は、東工大イノベーション人材養成機構(IIDP)が開講しているキャリア科目「博士アカデミックティーチング」の履修者であり、各学生は、専門外の中高生に短時間でわかりやすく説明できるよう、準備を進めました。また、各学生は「理工系の研究の楽しさや苦しさ」「博士後期課程進学の動機」等についても話をしました。
中高生は事前に各学生のテーマや概要を確認し、興味を持ったテーマの授業が行われる教室を選びました。中高生たちは各学生がまとめた資料「発表内容の要点」を手元に置きながら、真剣なまなざしで聞きました。
第3部は、再度1つの教室に集まり、吉祥女子中学・高等学校出身の本学修士課程学生2人が「東工大の魅力」「東工大を選んだ理由」「研究内容」「中高時代に取り組んだこと」等について、後輩である中高生に向けて講演しました。
質疑応答の時間には、篠﨑特命教授や博士後期課程学生も参加し、「国語が苦手だが、東工大に入れますか」「女子が少ないことで困ったことはなんですか」といった率直な質問や、「研究にとても興味がありますが、日本は基礎研究の環境が厳しいと聞くので不安です」といった意見に対して、ユーモアも交えながら、答えやアドバイスを伝えました。