東工大ニュース
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公開日:2023.06.13
東京工業大学は、リバーフィールド株式会社(以下、リバーフィールド)が東京工業大学および東京医科歯科大学と共同開発を行った手術支援ロボットシステム「Saroa(サロア)サージカルシステム」(以下「Saroa」)の製造販売承認を取得しました。
近年、外科手術において術後の回復が早い、傷口が小さいなどの利点から、低侵襲な内視鏡外科手術における手術支援ロボットを用いた治療が増加の一途をたどっています。手術支援ロボットは、手振れ防止機能や手術に使用する術具(鉗子)に関節があることで精密に操作を行うことができ、外科治療において手術支援ロボットを用いた治療が今後さらに普及すると予想されています。
リバーフィールドは、東京工業大学と東京医科歯科大学の研究成果の実用化を目指して2014年に設立され、空気圧超精密制御技術を活かした世界初の空気圧駆動型手術支援ロボットを15年以上かけて開発してきました。この空気圧駆動技術によって、手術に使用する鉗子にかかる力を検出し、執刀医に触覚(力覚)をフィードバックできます。従来にはなかった触覚(力覚)を有することにより、自分の手で直接手術しているような感覚が得られ、手術の精度がより高くなると期待されています。
東京工業大学とリバーフィールドならびに東京医科歯科大学は、相互に連携をしながらSaroaを開発してきました。東京工業大学では、開発の視点からコンセプトや機構、制御方法の立案、基礎検討を、東京医科歯科大学では、医師の視点からSaroaを用いた手術シミュレーションや、ロボットの安全性評価を行いました。
今後は、東京医科歯科大学病院をはじめとする医療機関において臨床使用をスタートする予定です。対象となる診療科は、胸部外科(心臓外科を除く)、一般消化器外科、泌尿器科、婦人科です。より多くの治療に貢献できるよう、市場導入を目指します。
「Saroa サージカルシステム」外観
一般的名称 |
手術用ロボット手術ユニット |
---|---|
販売名 |
Saroa サージカルシステム |
型式 |
RF-SS01 |
区分 |
クラス3(高度管理医療機器) |
承認番号 |
30500BZX00108000 |
販売地域 |
日本国内 |
対象診療科 |
胸部外科(心臓外科を除く)、一般消化器外科、泌尿器科、婦人科 |
外形寸法 |
ペイシェントカート 855(W)×2,800(D)×1,945(H)mm |
重量 |
サージョンコンソール130kg(スコープモニター14kgを含む) |
定格電圧・周波数 |
AC100V、50/60Hz(サージョンコンソール) |
製品に関するお問い合わせ先
リバーフィールド株式会社 事業推進部
Email product@riverfieldinc2.com
Tel 03-6822-9700
取材申し込み先
リバーフィールド株式会社 広報担当
Email interview_req@riverfieldinc2.com
Tel 03-6822-9700
東京工業大学 総務部 広報課
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Tel 03-5734-2975 / Fax 03-5734-3661
東京医科歯科大学 総務部 総務秘書課 広報係
Email kouhou.adm@tmd.ac.jp
Tel 03-5803-5833 / Fax 03-5803-0272