東工大ニュース
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本学学生チームが、iGEM世界大会で金賞を受賞し、連続受賞の世界記録を、金賞制度の創設以来の9年間に更新しました。この連続記録を持つチームは全257チーム中、東工大、エジンバラ大(英国)、フライブルグ大(ドイツ)の3校のみです。
iGEM(The International Genetically Engineered Machine Competition)は国際的な合成生物学の大会で、学部生主体のチームがBioBrickと呼ばれる規格化された遺伝子パーツを組み合わせることにより、新しい人工生命システムの設計・構築 を行い、その成果をプレゼンテーションして審査されます。今年度は9月24日~9月28日にボストンで大会が開催され、マサチューセッツ工科大学(アメリカ)、ルプレヒト・カール大学ハイデルベルク(ドイツ)、清華大学(中国)など世界各国から257チームが参加し、8つの部門と7つの新部門に分かれて競い合いました。
今年度の東工大チームは、「バイオクリエーティブデザインII」の講義を受講する生命理工学部の学生12名、工学部の学生2名で構成されました。合成生物学の重要性を社会に発信するための題材として、ゲーム理論で有名な「繰返し囚人のジレンマゲーム」に対応した挙動を示す大腸菌を作成しました。さらに、ゲーム理論ではどのようなオプションを選択するかを決める戦略が重要であることに対応して、しっぺ返しなど有名な戦略を大腸菌に実装するための遺伝子ライブラリを整備しました。さらに、遺伝子組換え技術の使用におけるジレンマについての調査から、新規技術と社会とのかかわりについての検証を進めました。
これら結果が、東工大チームに金賞をもたらしました。さらに、東工大が例年優秀な成績を収めているInformation Processing(情報処理)部門において、部門賞にノミネートされたのみならず、ほとんどのチームが獲得を目指すParts Collection(部品集整備)賞についてもノミネートされています。これは本学学生の総合力の高さが世界に評価された結果であるといえます。
お問い合わせ先
大学院総合理工学研究科 木賀大介
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