東工大ニュース
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5月5日、東京工業大学附属科学技術高等学校(以下、附属高校)は、フィリピン共和国のデ・ラ・サール大学附属高校(以下、DLSU IS)が主催する第1回STEAM※ Colloquium(スティーム・コロキウム)にオンラインにて参加しました。
Science(サイエンス:科学)、Technology(テクノロジー:技術)、Engineering(エンジニアリング:工学)、Art(アート:芸術・教養)、Mathematics(マセマティクス:数学)等の各学問領域を関連分野と統合し、想像的・創造的なアプローチで問題解決を行ったり、新たな価値を創造したりする能力の育成を目指す教育のこと。
東工大は1992年にデ・ラ・サール大学と全学協定を締結し、附属高校は2010年にDLSU ISと協力合意書を締結以降、生徒の交流を行っています。2019年度までは、毎年フィリピンでの海外研修の際に、デ・ラ・サール大学マニラ校内の「東工大フィリピンオフィス」を訪問していました。2020年度から新型コロナウイルス感染症の影響により、フィリピンでの海外研修と附属高校でのDLSU IS生徒の受入れが中止されましたが、代わりにオンラインで国際協働研究を実施しています。
STEAM Colloquiumに参加した2年生9名は、2021年8月より2022年2月まで、DLSU ISの生徒10名と4チームに分かれて協働研究を行いました。毎月1回、学校で実施したオンラインミーティングに加え、各チームはメールやSNSで、DLSU ISの生徒と相談をしながら、文献からの背景理解、フィリピンおよび日本における比較・分析、意識調査の実施、ビデオの作成、試作品の制作等をもとに提案をまとめました。協働研究のタイトルは以下のとおりです。
生徒たちは、約1,000人の聴衆を前に、研究結果をDLSU ISのチームメートと一緒に発表し、「日本とフィリピンにおける台風および台風被害対策に関する研究」のチームがBest Research Award(ベスト・リサーチ・アワード)を受賞しました。
生徒たちにとって、英語を使用し、異なる文化をもつDLSU ISの生徒たちと協力して研究を成し遂げ、それを大勢の前で発表するという経験は非常に有意義なものでした。附属高校では、2022年度も1年生を対象にDLSU ISとの協働研究を計画中です。