学修における生成系人工知能の使用に関する本学の考え方について
学生の皆さんへ
理事・副学長(教育担当) 井村 順一
ChatGPTに代表される生成系人工知能(以下、生成系AI)が、大学におけるレポート課題などに対して使用され、世界中で大きな議論を呼んでいます。皆さんには、本学が掲げる「学生の主体的な学び=Student Centered Learning」の精神に則り、良識ある使用が求められます。本学教員とは、3月中旬に生成系AIの使用上の注意点や成績評価法について情報共有を行いました。このお知らせは、その情報並びにその後の議論を含めて、学生の皆さんに向けた形に再構成し、学修における生成系AIの使用についての本学の指針と注意点を記したものです。
本学の指針
- 1.
- 本学では、生成系AIのツールとしての危険性と有用性の両面に鑑み、現時点ではその使用を全面禁止とすることはしません。学生の皆さんの主体性を信頼し、良識と倫理観に基づいて生成系AIを道具として使いこなすことを期待します。生成系AIの出力をほぼそのまま鵜呑みにしたレポートを提出することは、皆さんが生成系AIに隷属することにも等しく、甚だ不適切です。
- 2.
- 生成系AIの使用が許される程度(禁止の有無を含む)は、授業の到達目標や内容,授業担当教員の指導方針・成績評価方針などに委ねられます。授業によっては、レポート作成やプログラミング時の利用を禁止する場合もあれば、文書校正や参考プログラムの生成などにおいて利用を推奨する場合もあるかもしれません。その詳細はシラバスに明記されていないことがありますので、授業担当教員の指示に従ってください。
一般的な注意事項
- 1.
- プライバシーやセキュリティなど秘匿すべき情報を生成系AIに入力すると、それらの情報が意図せず流出する可能性があります。生成系AIに個人情報や機密情報など、公開してはいけない情報は絶対に入力しないでください。
- 2.
- 生成系AIの回答は、あくまでも膨大なデータベースから自然言語処理技術に基づいて生成された回答です。そのため、時には不適切、場合によっては間違っていたり、危険な回答を生成することがあります。
- 3.
- 生成系AIは、検索エンジンと同様に情報源として使用することはできますが、専門分野の正確な情報を得るためには、信頼できる情報源から裏付けを取る必要があります。
- 4.
- 生成系AIを部分的にでも使用して作成した文章とその内容に関して、作成者が全責任を負うことになります。